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【取締役インタビュー】新卒紹介のパイオニアたちが作る新しい採用の当たり前。企業の採用力を高めるヒトツメの採用コンサルティングとは。

「採用コンサルティング」を謳うサービスは世の中に多く存在していますが、果たしてその中のどれほどが企業の採用力を強化できているのでしょうか。もしかしたら、崇高な何かをコンサルタントが語り、そこに採用担当者や経営者が共感し、そして明日の行動は特に変わらないというのが実態かもしれません。

しかし、企業が経営活動を行う上で、根幹にあるものはどこまでいっても採用であり、これは多くの先人たちが言葉として残してきた確かなナレッジです。そうだとするのであれば、誰かが企業の採用力を高め続けなければならない。

そんな想いで採用コンサルティングに従事しているのが、今回インタビューするヒトツメ創業メンバーであり、取締役の小柳さんです。新卒紹介エージェントというビジネスが世に登場しかけたばかりの頃よりこの業界に携わってきた小柳さんだからこそ、誰よりも見えている世界の解像度は高く、その問題意識が強力だと言えます。

今回はそんな小柳さんのキャリアを紐解く中で、なぜヒトツメの採用コンサルティング事業が企業の採用力を向上させられると言えるのかをお話しいただきました。人材紹介に携わり、悶々とした何かを抱えている方、この記事を読むことで、もしかしたら明日の行動が変わるかもしれません。

小柳智和 / 取締役

2007年新卒紹介のパイオニアである就職エージェントに新卒入社。2年目に最年少リーダーを担いながら、1社あたりの売上ギネスを記録。2010年退職。2010年シンクトワイスの創業に携わる。同社では営業に従事しながら、マーケティング事業部を新設。新卒紹介サービスにて都内トップクラス集客数を実現し、その後新卒紹介事業部の責任者。これまで10万人を超える新卒就活生と接点を作り、世に送り出す機会を創出。新卒から現在まで一貫して新卒支援に携わり、新卒紹介業界の中では学生集客実績国内トップクラス。

新卒紹介の黎明期。逆境を跳ね除け最年少リーダーに。

ーー新卒紹介業界に長くいらっしゃる小柳さんについて、ぜひキャリアの始まりからお伺いすることで深く知っていけたらと思っています。

新卒で入った会社は就職エージェントという会社で、そこに同期として入社していたのがヒトツメ代表の木山でした。就職エージェントは新卒紹介業界における「パイオニア」と呼ばれており、私たちはそこに新卒1期生として入社したという流れです。就職エージェントでは3年ほど、営業職に従事していました。

ーー当時、そこまで新卒紹介というビジネス自体がトレンドになっていなかった中で、どうして小柳さんは新卒として就職エージェント社に入社することを決められたのでしょうか。

自分自身が学生時代に就活をし、さまざまな大人と接触している中で、「大人」という存在も大きく二極化してるなっていうのを感じていました。「仕事を楽しく語る大人」と「仕事に疲弊してる大人」。私が「人生を謳歌する」という個人的なテーマを掲げていたからこそ、人生において仕事が大半を占めるからこそ、仕事を謳歌している人、言い換えれば「仕事を楽しく語る大人」こそが人生を謳歌できているのではないかと感じていました。

じゃあその違いにあったのはなんだったんだろうってことを考えると、当時の自分としては「目的の有無」が結論でした。だからこそ、採用系や組織モチベーションをあげるコンサル、もしくは、同じようなことを考えている人たちを集めて起業など、複数選択肢として考えていいましたが、「共感は得られても行動に移せないのではないか」「起業しても影響範囲が狭い」という考えに至り、人が行動に移すためには「内発的な動機」が必要という答えにたどり着きました。

だとしたら、これから社会に出る学生たちが新卒でも目的を持って社会に飛び出す支援ができれば、目的を持った夢ある若者と世の大人が仕事を共にすることで、改めて人生に目的を持たねば上司先輩として格好がつかないと、世の大人たちの内発的な動機にアプローチできるのではと考えました。同じように目的を持っている人たち同士でコミュニケーションが生まれたら、そこからまた目的がブラッシュアップされていく。そんな演出ができるんじゃないかと思い、新卒を自分のキャリアとして選択したという流れですね。

ーー就職エージェント社ではどのようなことをやられていたのでしょうか。

ひたすら営業を頑張っていました。と言うのも、当時は新卒紹介をやっている会社が片手あるかどうかくらいでしたので、「新卒で紹介なんてあり得ない」「そんな価格に根拠がない」という厳しい言葉をいただくことが非常に多かったんです。この現状をどうにか打破したいという一点の思いで、ひたすら開拓営業に勤しんでいました。

そんな中で、実際にお付き合いいただくことが決定したクライアントには、1社で30名ほどの決定を生み出したこともあり、僕個人としては社内の売上ギネスを達成、2年目からは小さいチームではありましたが、リーダーというポジションをいただくこともできました。

