今回、「メンバーの気になる○○」というテーマで、ウチの広報より趣味について語ってほしいとのこ とでしたので、 なんとなく続けている自分の趣味 ― チェス ― について、少し深掘りしてみようと思います。
私がチェスを始めたきっかけは単純で、ルールが将棋に比べてシンプルで、すぐに覚えられたか らです。 最初の駒だけで最後までやりきるというゲーム性が直感的で、難しく考えるのが苦手な自分の 性格にも合っていたようです。
チェスは将棋と違って「奪った持ち駒を再利用する」というルールがありません。 失った駒は戻ってこない。 だからこそ、たった一手の判断ミスが全体を崩してしまうこともある。 このときの感覚は、一つの調整ミスや伝達ミスで仕事をダメにしてしまう時に似ています。やって もうた~って感じですね(笑)
特にチェスの終盤は、ある程度「詰めの形」が決まっているので、順番や調整を一つ間違えるだ けで、それまでどんなに優勢でも勝ちきれないことがあります。 たった一手の見落としが致命的になる。ここが悔しいところでもありますが、逆に「なぜ勝てな かったのか」が明確にわかるということでもあって、振り返りのきっかけにもなります。感覚で進めていた、詰めが甘かった、少し慢心していた—— 負けたあとに振り返ると、結構自分のクセがちゃんと見えてくるんですよね。
また、チェスでは将棋と違って「引き分け」がよく起こります。 そのため、「なぜ負けたのか」よりも「なぜ勝ちきれなかったのか」という視点で振り返ることできま す。 引き分けになると単調で面白くないという人もいますが、個人的にはこの「勝てなかった理由を探す」思考の方が「負けた理由を探す」よりポジティブな感じがして好きです。 それに、たとえ劣勢でも、引き分けという選択肢があるからこそ、最後まで粘ろうという気持ちになれます。
勝敗にこだわりすぎず、過程を大事にするようになれること。前向きな気持ちで終われること。 それもまた、チェスの大きな魅力のひとつです。
チェスはルール自体はシンプルですが、そのぶん一手の重みが大きく、ごまかしが効きません。 将棋のように駒が進化したり、奪った駒を使い回すこともできません。 だからこそ、最初から盤上にある駒の「個性」をどう活かすかがとても重要になります。
動ける範囲も、役割も、あらかじめ決められている。 その限られた条件の中で、それぞれの強みをどう引き出すか——個人競技でありながら、駒を “自分のチーム”のように感じさせてくれる。 このプロセスにこそ、チェスの奥深さと、面白さが詰まっているのだと思います。
……とまあ、そんなこんなで続けているチェスですが、誰が読むねんと思いながら書いてるのも 正直なところです。 せっかく広報が頑張ってくれてるので、少しでも誰かの暇つぶしになれば幸いです。