今回は、データサイエンティストとして活躍する新卒2年目をむかえる岩本にインタビューしました。3年間の学生インターンを経てKiZUKAIへの正式ジョインを決めた理由や若手から見たKiZUKAIの魅力、データサイエンスの最先端の取り組みと技術環境について深く掘り下げます。
目次
インターンをきっかけに広がった可能性、データサイエンスへの第一歩
クライアントのリアルな課題と実データに向き合う経験で築いた、確かな自信と成長
KiZUKAIのスケールだからこそ掴める、圧倒的な場数と成長のチャンス
コンサル×開発×データサイエンス、三位一体で進化する次世代型データサイエンティスト
最後に
インターンをきっかけに広がった可能性、データサイエンスへの第一歩
インタビュアー:本日はよろしくお願いします!まずはじめに簡単に自己紹介をお願いします。学生時代はどのようなことを学んでいましたか?
岩本:よろしくお願いします!KiZUKAIでデータサイエンティストをしている岩本です。学生時代は慶應義塾大学の数理科学科に所属し、統計学を専攻していました。特に、医療統計が専門の研究室でベイズ統計という統計手法をメインに研究していました。4年生の時には、外部募集のあった共同研究プロジェクトに参加し、3ヶ月ほどシンガポールの国立大学で化粧品会社との共同研究で数理モデルの研究を行っていました。具体的には、化粧品の効果について、人種や使用タイミングといった様々な要因を考慮した上で、統計的にどのように検証できるのか、そのための数理的な手法を開発していました。世界中から多国籍のメンバーが30名ほど参加していて、唯一の日本人メンバーでしたが、世界中の同世代と充実した期間を過ごすことができました。
インタビュアー:KiZUKAIのインターンに参加しようと思ったきっかけを教えてください。
岩本:大学2年生の初め頃にKiZUKAIのインターンに参加しました。まず、もともとは情報系の学科に進学予定だったのが、数理科学科に進むことになったことがキャリアを考えるきっかけとなりました。数理科学科からは、主にアカデミア、教師、コンサル業界、エンジニアやデータサイエンティストといった選択肢がありました。しかし、当時はどの道も解像度が高くありませんでした。特にエンジニアやデータサイエンティストは自分にとって遠い存在だと感じていたため、その解像度を上げたいと思ったのがきっかけの一つです。そんな時、同学科卒の社会人の先輩にキャリア相談をしたところ、解像度を上げるためにも「インターンをした方がいい」と勧められました。当時、自分は感覚的にエンジニアやデータサイエンティストには向いていないと思っていたのですが、まだ経験も積んでいないのに決めるのは早いとアドバイスをもらい、インターンをすることにしました。それまでコードを触った経験はほとんどなく、大学の授業でもあまりやっていなかったので、全くの未経験からのスタートでした。
インタビュアー:インターン期間中には、どのような業務やプロジェクトに携わりましたか?
岩本:基本的にはデータアナリストのような業務と、もう少しデータサイエンティスト寄りの予測モデルを作成して効果検証を行うといったプロジェクトに携わっていました。多くはクライアントワークで、毎週や毎月定例会があるようなクライアントの分析を担当していました。
クライアントのリアルな課題と実データに向き合う経験で築いた、確かな自信と成長
インタビュアー:初めてのインターンで、印象的だった点はありますか?
岩本:やはりクライアントの実際の課題に合わせて実データで分析するというのが一番印象的でした。学生がデータサイエンスを学ぶ場合、公開されているデータセットを使ったり、教材に付属しているデータで分析したりすることが多いと思いますが、KiZUKAIでは最初から実データ、それも加工されていない生のデータを使って、お客様の課題解決のために分析に取り組むことができました。指標の精度向上といった話だけでなく、実社会で汚いままのデータに触れ、お客様の課題解決に直結する分析を経験できたのは非常に印象的でした。データサイエンスは前処理が非常に重要ですが、実データを扱わないとその大変さや、どういった点に注意すべきかといったことが見えてこないと思います。また、手法にこだわりすぎず、クライアントの課題解決のために様々な手法を試していくという姿勢も新鮮でした。大学で学んだ医療統計の手法を全く違う分野で応用してみるなど、教科書だけでは想像もつかないような実務を経験できたのは大きな学びでした。
インタビュアー:KiZUKAIでのインターンを通じて、一番成長を感じた瞬間や出来事は何ですか?
