こんにちは。株式会社Inspire High採用担当です!
Inspire Highでは、「世界中の10代をインスパイアする」をミッションに、地域や経済状況に左右されることなく、これからの時代を生きる10代のひとり一人が、「自分らしい生き方」を見つけられるような探究学習プログラムを開発・提供しています。
今回、お話を伺うのは、東日本営業第一グループ・マネージャーの松井麻悠子さん。教育業界に対してそれぞれの思いや信念を胸に、日々業務に励むメンバーたちを、マネージャーはどのように支えているのでしょうか?
Inspire Highに必要なマネジメントのマインドセットだけでなく、松井さん自身が経験した変化や苦難の乗り越え方なども語ってもらいました。
取材・文:市場早紀子 撮影・編集:Inspire High
【プロフィール】
松井 麻悠子
大阪府出身。大学時代は小中学生に自然体験学習を企画提供するボランティア活動に携わる。情報メディア学科卒業後は「非日常 × 体験商材」に特化したECサイトのベンチャーに就職。食・美・旅・エンタメ業界の集客支援やコラボイベントを推進。自ら働きかけることで生まれる“ 新たな繋がり ”にやりがいを感じる。Inspire Highの世界観に共感し、より一層業界を横断して企業成長に貢献したいと思い、2022年に入社。
前回のインタビュー記事(2024年1月掲載)
目次
リーダーからマネージャーへ。チームを導くことと向き合った一年半
「このままだと評価はできない」。絶望的な状況から「真のリーダーシップ」を学ぶまで
相手への敬意が、より良いアウトプットと成長を育む
主語は「私たち」。Inspire Highが求めるマネージャー像とは?
リーダーからマネージャーへ。チームを導くことと向き合った一年半
ー前回のインタビューから1年半ほど経ちましたが、担当業務やポジションなどに変化はありましたか?
松井:前回のインタビューのときは、自身も「Inspire High」の新規営業や既存顧客のサポートをしつつ、チームメンバーの進捗管理やマネジメントをする「リーダー」のポジションでしたが、現在は東日本営業第一グループの「マネージャー」として、各チームリーダーのマネジメント業務を主に務めています。
この一年半はまさに激動でしたね。会社全体で「文化や営業の基盤を再構築していこう」という流れがあったので、私自身も「リーダーとはどうあるべきか」「リーダーシップとは何か」ということを改めて深く考える一年になったと思います。
「Inspire High」プログラム紹介
ーリーダーとマネージャーでは、心境に違いも生まれるのでしょうか。
松井:リーダー兼プレイヤーとして動いていたときは、「結果を出すこと」に重きを置いていていました。チーム全体を導くために、自分がまず体現して見せていく。「背中で引っ張っていく」ことがリーダーシップだと捉えていたんです。
でも、マネージャーはそれだけではいけないと気がついて。いまは、みんなの感情や思考をただ抑え込んでまとめるのではなく、ひとつ一つ丁寧に向き合っていく姿勢をより大切にしています。具体的には、一緒に働く人それぞれの背景や、これまでの人生で積み上げてきたもの、 その人が置かれている状況などにも目を向けるようになりました。
目指す場所があるとしても、いきなり高い天井を見せて「あそこを目指そう」とだけ伝えるのではなくて、「その人にとっての『はじめの一歩』がどこにあるのか」「その階段をどうやって一緒に設計するのか」という視点を持って向き合っています。
ー何か変化のきっかけがあったのですか?
松井:日々きっかけだらけなのですが、上司や周囲の方々が「対話を重ねて向き合う姿勢」を示してくださったことが大きかったと思います。
チームとして遠くを目指すためには、いろんな人との対話を重ねることがすごく重要で、そこから「自分自身と向き合う勇気」や「誠実さ」が育まれていくこともあるんだと改めて気がつきましたし、なにより、みんなで一緒に困難を乗り越える一体感が生まれるので、心からのよろこびを感じました。
「このままだと評価はできない」。絶望的な状況から「真のリーダーシップ」を学ぶまで
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ーマネージャーになってから大変だったことはありますか?
松井:大きな転機になったのは「まわりが変わるのを待つのではなく、自身が変わらなければいけない」という事業部長からの言葉ですね。
一年前くらいから、「この組織の成長を考えたときに、まず変わらないといけないのは松井さんです」ということを、繰り返し言われていました。そのときは、どこか他人事のように捉えていた部分もあって、まだ自分ごととして落とし込めていなかったと思います。
後日の評価面談で、「このままだと、これ以上の評価はできない」と、いままでにないような厳しいコミュニケーションがあり、とても衝撃を受けました。そのとき私は、「もっとメンバーと向き合うってことですか?どれくらい時間をかけたらいいんですか?」と質問したのですが、「時間の総量じゃないです。マインドです」「これから目指す組織のリーダーシップの基準に、まず達していません」と返ってきて。当時は、その言葉の意味が正直よくわからなくて……。具体的に「こうしなさい」と言われるのではなく、信じているからこそ「どうやって自力で上がってくるか」を、見守られている感覚がありました。
ーその状況をどうやって乗り越えたのでしょう?
