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【from WARC AGENT vol.15】ライフイズテック株式会社 樋口さん

この連載では、ハイクラス人材紹介事業を行う「WARC AGENT」メンバーが、過去に転職のご支援をさせていただいた「ベンチャー企業で活躍するハイクラス人材」の方々にインタビューをしています。ベンチャー企業へ転職をした理由や実際に働く上でのやり甲斐など、「ベンチャー企業で働くリアル」に迫っています。今回は、ライフイズテック株式会社にてご活躍されている樋口さんにお話を伺いました。

■プロフィール
<話し手>
ライフイズテック株式会社 樋口 美紀
東京大学大学院教育学研究科修了後、大手精密機器メーカーに入社。エンタープライズ向けサービス事業のコンサルタント営業を担当後、同事業の事業企画スタッフとして中期戦略や年間予算の策定業務に従事。2021年2月に現職ライフイズテックに入社。学校向けのオンラインプログラミング教材のマーケティングを担当したのち、法人向けのDX人材育成事業の立ち上げに従事。
<聞き手>
WARC AGENT キャリアアドバイザー 芹澤 宣祐
2007年に大手旅行会社へ入社し、企業・官公庁向けの法人営業に従事。その後、大手人材系総合サービス企業に入社し求人広告の営業を経て、人材紹介サービスの立ち上げに参画。2020年当社入社。WARC AGENT事業部にてCOO候補や事業開発ポジションにおけるハイクラス層のキャリア支援に従事。

▼目次
大企業からスタートアップへ挑戦
”良いサービスを提供できている”という実感がやりがい
事業を大きくすることが、個人としての成長に繋がる

大企業からスタートアップへ挑戦

芹澤:本日はよろしくお願いします!まずは自己紹介をお願いします。

樋口さん:大学院を修了後、大手精密機器メーカーに入社しました。前職では、エンタープライズ向けのコンサルタント営業を1年程担当したのち、事業企画のスタッフとして6〜7年間、中期戦略の立案や年間予算の策定などの業務を経験しました。
大きな組織に在籍しながら、若い頃にはなかなか経験できないようなお仕事を経営層の近くでさせていただき充実していましたが、人生100年と言われるこの時代に「本当に自分が心から没頭して取り組める仕事は何だろうか?」と考えた時に、自身の原体験となった大学生時代の出来事にたどり着き、「教育」というキーワードが自分の中心にあることに気づきました。

芹澤:大学の時に教育について学び、一社目は教育事業とは異なる企業に入社した後に、現職で再度教育の領域に戻られたそれぞれのきっかけや理由はありますか?

樋口さん:もともと人やその行動の理由に興味があり、学部時代は社会学を専攻していました。大学院に進学するにあたり教育学を専攻したのは、両親がふたりとも教育に携わる仕事をしていて、幼い頃から教育という分野が身近な場所にあったことも影響していると思います。次世代の子供たちに周囲の人々の行動や環境がもたらす影響に関心を持ち、比較教育社会学を学んでいました。当時の私にとっては教育業界は伝統を重んじるレガシーな業界という認識もあり、何かを創り出すことが好きな自身にとっては少し遠いイメージだったため、就職の選択肢には入れていませんでした。就職活動をする中で、「人」を大切にする企業文化と、採用面接で「ゆくゆくは企画職を任せたい」と仰っていただいた役員の言葉に惹かれ、前職の会社に入社を決めました。

前職では、挑戦しがいのある仕事を任せていただき、会社からも期待をいただけていることを感じていましたし、日々の業務に達成感もありました。今から思い返すと、おそらく女性管理職を増やしていきたいという会社の方針もあり、充実した研修なども受けさせていただいたと思います。日々の仕事の中で、期待に応えたいという想いや、責任感をもって業務を進めていくということを楽しんでいましたが、在籍していた会社の経営方針が変化していく中で、自分自身が大切にしていることと会社の方向性に少しずつズレを感じ始めました。

その頃から転職を意識するようになりましたが、当時は特に何をやりたいのかはよく分かってはいませんでした。コロナ禍の影響で帰休などもあり、仕事から離れ自分を見つめ直す時間ができました。その時に当初は「とりあえず年収維持か年収UP」と思っていた理由を考え、心から情熱を持って取り組める仕事を出来ていないという不安に対し「これだけのお給料をいただいているのだから仕方がない」と思うことで、自分自身を納得させていたのだなと自覚しました。そして「無償でもやりたいと思える仕事はなんだろう?」と考えました。
それまでは、給与水準のフィルターをかけて大企業のポジションばかり見ていたのですが、給与という小さなプライドと心のロックを外した時に可能性が広がり、そこから「教育×スタートアップ」という企業に巡り会えたのは大きな変化でした。

