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【活動紹介】「社会貢献」と「社員の成長」を両立する、NTTデータ フィナンシャルテクノロジーの新たな取り組みとは ~沖縄県恩納村の中学校でプログラミング授業を実施~

こんにちは!株式会社NTTデータ フィナンシャルテクノロジー(以下、当社) 決済イノベーション事業部です。

当社では、社会に貢献する活動として、次世代IT人材の育成支援に取り組んでいます。

今回のストーリーでは、2024年9月に沖縄県恩納村(おんなそん)で実施した中学生向けのプログラミング授業についてご紹介します。

「社会貢献にも社員自身の成長にもつながる、本当に良い企画だったと思います」と振り返るのは、プロジェクトリーダーを務めた菱沼 徹哉さん。部署の垣根を超えて集まったメンバーとともに、「宝探し」を取り入れたユニークなプログラミング授業をつくりました。

プロジェクトの立ち上げから本番までの道のり、そして社会貢献活動への想いについて菱沼さんに話を聞きました。ぜひご覧ください!

菱沼 徹哉
決済イノベーション事業部 第四担当 部長
キャリア採用入社。決済イノベーション事業部のデジタル部門の責任者を担う傍ら、研修や勉強会などのエンジニア育成施策の企画、運営にも携わる。


沖縄県恩納村でプログラミングの出前授業を実施!その背景とは?

――菱沼さん、本日はよろしくお願いします!はじめに今回のプロジェクトの概要を教えてください。

菱沼:今年(2024年)の9月に沖縄県の恩納村立うんな中学校を訪問し、「NTTデータアカデミア」の一環としてプログラミングの出前授業を実施しました。

恩納村立うんな中学校Webサイト

NTTデータアカデミアは、NTTデータグループが子どもたちにプログラミングの楽しさを体験してもらうために実施している社会貢献活動です。NTTデータ本体はもちろん、グループ各社がそれぞれの地域で展開しています。

当社では2022年の統合以降、社員のお子さんを対象に実施してきました。今年度(2024年度)からは社外に向けて広く展開することになり、今回の恩納村での授業が実現しました。

――恩納村で実施することになったのはなぜですか?

菱沼:当社は2023年度から「企業版ふるさと納税」を活用して恩納村に寄附を行っており、その関係の中で「プログラミング授業を実施してはどうか」という話が出たんです。

NTTデータアカデミアのプログラムは小学生を対象にしているのですが、恩納村からは「中学生向けに実施してほしい」との要望があって。「どういった題材でやるか」を含め、新しいプログラムをゼロからつくることになりました。

――菱沼さんは、どのような経緯で今回のプロジェクトに参加したのでしょうか?

菱沼:中学生向けの新しいプログラムづくりに向け、「何か考えてほしい」と本社の人事総務部から私に声がかかりました。

実は、私は2年前からNTTデータアカデミアに関わっていて。初めて運営に参加したのは当社が誕生して間もない頃で、社員同士の交流ができればという気持ちでした。昨年(2023年)は授業を受ける側として子どもを連れて行ったのですが、急きょスタッフとして手伝うことになりました(笑)。

――プロジェクトメンバーは年度ごとに公募されていますが、今回は例年より応募が多かったそうですね。

菱沼:今年はかなり多くの手が挙がったそうです。私は選考には関わっていませんが、応募段階で「なぜこの活動に参加したいと思ったのか」を書いてもらい、その意気込みを見てメンバーを選んだと聞いています。

選ばれたメンバーは年齢も事業部もさまざまで、決済イノベーション事業部からは私を含めて3名が参加しました。

――プロジェクト全体のおおまかなスケジュールを教えてください。

菱沼:2024年1月に私に最初の相談があり、4月から5月にかけてプロジェクトメンバーを公募しました。20名弱のメンバーが選ばれて「恩納村チーム」と「長岡市チーム」(※)に分かれた後、私が率いる恩納村チームは5月末にキックオフ。約4か月の準備期間を経て、9月に本番を迎えました。

※沖縄県恩納村とは別に、新潟県長岡市で小学生向けのプログラミング教室を実施しました(2024年11月に実施済み)


「micro:bit」を使ったプログラミングと宝探しゲーム。生徒の反応は?

