アルトサックスを吹いている、こちらの狼。実は、“中の人”がサプライドにいるんです。それが、入社6年目を迎えた営業担当の中道さん。ちょっとした有名人なので、「自分が“中の人”だってことはあまり公にしたくないんですけど」と言いながらも、快くインタビューに応じてくれました。
カードをひっくり返すのが好き
ーー:狼の被り物って、マンウィ○の真似ですよね?
違いますよ。僕の方が少しだけ早いんです。
ーー:本当ですか? この話は後で触れるとして、今日は中道さんのキャリアを改めて振り返ってもらいます。学生時代は医療系の専門学校に通ってたんですよね?
はい。医療業界は安定してるし、国家資格も取れるっていう理由で進学したんですけど、まるで向いてなかったです。別の進路を模索しながら複数のアルバイトを掛け持ちしていて、そのひとつがゲームデバッカーでした。
ーー:クライアント先で働いてたんですか?
そうです。大手ゲーム会社に出向してました。20歳くらいのときですね。アルバイトとして働いてたんですけど、派遣元の会社から「社員になったらゲームを開発できますよ」って言われて、正社員になりました。でも蓋を開けてみたら、ゲームを開発させてもらえなかったっていう。
ーー:ひどい話…。結局何の仕事をしてたんですか?
カーナビのデバックをしていました。炎上しているプロジェクトに放り込まれて、ハードな日々を送ってたんですけど、入社1ヶ月後くらいに「営業に来ないか」って声を掛けられたんです。現場が好きだったから断ろうと思ったんですけど、どうしても来てほしいって言われて。
ーー:それがエージェントにキャリアチェンジしたきっかけなんですね。営業職は自分に合ってると思いました?
それが、全然楽しくなかったんです。初めての営業職だったので、慣れないことだらけでした。今振り返ると、あの時期が一番辛かったかもしれません。でも、当時は「ここ以外に雇ってくれるところはないだろう」と思ってたので、何とか踏ん張っていました。これは自分の強みだと思ってるんですけど、嫌なことであっても楽しみを見出すスタンスを取るようにしていて。
ーー:その時期はどこに楽しみを見出していました?
自分次第で状況を変えられること。初対面でクライアントからあまり良くない印象を持たれたとしても、手の内の見せ方によって相手の心境を変えられるんだなって気付きました。
ーー:不信を信頼に変えていくわけですね。
そうです。カードをひっくり返すというか。最初の不利を巻き返して、有利な状況で商談を終えたときの気持ち良さはクセになりますね。
自分にしかできない仕事にとことん向き合える
ーー:サプライドに転職した経緯をお伺いしていいですか?
前職の会社のリーダーがサプライドにジョインすることになって、誘われたのがきっかけです。会社からは引き止められましたけど、創業期から新しい会社を作っていく方が自分に向いてるなと思いました。
ーー:サプライドに入社して一番変わったところってどこですか?
趣味をビジネスに結びつけているところですかね。サックスをやってるんですけど、そこで生まれた繋がりを活かして、独自のネットワークを広げています。例えば、イベントをよく主催しているのですが、そこで「IT関連の仕事を探している」というフリーランスの方たちと出会うことが多いんです。
ーー:で、サプライドを紹介すると。
はい。コロナ前は2ヶ月に1回ペースでイベントや交流会を開いてました。
ーー:ファンもいるって聞いたことがあるんですけど。
サックスを吹きながらダンスを踊ってるんですけど、路上ライブをしているうちにパフォーマンスを面白がってくれる人たちが少しずつ増えてきました。企業の懇親会や街のお祭りに呼ばれることもあります。
ーー:そういう場でパフォーマンスすると、ファンがより増えていきそうですね。
3年前からはコンテンツも配信してるんですけど、演奏を聴いてもらうだけじゃなくて、見てくれている人たちが交流できる時間も設けています。そこからネットワークが広がることも多いですね。
ーー:趣味が足掛かりとなって増えたリソースってどれくらいなんですか?
今稼働している人だと25~30名くらいですけど、トータルだとかなりの数になると思います。
ーー:代表やマネージャーから注意されたことはあります?
全くありません。マネージャーの結婚式でパフォーマンスしたくらいですから(笑)。自由にやらせてもらえるのはサプライドの良さだと思います。いい意味で干渉されないから、自分にしかできない仕事にとことん向き合えるんです。
ーー:サプライドは副業も自由ですもんね。中道さんの活動も副業と言えば副業ですよね?
そうですね。路上ライブや配信のときに投げ銭をもらうことがあって、月3~5万円くらいになっています。グッズも売ってるし、レッスンもしてるから、立派な副業ですね(笑)。プレゼントをもらうこともあります。スピーカーとか。
ーー:副業とは言え、音楽を仕事にするのはすごいと思います。
さっき「自分次第で状況を巻き返すのが気持ちいい」って言いましたけど、実は昔、音楽で食べていこうと考えた時期があるんです。でも、親から厳しい反対を受けました。「音楽で稼げるわけない」と言われて。
ーー:そのカードをひっくり返したわけですね。
自分の行動を否定されたときに、力が発揮されるタイプなのかもしれません。野心がより燃えるというか。今は、親も配信を楽しんで見てくれていますよ。
話せば話すほど、反骨精神が浮き彫りになってくる中道さん。仮面を取った素顔にも、“狼”を思わせる一面がありました。後編でもたっぷりと吠えてもらっているので、楽しみにしていてください!