「技術は、一人では完成しない」――Liberaware技術開発部長が語る、社会の負を解決するエンジニアの在り方
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エンジニアの好奇心が、世界を安全に変えていく
「ドローンを開発する」――その言葉の裏には、机上の空論ではない、泥臭くもクリエイティブな試行錯誤があります。
Liberaware(リベラウェア)が作っているのは、ドローンという「機体」だけではありません。私たちが目指しているのは、人が入れない「狭くて・暗くて・危険な」現場の負を解消し、社会のインフラを守る「仕組み」そのものの発明です。
今回の新卒研修では、取締役技術開発部長 和田哲也が登壇。「Liberawareのエンジニアとは、どんな存在であるべきか」について、開発組織のリアルな実態と哲学を語りました。
大学院時代の研究から、社会実装の最前線へ
和田のエンジニアとしてのルーツは、国内屈指のロボット研究拠点である千葉工業大学にあります。卒業後に大学院へ進み、センサーを駆使して「人の動きを推定する」という研究に没頭。その在学中に代表の閔(ミン)と出会い、共にLiberawareを立ち上げた創業メンバーの一人でもあります。
「研究室で磨いた技術を、机上の空論で終わらせず、社会の課題解決に繋げたい」。その強い想いを胸に、現在は約60名のエンジニア組織を率い、世界最小級ドローン『IBIS』シリーズの進化を指揮しています。
全社員の半数がエンジニア。精鋭が集まる技術開発部とは
Liberawareは、全社員の約半数をエンジニアが占めており、その中核を担うのが技術開発部です。
ここで開発されているドローンは人が立ち入ることのできない「狭くて・暗くて・危険な」空間へ入り込み、ミッションを完遂する、世界でも類を見ないプロダクトを開発しています。
現場の「負」を射抜く、IBIS2の独自技術
Liberawareを象徴するプロダクト、屋内狭小空間点検ドローン『IBIS2』。この小さな機体には、各領域のスペシャリストたちが現場の課題を解決するために注ぎ込んだ「技術」の一部を紹介します。
- 飛行制御アルゴリズム
普通のドローンは広い空を飛ぶのが得意ですが、IBIS2が飛ぶのは直径わずか50cmの配管内や瓦礫が散乱している空間を想定しています。その中で常に正しい姿勢を保つためのアルゴリズムをフルスクラッチで設計。この独自開発の「頭脳」が、圧倒的な安定性を支えています。 - 究極の機構設計
狭い場所では、壁への接触は避けられません。しかし、頑丈にすれば重くなり、飛べなくなります。IBIS2は緻密な構造・空力解析を重ねることで、壁に当たっても壊れにくく、かつ自在に飛び回れる軽さを究極のレベルで両立させました。 - 現場特化の要素部品
多量の粉塵が舞う場所や真っ暗な空間。そんな劣悪な環境でも耐えられるよう、パートナー企業と協力して専用の防塵モーターや高感度カメラを一から作り上げました。既製品に頼らず、「現場で確実に動くこと」だけを追求したパーツが、IBIS2の命を支えています。
技術開発部は、会社を繋ぐ「ハブ」である
研修で語られたのは、本質的かつシンプルなメッセージでした。
「エンジニアは、単に技術を作るだけの存在であってはならない」
- 営業が顧客から持ち帰る、リアルな要望
- 現場で機体を飛ばすオペレーターが直面する、思わぬ不具合
- 管理部門が担保する、品質と信頼
これらの情報を誰よりも深く理解し、最適解を「技術」という形に落とし込む。私たちは単なる「作業者」ではなく、全部門を繋ぎビジネスを前進させる「ハブ」の役割を担っています。言い換えれば、組織全体の知見を集約するアーキテクト(設計者)なのです。
「早すぎる相談」を歓迎する、心理的安全性
エンジニアとして働く上で、和田が最も大切にしている作法があります。それは、「いかに早く、オープンに相談するか」です。
完璧な要件定義を待ってから動くのではなく、まだ正解が見えない段階で声を上げる。
「こんな実装は可能か?」「このリスクをどう回避すべきか?」「この制約下で最適な設計は?」
早い段階で他部署やメンバーを巻き込むことで、技術的な選択肢は広がり、手戻りを防ぎ、結果として最高速で顧客に価値を届けることができます。
「自分の技術を独り占めせず、チームの知恵として循環させる」。このオープンなコミュニケーションこそが、正解のない未知の領域に挑むLiberawareのエンジニアリングの根幹です。
IBIS2の先へ。常に「次の当たり前」を構想し続ける
現在、私たちの主力機である『IBIS2』は多くの現場で活躍していますが、私たちは現状に満足していません。
「もっと遠くへ、もっと正確に、もっと誰でも簡単に」
点検現場の負をゼロにするために、次世代の機体コンセプトや自律飛行、高度な画像解析技術など、常に新しい技術要素の検討を続けています。
ハードウェア、ソフトウェア、そしてAI。これらが高度に融合するドローン開発において求められるのは、常に「一歩先」の技術を探索する知的好奇心です。既存の成功に甘んじず、プロダクトをアップデートし続ける探究心がLiberawareのエンジニアに求められることです。
あなたの技術で、まだ見ぬ未来を「実装」しませんか?
「エンジニアこそ、社内のあらゆる接点を知り、誰よりも自由に動き回ってほしい」
新卒、第二新卒、中途。どのフェーズであっても、私たちが求めるのは一つです。
「自らの技術で社会を良くしたいという、純粋な当事者意識」
私たちは、単にドローンを売る会社ではありません。テクノロジーを社会に実装し、人々の安全を守る「仕組み」を作る発明家集団でありたいと考えています。
「技術の力で、この組織を、そして社会を動かしてみたい」
「未知の技術的チャレンジに、最高のチームで挑みたい」
「自分の書いた一行が、実際の現場で人命を守る実感を得たい」
そんな熱い志を持ったあなたと、開発フロアで肩を並べて議論できる日を、心から楽しみにしています。