――続いて、実際にうんな中学校で行ったプログラミング授業についてお聞きします!
まずは授業の内容を教えてください。

菱沼:中学1年生を対象に、「micro:bit」(以下「マイクロビット」)というコンピュータを使ったプログラミングと宝探しゲームを実施しました。

マイクロビットはイギリスで開発された教育用のコンピュータで、ボタン、LEDライト、センサーなどさまざまな機能を搭載しています。例えば、温度計、コンパス、加速度センサー、通信機能などが内蔵されていて、プログラミングによって多様な動作を実現できるんです。

今回の授業では、「MakeCode」というMicrosoft社のツールを使用し、ブロックを組み合わせてプログラムを作成。たとえば「もし~ならば」といった条件設定やループ処理など、プログラムの基本的な構造をブロックで表現できます。授業の中で全てのプログラムをつくるのは難しいので、一部を穴埋めする形式にしました。

――「宝探し」とは面白い企画ですね!どのような仕組みで行ったのですか?

菱沼:まずプログラムをつくってもらった後、実際にそのプログラムを使って宝探しゲームをする流れで実施しました。生徒1人に1台ずつマイクロビットを配布し、4人1組のグループで学校内に隠された宝を探してもらいました。

宝探しの仕組みとして、校内に隠された「宝」となるマイクロビットと、生徒が持つマイクロビットが無線通信を行い、距離に応じて数字が表示されるプログラムを実装しました。実際には「電波の強さ」を測っていますが、それを距離として表示。宝に近づくほど数字が小さくなり、十分に近づくとキーワードが表示されます。グループのメンバー4人が持つマイクロビットがそれぞれ異なる宝に反応し、4つの宝を見つけてキーワードを集めると一つの言葉が完成する仕掛けです。

学校全体では12個の宝を隠し、その中からどの宝を探すかはグループごとにランダムに決定。完成したキーワードを報告してくれたチームから順に、当社のノベルティをプレゼントしました。

――本番は各クラス1日ずつ、3日間にわたって実施されました。1日の授業の構成を教えてください。

菱沼:1クラス36名程度を9グループに分け、各グループに当社のメンバーが1人つく形式で実施しました。授業は1コマ50分で計3コマ構成。1コマ目は当社の会社紹介と基本的なプログラミングの説明。2コマ目はプログラムの作成。3コマ目は宝探しゲームと振り返りを行い、「マイクロビットで他にこんなこともできそうだよね」といった意見交換もしてもらいました。

メインの講師はメンバーが交代で担当し、私はオブザーバー的な立ち位置で全体を見ていました。

――生徒の皆さんの反応はいかがでしたか?

菱沼:概ね好評だったと思います。生徒の皆さんは本当に素直で、興味を持って取り組んでくれました。特に、宝探しの活動になるとみんないきいきと参加していて。アンケートでは「難しかった」という回答もありましたが、同時に「楽しかった」など前向きな感想も多かったので、良かったなと。

教員の方からは「せっかく企業の方に来ていただく機会なので、誰でもできるような簡単な内容ではなく、少し難しいくらいが良いと思います」というコメントをいただきました。

――本番を通して、印象に残っているエピソードはありますか?

菱沼:最終日に記念撮影をしようと学校の屋上に上がったところ、初日に授業を受けた生徒たちが通りかかり、「○○さん!」とメンバーの名前を呼んでくれて。最後はその生徒たちとも記念撮影しました。

たった3日間、クラスごとだと1日しか関わってないのに、すごく仲良くしてくれた。それだけ楽しんでくれたことが伝わってきて、とても嬉しかったですね。


目指すは「全員が楽しめる」授業 ~プロジェクトの舞台裏~

――ここからは、どのように準備を進めたか、プロジェクトの舞台裏を伺います!
プログラミングの題材として、マイクロビットを採用した経緯をお聞かせください。

菱沼:背景には、過去の取り組みから得た教訓があります。2022年は「Scratch」を使ったプログラミングのみを実施したのに対し、2023年は電気回路を組み立てた後にプログラミングを行う形式を採用しました。たしかに、画面上のプログラミングだけではなく、実際にモノがあってそれが動いた方が楽しいですよね。その発想はよかったのですが、回路の組み立てに時間がかかり、プログラミングに十分な時間を取れない課題もありました。

PCの外側で動くものをつくる要素は残しつつ、もう少しわかりやすく教育に適したものはないか――そう考える中で、マイクロビットが浮かんだんです。

もともと私がプライベートで購入し、自分の子ども用に遊ばせていて。優れた教材だと思っていたところに今回のプロジェクトの話が来たので、「マイクロビットを使うのはどうですか」と提案しました。すると、恩納村では中学校の授業でマイクロビットを扱っていることがわかり、「授業と同じマイクロビットを使いつつ、より発展的な内容をやろう」という話になりました。

――企画・準備はどのように進めたのでしょうか?