自由と裁量を求めて2度の独立。そこで見つけた実現したい世界。

ーー就職エージェント社を3年で辞められ、次にシンクトワイス社を共同創業なさっています。これはどういった経緯だったのでしょうか。

当時の上司に誘われたというのが1番最初のきっかけでした。裁量権を持って働きたいとか、0から立ち上げて自分のやりたいことに取り組みたいとか、マーケットに直接影響を与えられるような立場で仕事をしたいとか、そういった想いも相まってジョインしました。

ーー実際にやられていたのはどのようなお仕事だったのでしょうか。

最初は営業をやっていたんですが、途中からはマーケティング事業部の立上げに携わりました。学生マーケに関してはこれまで10万を超える学生を実現し、企業マーケはテレアポメインのプッシュ型企業開拓からウェブを活用し採用意欲の高い企業の反響開拓を実現。木山が関西の立ち上げに行った際には新卒紹介事業の責任者も務めていました。マーケティングに関しては潜在層を開拓するためにネット広告を主に活用し、今では当たり前のように使用されていますが、顕在化した顧客を機会損失なくリーチするためにメールマーケティングをメインに営業活動を行っていましたね。

学生集客に関しては、就活メディアを0から立ち上げ、面接対策の情報やエントリーシートの書き方といった、これも今では当たり前になっている自社メディアを構築し、そこをフックに集客を行っていました。そもそもシンクトワイスを立ち上げたのがリーマンショック直後で、まさに就職氷河期と呼ばれるような時代にいて、企業からの見え方として新卒紹介エージェントの印象も就活弱者の学生集まるといった社会的にそんなによくないというイメージが先行していました。

どうにかこの新卒エージェントにおける良くないイメージを打開しないといけないと思い、自社メディアでは「エージェントを活用して入社した会社でのその後」「エージェントを活用している優良企業」という意識改革ができるようなコンテンツを発信していました。例えば、エージェント経由で内定を獲得した人が入社後にどうなったのかを追いかけてみたり、1年目で同期50人の中でもMVPをとっているところを記事にしてみたり、企業の人事側にも実際にエージェント経由で入社した方を評価してもらった記事を作ったり。

他社エージェントは競合に当たるかもしれませんが、まずはエージェント業全体が盛り上がらないと何も始まらないなと感じていたので、どうにかして新卒紹介エージェントのイメージを変革できないかという想いで仕事に取り組んでいました。

ーー前職を退社後、いよいよヒトツメの創業を迎えられていますが、立ち上げの経緯をお伺いしてもよろしいでしょうか。

企業が手札として持てる「採用手法」を増やしたいという想いから、ですね。これまでは「新卒採用エージェント」という事業領域だけでしか戦ってきていなかったんですが、私自身「エージェントでの新卒採用が全てではない」と思っています。A社にとっては最適な採用手法かもしれないが、B社の場合はそうではないというケースは当然存在するはずです。その企業がその企業らしく新卒採用を行えるように、さまざまな採用手法を作り出したいと思ったからこそ、より自由度の高い環境を求め、ヒトツメの創業に踏み切りました。

ーーそういった想いに至った背景もぜひお伺いしたいです。

エージェントは見方を変えると、採用活動をフルでアウトソーシングしてることと同義なのではないかと考えています。つまり、採用の工数を減らし良い方を採用することはできるものの、その企業自体の採用力や採用に対する思想は、エージェントをただ使っている状態だと本当の意味では上がっていっていないわけです。私個人の考えとしては、そういった採用力や採用における視座を常に高め続けていくことが組織運営における重要な要素だと捉えているからこそ、最初はエージェントを使用していたとしても、どこからのタイミングで別の手法に移行していくことが大事なのではないかと。

これまで営業やマーケティング活動に従事する中でこういった感情が少しずつ芽生えてきたからこそエージェント業に限らず、より広く採用活動を支援できる環境を自分たちの手で作る必要があると感じたという流れですね。

エージェント×採用コンサル。本当の意味で企業の採用力を強化できるのはヒトツメだけ。

ーー小柳さんが現在ヒトツメでやられていることについてお伺いしてもよろしいでしょうか。

現在は企業の課題に合わせて採用手法を提案する「採用コンサルティング」の事業をメインで行っています。わかりやすい例で言えば「エージェント経由で採用はできているが、予算をどうにか抑えたい」という場合、「10人中5人はエージェントで採用し、残りの5人はスカウト系の手法を活用して0.7倍の予算に着地させましょう」といった具合です。

やはり、企業によって採用課題が異なってきますから、どういう学生にどういうアプローチをしていけば良いのかという戦略設計の部分から携わるようにしています。そこに自分たちが手札として持っている採用手法を組み合わせて、企業によって全く異なる提案をすることが多いですね。

