今年5月頃、社内でバナーコンペが開催されました。
デザイナーの井上、難波、竹村(京大卒で期待の新人)の3名に、連載中のストーリー"ネコの手も借りたい情報デザイン"のバナーを作ってもらいました。
選ばれたバナーは、会社ページからご確認いただけます。
"対象は20代後半〜30代前半のデザイナー男女" "猫のイラストを使用すること" "タイトルを入れること" が大まかな条件です。
果たして、3人はどんな思いでコンペに参加し、どんなデザインを作ったのでしょうか。
まずは、今回のコンペの発起人でもある、モフ COO 井上からインタビューしていきます。
ー どうして、バナーコンペをやろうと思ったのでしょうか。
広報部からバナー制作依頼をもらった時に「自分でやろうか」「折角だから難波と竹村に振ろうか」迷っていました。
また、仕事ではなく有志活動となる社内案件は、なかなかモチベーションの保ち方が難しいです。
「それならコンペにしてみよう!」と思いました。
Amazon商品券を用意して、コンペイベントに仕立て上げました。勝負です。
もちろん、毎回景品を用意する訳にはいかないのですが、最初の走りとしては良いかなと思っています。
分かりやすい報酬があると、お遊びにならなくて良いですよね。
ー プレゼンされたバナーには、どんな工夫が込められていたのでしょうか。
はじめから、普通に作ることはやめようと思っていました。
変な言い方ですが、王道路線を行くのはやめようと。ちょっと、変化球を投げた感じです。
情報デザインを真面目に描こうとはせず"猫の手も借りたいくらいの"というシーンを勝手に思い浮かべ、見た方が「主役は猫なのか人なのか分からなくなってるじゃん!」と少しほっこりするようなデザインを作りました。だから、"大変"とか"ここで何が学べるか"ということは描いていないんです。
背景をどピンクにしていて、ぱっと見のキャッチーさも意識しました。
ー 実際に社内コンペをやってみて、どうでしたか。
デザインスキルというのは、経験値が多くを占めています。
何回もバナーを作ったことがある人は、やはり手慣れているんです。
ですが、スキルなんてものは幾らでも後から習得できると思っています。経験を積めば良いだけなので。
それよりも、"そのデザイナーの強み"や"何を考えてつくったのか"等が大事かな、と私は思うんです。
コンペ参加者の間で途中経過も見せない、コンセプトも共有しない状態で作った今回のバナーデザインは、三者三様でバラバラです。個々の良いところ・強みを見ることが出来た、良い経験になりましたね。
実は元々、このコンペでプレゼンは行わない予定だったんです。
ですが、難波が「プレゼンにしよう」って提案をしてくれて。それが「嬉しいな」と思ったのでプレゼン形式にしました。その後はもう、広報部とのやり取りも難波に任せてしまいました。
本当に、色々な副産物があったコンペでした。また挑戦したいと思っています。
ー 今後、どんな取り組みを社内で増やしたいと思いましたか。
先ほどの話からも繋がりますが、デザインチームの中で経験値に差がある場合、どうしても個人のユニークスキルとは別に、その経験値だけでプロジェクトへの影響力が変わってしまうことがあります。
ほぼそれで間違いはないけれど、リスペクト出来るかどうかもありますよね。
しかし、その人物の経験値を加味せず、立場を逆転またはフラットにして、デザインの過程やその人の個性を尊重して仕事をするのは、やはり案件業務では難しくリスクも伴います。ですが、社内案件だとそれが出来るんです。
例えば、竹村がディレクターをして、その企画設計を元に私がデザインするという感じに。
面白いことに、イラストを書けなくてもそのディレクションは出来ると思います。また、WEBスキルがなくてもWEBディレクションが出来ない訳ではないです。
そういう理由で、意図的に関係性をスイッチできる機会は、今後増やしていきたいなと思いました。
一回経験すれば、お互いの大変さも共感できますし。
自分にとって不自由な状態で、どんな工夫をするのかも興味深いです。
もちろん、お飯事にはせず、ある責任やプレッシャーのもとでスイッチしていきたいですね。
仮想でも良いので、その戦場となりうる場所は必要。
自社サービスを持つことにも、今後チャレンジしていきたいです。