芹澤:そもそもの話ですが、教育に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

樋口さん:大学生の頃に中学受験対策の塾でアルバイトをしていた時に出会ったお子さんが私に見せてくれた成長の軌跡です。いわゆる「発達障害グレーゾーン」の小学6年生の女の子でした。特に数の理解は難しいという特徴があったので、算数の問題は鉛筆が動かないという状態でした。個別指導を担当していたので、あの手この手で工夫をしていたのですが、私が色々なアプローチをすればするほど彼女も混乱し、私も落ち込み、それを感じたその子も悲しそうな顔になるという悪循環に陥っていました。数週間悩みながら過ごしていた時に、「絵を描くのが大好きで得意な彼女にとって、きっと数への理解がなくても明るい未来があるはず」という想いに至りました。それからは、数の本質は分からなくてもパズル的に回答ができる部分で取り組めるように、「おまじない」という言葉を使いながら、受験までの日々を過ごしました。

そして受験の合格発表の日に、お母様からお電話をいただきました。「一次試験は残念ながらだめだったんです。でも先生、うちの子が『お母さん、私、もう一回受けてみたい!』って言ってきたんですよ。ありがとうございます。」とお電話口で涙声でお話してくださいました。そのご連絡を受けた時のことを思い出すと今でも涙が込み上げてきます。普段は控え目なお子さんでしたが、自分から「もう一回やってみたい!」と意思を伝えてくれたという彼女の成長が本当に嬉しかったです。自分に自信を持ち、自分の意思でいろいろなことを選択していく一歩を踏み出す瞬間に、私も少しだけお手伝いができたのかな、と思ったのを覚えています。

その時の思い出が、売上何億という商談を決めた時よりも何よりも、自分の心の奥に一番突き刺さっていて、私はやはり「人が変化するところを一緒に走る」教育の世界に戻りたいと迷いがなくなりました。

”良いサービスを提供できている”という実感がやりがい

芹澤:ご自身の大切なものや価値観を見直す機会があり、そこから熱中できる分野に立ち戻った際に、やはり教育の領域に興味を惹かれたのですね。入社して半年、現在どのような業務やミッションの仕事をされていますか?

樋口さん:入社後の2ヶ月間は、学校向けの教育オンラインプログラミング教材のマーケティング部門で事業を拡大していくための施策を考えたり、実際に先生方にインタビューをさせていただいたりというお仕事をしていました。ちょうどその頃に、ライフイズテックの中で新規事業として法人向け研修事業が立ち上がり、前職の経験を活かせるのではないかとお声がけをいただき、4月からはDX研修事業の立ち上げを担当しています。

芹澤:入社前後でイメージのギャップはありますか?

樋口さん:違和感やギャップはないです!大企業にいましたが、私自身は大企業にピッタリとハマるタイプではなくて、新しいものを創り出すことが好きな性格だったからかもしれません。大きな組織の中では本来の自分を時には押し殺しながら仕事をしていてもどかしさも抱えていたので、私にとってはスタートアップはとても居心地が良い環境なのだなと思いました。
社員数が少ないのでバックサポートは行き届いていないかもしれないと入社前からお聞きしていましたが、皆で作っていく段階だからこそ自分の気づきやアイディアを伝えることもできます。まだまだこれから大きくなっていく企業なので良い言葉で言えば柔軟性、悪い言葉で言えば脆さを抱えているとは思います。
大企業時代にガチガチな決まり事の中での動きづらさを感じていた経験もありますし、とはいえライフイズテックも成長企業として注目いただくようになっていく過程で組織として強化をしていくべき部分もあると思います。その匙加減のような部分では、私が大企業で経験してきたこともライフイズテックに還元していくことができるのではないか、と考えています。

芹澤:大企業にいた方がベンチャーに行くとなった時は、どんな心構えが必要だとお考えでしょうか?