岩本:クライアントに直接自分のアウトプットが出せるようになった時ですね。データサイエンスのスキルは徐々に上がっていくものなので、自分の中ではあまり大きな違いを感じにくいのですが、自分が作成したアウトプット資料がレビューで手直しなく、そのままクライアントに見せられたと聞いた時は、成長を感じてうれしかったです。そこまで任せてもらえるようになったのは、インターンを始めてから2年くらい経った頃だったと思います。当時はAIのような便利なツールがなかったので、Pythonの環境構築からPandasの基礎まで本を読みながら始めたことを考えると、今はAIを活用することで格段に効率が上がっていると思います。分析のスピードも当時とは比べ物にならないほど上がっており、それに伴って経験できる仕事の数も増えるので、今のインターン生はもっと早く成長できるだろうと思います。地道に経験できた点はよかったですが、少し羨ましくも感じますね。
KiZUKAIのスケールだからこそ掴める、圧倒的な場数と成長のチャンス
インタビュアー:学生インターンを経て、KiZUKAIにジョインを決めた理由を教えてください。
岩本:一番の決め手は、自分の手で実践経験をたくさん積めるという点です。研究をしたいという気持ちは今でもありますが、それ以上に実社会の課題を解決することに強い興味があり、その経験を最も積みやすい環境がKiZUKAIだと感じました。AI技術が進化し、コードを書くだけでなく、実際のクライアントの課題をどう解決できるかという経験をなるべく早く積みたいと考えた時に、大企業よりもKiZUKAIのような規模の会社の方が、若手でも多くの打席が与えられ、幅広いプロジェクトに最初から最後まで一貫して関われると感じました。人数が少ないからこそ、多くの経験を得られることはKiZUKAIの大きな魅力だと思います。
インタビュアー:大学院進学や海外での研究など就職以外の選択肢も多数ありましたが、その中でもKiZUKAIを選んだ理由や、特に魅力に感じた点はありますか?
岩本:大学院進学や海外での研究も考えましたが、実践的な経験を積むことの重要性を強く感じていました。KiZUKAIでは、インターン時代から様々な業界のクライアントのデータに触れることができ、小売り、EC、教育など、本当に多種多様なデータにアクセスできるのは非常に魅力的でした。外部のデータサイエンティストやエンジニアだと、自社のサービスに関するデータや、特定のドメインのデータに限定されることが多いと思いますが、KiZUKAIではそういった制約がないため、幅広い知見を得られると感じました。テラバイト級の膨大なデータを扱う経験もでき、技術的な経験値も大きいと感じました。
コンサル×開発×データサイエンス、三位一体で進化する次世代型データサイエンティスト
インタビュアー:現在はどのような業務を担当されていますか?
岩本:データサイエンス部は少し特殊なポジションで、コンサルタントとしての側面、データサイエンティストとしての側面、そして開発と連携する開発部としての側面を持っています。コンサルタントとしては、データ分析や予測アルゴリズムの提案を通じてお客様の課題解決を支援します。開発としては、KiZUKAIツールの新しい予測モデルや機能の開発に携わっています。また、データサイエンティストとしては、より専門的な、例えば個別のお客様に合わせたカスタマイズされた数理モデルの構築などを担当しています。さらに、KiZUKAIのデータウェアハウスであるBigQueryのデータ基盤の構築や調査といった、データエンジニアリング的な業務も一部担当しています。
インタビュアー:KiZUKAIのデータサイエンティストならではの難しさ、面白さを教えてください。
岩本:難しさは、様々なクライアントに対して、表面的な解決策ではなく、本質的なアプローチが求められる点です。面白さは、その多様なデータに触れ、様々な課題に取り組む中で、自身のスキルや知識を幅広く活用できる点ですね。KiZUKAIには、経験豊富な上司や先輩方がおり、都度適切なフィードバックを受けられる環境があります。困難に直面した際も、フィードバックを参考に試行錯誤することで、着実に乗り越えられていると感じています。自身の段取り間違えによって遅延しそうになった際に、残業で解決しようとすることがあったのですが、優先順位の整理や課題の本質の見極め方など上長のフォローや指導を受けて改善することができました。
また、技術的な面で言うと様々な企業との協業や、最新技術の導入にも積極的であり、データサイエンスの最先端の取り組みを肌で感じることができるのも純粋にワクワクします。
インタビュアー:データサイエンティストとして、今後どのようなことに挑戦していきたいですか?
岩本:たくさんあるのですが、まず一つめは、統計の専門性をさらに高め、研究分野にも近づいていくことです。KiZUKAIでは複数の機械学習モデルを組み合わせた分析など、既存の概念に囚われないさまざまな試みを行なっています。実際に実データにおいて成果が出ているものの、理論的な証明はできていない取り組みも多い為、そこを証明することで技術発展に貢献できたらと考えています。
KiZUKAIでは、レコメンデーション機能の開発や、VOC(お客様の声)のテキスト処理機能の設計といった、全社的なプロジェクトにも携わっており、将来的には、研究開発に特化した部門の設立など、実務で得られた知見を基に論文発表や特許取得を目指せたらと考えています。
二つめは、データエンジニアリングの領域にもより深く関わりたいと考えています。大規模データを扱う能力は、これからの時代においてデータサイエンティストに不可欠なスキルだと考えており、開発チームと連携しながら、データ基盤の設計能力を高めていきたいです。
これらを実現する為には、専門的な知識や経験も大切ですが、PM(プロジェクトマネジメント)スキルが求められると考えます。その為、専門性を高めるのと同時にPMとして一つでも多くのプロジェクトを経験し、着実に成果を上げていきたいです。
最後に
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。現役のデータサイエンティストとして働く岩本の経験や挑戦を通じて、データサイエンスの魅力やKiZUKAIが目指す未来について少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。
KiZUKAIは、最先端のデータ活用で企業のDXを革新するというミッションの達成を共に目指す仲間を募集しています。
少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひカジュアルにお話ししましょう!