松井:自分でも何が正解なのか手応えがないままで、すごく孤独感を感じていましたし、自分が否定されたような感情も抱えながら、数か月は過ごしていました。
ただ当時は、ちょうど会社としても年度末の追い上げの時期でもあったので、総力戦としてメンバーと一緒に営業先の学校へ訪問する機会が増えるなど、チームのみんなと過ごす時間が自然と増えたんです。
メンバーが受注に至るまでの経緯を一緒に過ごし、その過程を見ることができたことで、結果が出たときに、以前よりもメンバーに対して心の底から労い、讃えられることができたり、「みんなを支えたい」と思えたりする瞬間がたくさんありました。
ー実際に現場を見て、結果に至るまでのプロセスも知れるのは良いですね。
松井:これまで考えていた「結果を自分が体現すること」「周囲に直接的に働きかけること」ではなく、「人と人との関わり」を通して生まれる「関係性の質」や「相手の思考を引き出し、考え方の質を高めていくこと」が、会社が求めているリーダーシップなのだと気がつきました。「結果」ではなく「関係性」と「プロセス」の相互作用に目を向ける必要があったんです。
そのためには、自分が受けてきたマネジメントの観点や、自分の生き方そのものを見直すような、「本質的な変化」が求められていたんだと感じています。いまは「One Teamであるときのリーダーシップ」というものを、自分の体で実感しながら、メンバーと素直に向き合えていると思います。
相手への敬意が、より良いアウトプットと成長を育む
ーマネジメントという点において、どのようなコミュニケーションを取っているのでしょう。
松井:基本は、週1回の1on1と、リーダー全員のミーティングをまわしながら、月次のフィードバック、営業の同行などを含めて、週2〜3回くらいはコミュニケーションを取る機会を設けています。
1on1では、リーダーがどのようにチームに関わっていくかや、リーダー自身がどのようにビジョンやミッションを体現していくかという点を話すのですが、その内容を踏まえて、リーダーミーティングで、みんなの共通認識を深め、目線を揃えています。
とくに今年は、「まだわからないことやできていないことも、半熟のままでいいからアウトプットしていこう」という動きをみんなで意識していきました。最近では、リーダーたちがその動きを自ら体現して、社内に働きかけるようになってきたので、このまま会社全体に良い循環が生まれたらよいなと思います。
ー積極的なアウトプットは、育成の観点からも効果がありそうです。
松井:そうですね。あとは、Inspire Highの中でも大切にされている「Respect, always.(常に敬意を)」という言葉の意味をより意識するようになりました。私にない視点やスキルを持っているメンバーも多くいるので、まずはそこに対するリスペクトや信頼の気持ちを、言葉や行動で示すことが大事だと思います。
その上で、「じゃあ私たちにできることって何だろう?」とか、「こんな景色を目指してみようか」といったビジョンを、一緒に思い描いていけるような関係性を築いていきたいです。
ー実際に、メンバーの成長を感じた瞬間はありましたか?
松井:当時、モチベーション維持に苦戦しているリーダーがいて、私もその人を「引き上げよう」とコミュニケーションを取ったのですが、気持ちのすれ違いが起きてしまう場面があって……。
まずは、その人が抱えている「チームに向き合うことへの不安」だけでなく、私自身とリーダーとの関わり方も含めて、一緒に体制を立て直すための対話を重ねていきました。
最終的には、その人自身が「どのようにほかのメンバーと関わっていきたいか」を模索し、必要な行動を自ら取れるようになったんです。「こういうフィードバックをしてみたけど、ここがうまくいかなかった」といったことも、自ら言葉にできるようになってきていました。
それを見た周囲のメンバーたちも、まるで当事者のようにその人を支えてくれるようになって……個人だけでなく、チーム全体も変化していく様子を目の当たりにできたので、本当にうれしかったです。みんなの成長や変化が、私自身のやりがいや行動の推進力につながっているように感じますね。
主語は「私たち」。Inspire Highが求めるマネージャー像とは?
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ーInspire Highのリーダーやマネージャーに求められることは、どんなことだと思いますか?
松井:一番大事なのは、「みんなと一緒に成し遂げたい」という思いを持てるかですね。もちろん、はじめからマインドセットまで完璧な人はいないと思うので、Inspire Highに入社してから前向きに変化していけるかがカギになってきます。
この会社には「うまくできるか」「正しいか」という物差しではかるのではなく、「互いを受け入れるオープンな風土」を大事にしているので、ぜひ前向きにメンバーとの対話を重ね、どんどん自分の視野を広げていってほしいです。
ー変化を応援してくれるカルチャーがあるのですね。「一緒に成長していける」会社なんだと感じました。
松井:私の「組織の成長のために、マネージャー自身が変わらないといけない」という経験も、まさにつながってきますね。
当時の私は、すべてにおいて「自分はこう思う」「自分はこういう考えを大事にしてきたし」というような、自分を主語にして物事を捉えていたんだと思います。
でも、そこから「対話を重ねてお互いを知る」という段階を経て、改めて「リーダーシップとは何か」を考えると、主語を「私」から「私たち」に変える必要があると自覚するようになったんです。
「私たち」という主語の重みを日々感じているからこそ、相手に対して寛容でいられるようにもなりましたし、「成長を支える」というまっすぐな思いも、偽ることなく伝えられるようになってきています。
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松井さん、素敵なお話をありがとうございました!
メンバーとの対話を通し、マネージャーとしての成長を重ねてきた松井さん。感情だけでなくロジカルな視点も持ちながら、ひとり一人の声に耳を傾けていく姿勢が印象的でした。
Inspire Highは、対話を重ねることで人と組織がともに成長していくことを大切にしています。「自分もマネジメントに挑戦してみたい」と思った方は、ぜひ「話を聞きに行きたい」からお気軽にご連絡ください!