どこまでいっても「企業の採用力を強化していく」ことを念頭に置いているからこそ、大量に存在している採用手法をスピード感を持って変化させていき、その企業にとっての勝ちパターンが少しずつ見つかっていく。目の前の採用課題に対してただ商材を紹介するだけでなく、多角的にかつ立体的にコンサルティングができているからこそ、その企業が採用活動を辞めない限りはずっと伴走し続けるパートナーであれる。そんな状況を作れているかなという所感を持っています。

ーー小柳さんがおっしゃられるような「さまざまな採用手法を持っています」という採用コンサルの会社は多いなと感じていますが、その中でもヒトツメが他と違う部分はどこにあるのでしょうか。

この業界に長くいるからこそ、他社よりも圧倒的に持っている手法が多いというのは間違いなくあると思います。しかし、それ以上に強烈に効いているのが「エージェントもやっている」ということかなと。エージェントをしていると、採用人事のことも、学生のことも常に情報が舞い込んでくるんです。両サイドの現場に深く入り込めるからこそ、それぞれを深く理解することができ、同じ目線で会話ができたり、確認のずれが起きにくかったりと、コンサルティングにおいて最も重要な部分を握っておくことができるんです。その部分が「採用コンサルティング」という事業ドメインだけでやっている会社との差別ポイントになるのではないでしょうか。

ーー小柳さんがヒトツメで働かれている中で感じるやりがいがあればぜひお伺いしたいです。

クライアントの組織を作る一端を担っているというのが面白いところだと思っています。これはもしかしたらヒトツメだけではなく、今の事業ドメインとしている新卒採用という部分でのやりがいかもしれませんが、新卒で採用されるポジションは毎年募集されるようなものが多く、採用を重ねていけばいくほどに新卒社員が占める割合は当然大きくなっていきますよね。自分が採用支援をする中で入った方々が「その部署の5割を占める」なんてことが起きて、「社内で表彰された」なんていう報告をいただいたときには「組織作りに携われているなあ」と切に感じます。また、今でも昔支援させていただいた方から「小柳さんのおかげで」という旨を話してくださることもあり、これほど嬉しいことはないなあと感じています。

新卒採用が当たり前の社会に。そのためのファーストペンギンを目指す。

ーー小柳さんの視点から、今後ヒトツメをどうしていきたいと考えられているのかをぜひお伺いしたいです。

には人それぞれの凸凹があると思っていて、これら凸凹を自分ひとりで埋めるのではなく、ヒトツメという会社で働いているみんなで相互に埋めあえる場所であれたら良いなと考えています。これはヒトツメの企業理念にも掲げている「『らしく』で、もっとおもしろく」にまさに通ずる部分ですが、自分たちが自分たちの人生を自分たちらしく生きていけることが最も大事なわけで、そのためにもひとりでは実現できないこと、言い換えれば自分にとって凹んでしまっているところは、誰かに補ってもらうことが求められます。そもそもコミュニティや組織というものの本質はそこにあったはずですし、その本質をヒトツメも体現していきたいです。

ーー社会に対してどのようなインパクトを生んでいきたいかというものはございますか。

新卒採用に取り組む会社の数を増やしたいという点ですね。企業が新卒で学生を採用することのメリットは「柔軟性に富み、勢いを持った子たちを会社に迎え入れることで、既存社員の活性化および組織自体にも柔軟性をもたらし、新しいチャレンジを呼び込んでくれること」だと思っています。仮に「お給料が払えない」「入っても誰も面倒を見れない」といった話であれば別ですが、よく聞く「教育環境がない」という理由なのであれば、それは採用しながら作っていくものと考えています。また教育環境が整ったとしても、結局は採用を重ねていくなかで教育体制が整っていくものです。新卒採用はやらない理由以上のメリットがあると考えています。

今日の日本では、ヒトツメしかこのようなことを考えていないかもしれません。しかし、ヒトツメがこれから取り組んでいくことに共感する人たちが増え、本当にサービスとして有益だと社会に判断されるのであれば、きっと後続として参入する企業が増えてくるはずです。そうして競争環境が生まれ、さらにサービスがブラッシュアップされ、より新卒採用に力を入れる企業が増えていく。その循環を作り出すためにも、ヒトツメとしてより事業を拡大させていくことに意義があるんだろうなと考えています。

ーー今、ヒトツメとして求めているのはどういった方でしょうか。

極論、新卒紹介じゃなくてもよくて、やはり「これをやりたい!」「こうなりたい!」といった想いを持っている方に来て欲しいなと感じています。そのための環境がヒトツメにあるのであれば、ヒトツメとしては精一杯応援しますし、そういう熱量を持った方と働けることによって私たち自身も刺激を受けることができます。仮にその人が掲げている目的が違ったとしても、人生や仕事を謳歌することを考えている仲間であることに変わりはありませんので、そういった同士たちの集団であり続けられたらいいですね。

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