株式会社GEOTRA 公式note|note
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こんにちは!GEOTRAインターン生の百瀬です。
本日は、国土交通省が推進する都市デジタルツインプロジェクト「Project PLATEAU(プラトー)」について、公式発表資料やウェブサイトをもとに解説いたします。
3D都市モデルとは、建物・道路・地形といった都市の構成要素を三次元で再現した、空間情報のデジタルインフラ、いわば「3次元のデジタル地図」です。
都市空間の情報を立体的に統合することで、これまでバラバラに管理されていた膨大なデータに新たな価値が生まれます。
建物用途で色分けした千代田区の3D都市モデル
(出典:PLATEAU VIEU https://plateauview.mlit.go.jp/?share=01k8sebjc4bzna09f5pcb7hj9z)
国土交通省は、3D都市モデルのもたらす主な価値を以下の3点に整理しています:
3D都市モデルの提供価値
(出典:PLATEAUホームページ https://www.mlit.go.jp/plateau/about/)
近年3D都市モデルが注目を集めている背景には、気候変動、災害リスク、人口減少、観光需要の変化など、都市が直面する課題の複雑化、そして取得可能なデータの多様化が挙げられます。
こうした課題に対応するには、都市の状況を迅速かつ多角的に把握する基盤技術が不可欠であり、そのツールとして世界各国で3D都市モデルの整備と活用が加速しています。
日本国内でも本格的に導入が進められており、中でも中心的な役割を果たしているのが、国土交通省が主導する「Project PLATEAU」です。
Project PLATEAU(プラトー)は、2020年に国土交通省が中心となって発足した、全国規模の3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化を推進するプロジェクトです。
都市のDX(デジタルトランスフォーメーション)やスマートシティ化を支えるため、民間企業、自治体、大学、研究者、エンジニア、クリエイターなど、多様なプレイヤーと共創しながら進められています。
従来の3Dデータと比べ、PLATEAUで整備されている3D都市モデルには次のような特徴があります。
さまざまなソフトウェアで利用しやすい
(出典:PLATEAUユースケース開発ガイド自治体編 https://www.mlit.go.jp/plateau/learning/ucg01/)
庁内の既存データを活用できる
(出典:PLATEAUユースケース開発ガイド自治体編 https://www.mlit.go.jp/plateau/learning/ucg01/)
こうした特徴を活かし、国内外で多様な活用が進んでいます。
GEOTRAでも大成建設様と、PLATEAUを活用して都市の人流を再現・可視化する取り組みを行いました。
その他自治体や民間企業による活用事例は、次回の記事で詳しく紹介いたします。
Project PLATEAUは、以下のようなフェーズ構成で進められています。
また、Phase 02では、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化が自律的・持続的に展開される「PLATEAUエコシステム」の構築が掲げられています。産学官の多様なプレイヤーが連携しながらも、それぞれの目的に応じて自走できるよう、制度・ツール・ネットワークなど環境の整備が進められています。
PLATEAUの目指すエコシステム
(出典:PLATEAU Vision 2023 https://www.mlit.go.jp/plateau/vision/)
【Phase03:社会普及フェーズ(2028年度〜)】
PLATEAU普及のフェーズ
(出典:PLATEAU Vision 2023 https://www.mlit.go.jp/plateau/vision/)
現在、国土交通省では以下のような取り組みを展開しています。
PLATEAUの整備、活用、オープンデータ化に関する事業に対する補助制度として、国交省による「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業」の公募が行われています。採択にはユースケースの明確化が求められています。
また、導入・ユースケース開発支援としてマニュアルやガイドの公開、講座の開催などが行われています。
これらのPLATEAU推進のための補助事業は、都市空間情報デジタル基盤構築支援事業(PLATEAU補助制度)ポータルにてまとめられています。
このように、Project PLATEAUは様々な支援策とともに推進されています。
インターン生の立場から特に印象的だったのは、3D都市モデルに関する専門知識を持たない人でも理解できるように丁寧に整備されたマニュアルや、出前講座、整備費試算ツールなど、利活用の裾野を広げるための仕組みが整っている点です。
さらに、数多くのユースケースやデータ活用方法の詳細な解説、技術検証レポートがオープンに公開されており、学ぶ立場から見ても、その開かれた姿勢が技術発展を支える基盤となっていることを実感しました。
次回は、3D都市モデルと人流データを掛け合わせることでどのような課題解決が可能となるのか、国内外の具体的な事例を通してご紹介します。
GEOTRAでは、独自の個人情報保護技術により、人々の動きや行動目的などが高粒度に可視化された人流データ、GEOTRA Activity Dataをご提供しています。更に人流データのご提供に留まらず位置情報データ全般に関する利活用促進のためのご支援を行っております。
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