樋口さん:良くも悪くも1人の力が及ぼす影響が大きい事を知っておくのは大切だと思います。1,000〜3,000人の会社であれば誰かが休んでも誰かがカバーする状態が当たり前だと思います。しかし、ベンチャー企業では、自分だからこそできる仕事として、1人1人がプロフェッショナルとして動かしている部分が大きいので、自分が欠けたら他の人が同じ仕事をカバーしてくれるわけではないとも言えます。もちろんチームで働いているのでお互いフォローはしますが、自分が欠けた影響は大企業以上に大きく現れるのではないかと思います。一人一人ができることを体現することが求められます。それを心地良いと感じるか、プレッシャーと感じるかをじっくりと考えてからどちらの道を選ぶのか決断した方が良いのではないかと思います。

芹澤:実際に新規事業に半年程携わり、大変なことや充実していること、組織作りや採用に関わる中での想いなどをお聞かせください!

樋口さん:一番楽しいことは、良いものを届けられているという実感があることです。営業の経験はほとんどありませんでしたが、チームも少人数なので現在は営業も担当しています。日々お客様とお話しをする中で、心から勧めたいと思えるサービスをご提供できていると思えることが嬉しいです。10年間ライフイズテックが中高生ひとり一人の成長に向き合うことで培ってきたノウハウが、法人向けの研修プログラムにもエッセンスとして生きているからだと思います。そして、何よりも、自信を持ってお客様に届けられるプログラムを創ってくれるメンバーが同じチームにいることが心強いです。

直近では、事業の中期計画を立てたときに前職との違いを感じました。前職では大きな組織の中で事業予算を確保するために、”いかに戦略を魅力的に伝えられるか?”というテクニックも重視されるところがありました。それに対して、今の会社では、“実際にその戦略は実行できるのか?”という思考の質と量がより重視されるのだと感じました。
未来に到達したい目標からバックキャストして計画を立て、そこに対して数字を考えていく上で、本当にその道筋で辿り着けるのかを突き詰めていくプロセスがとても面白く、そして自分のキャリアにとっても大きな経験になりました。

事業を大きくすることが、個人としての成長に繋がる

芹澤:半年で様々な分野に携わっていると思いますが、ここから更に挑戦していきたいことはありますか?

樋口さん:今は法人向けの研修事業に注力していて、この事業を大きくグロースさせたいと考えています。まさに事業立ち上げの0-1フェーズから関わらせていただけているので、しっかりと育てたいという想いが自然と湧いてきます。その上で、今担当している事業が安定してきたら自分が興味を持っている領域が他にもあるので、新しい事業の提案にも取り組んでいきたいと考えています。これまでの経験を活かし、自分が人生をかけて挑戦したい事をどんどん提案して、同じミッションを持つ仲間たちと一つずつ形にしていきたいです。

また、今後もライフイズテックで働くだろうなという気持ちでいます。会社の形は変わっていくかもしれませんがミッションはずっと変わらないと思いますし、そこが自分の求めているものと一致しているというのが大きいです。自分がこの会社でぜひ取り組んでみたいと思っていることを事業化できたら、と夢が広がる環境にいられることが幸せだなと思います。

芹澤:素晴らしいですね!最後に、ベンチャーにチャレンジしていく方へ一言お願いします。

樋口さん:「やりたいことができるって本当に楽しいですよ!」とお伝えしたいです。私自身は、自分のやりたいことはこれだなと気づくことができて、教育×ベンチャーへの挑戦を決断をしました。
30代でスタートアップにいくということを、周りの人たちや家族がどう思うのかを少し心配したこともありましたが、それは取り越し苦労でした。なぜ私がこれをやりたいのかを言葉にできた段階で「何を悩んでいるの、やりたいことが見つかったならやればいいじゃないか」と全員が同じ反応をしてくれたので、逆に私がびっくりしたくらいでした。

また、どんな方々と働きたいかという観点で言うと、私はWillを持っている人と一緒に働きたいですね。「やりたいことは何ですか?」という質問に「これをやりたいです」とはっきり答えていただけると、その方の「やりたいこと」と私たちの「やりたいこと」の足し算や掛け算が生まれる感じがあって、お話しするのも楽しいです。

ライフイズテックは、社会や人々の未来がよりよくなるようにという思いを持って、外側にエネルギーが向いているメンバーの多い会社です。企業や学校の仕組み、家族や社会の仕組み等を自分たちの事業でどう良くしていきたいか考えながら働いています。この考え方に共感できる方は、ぜひ一度ライフイズテックでの次のキャリアも想像してみていただけたら嬉しいです!

芹澤:樋口さんありがとうございます!これからも応援しています!

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最後までお読みいただきありがとうございます!私たちはまだまだ小さな組織で、これからもチャレンジを継続し、事業・組織とも拡大させていくフェーズです。

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