菱沼:プロジェクトチームでは2週間に1回程度のペースでミーティングを実施。タスク管理はTeamsを活用し、アジャイル的なアプローチで準備を進めました。

マイクロビットを使うこと自体は、プロジェクトチームが始動する前に決定していました。チームでは、マイクロビットを使う前提で「どのようなプログラムをつくってもらうか」「どういう体験をしてもらうか」といったことを話し合い、役割分担しながら形づくっていきました。

――プログラムを考える中で、メンバーからはどのような意見・提案が出ましたか?

菱沼:マイクロビットの通信機能やセンサーを活用したさまざまなアイデアが出ました。たとえば、「教室の環境変化を記録する」「じゃんけんゲームをする」「暗号を交換する」といったもの。そこから候補を絞っていく中で、「マイクロビットを持ち出して学校内を探索できるといいね」という話になりました。

――それで、最終的に「宝探し」に決まったのですね。今回の企画において、特に苦労したことや工夫したことはありますか?

菱沼:一番苦労したのは、「難易度をどれくらいに設定するか」です。過去の取り組みでは「参加したい人」を募集したのに対し、今回は学校の授業のため「プログラミングへの関心が高くはない人」も参加する。中学生にプログラミングを教えた経験がない中で、全員が楽しめるレベルを見極めるのが難しかったですね。

8月に社員のお子さん向けに予行演習を実施したところ、楽しんではもらえましたが、保護者がかなりサポートしている様子が見られました。本番は生徒だけなので、このままでは難しすぎるかもしれないと思い、少し難易度を下げて本番に臨みました。

準備自体の苦労はほとんどなかったですね。みんな積極的に「これやろう」「あれやります」と行動してくれて。本番でもモチベーション高く、生徒とも打ち解け合っていました。プロジェクト全体を通してみんな楽しそうでしたし、私も予想以上に楽しかったです。


「社会貢献」と「自己成長」を両立できる―今回の活動で得られた気づき

――プロジェクトを振り返って、どのような気づきや学びがありましたか?

菱沼:正直なところ、最初はメンバーたちにどれくらい意欲があるのか少し心配していたんです。沖縄に行けるのは楽しみかもしれないけど、活動内容自体にはそこまで興味がないのではないかと。

でも始まってみると全然そんなことはなく、メンバー全員が熱心に取り組み、その中で仕事に活かせる学びも多くありました。プロジェクトマネジメントのスキルや相手にわかりやすく伝える力などが磨かれたと思いますし、メンバーからも「勉強になった」「良い体験になった」と聞いています。

今回のような取り組みは、社会貢献にもつながるし、社員自身の成長にもつながる。いろいろな体験をすることが、普段の仕事を広げることにもなる。その意味でも、本当に良い企画だったと思います。しかも今回はいろいろな事業部の人が集まったので、部署を超えた交流にもなりましたしね。

――今回のプロジェクトチームは解散しますが、今後のNTTデータアカデミアの取り組みについてどのような展望を持っていますか?

菱沼:今回とても良質なコンテンツをつくれたので、沖縄県に限らず、さまざまな場所で実施していけたらいいですね。より多くの社員がこうした活動に参加する中で、新しいアイデアが生まれ、取り組み自体が自然と盛り上がっていくことを期待しています。

――最後に、次世代の子どもたちに向けたプログラミング教育について、菱沼さんの想いをお聞かせください。

菱沼:プログラムを書くこと自体も楽しいけれど、それによって今までできなかったことができるようになったり、大変だったことが簡単になったりする。課題解決の道具としてプログラミングを使える。そういう技術の可能性や面白さに、子どもたちが気づいてくれたら嬉しいですね。

システム開発の仕事も同じだと思うんですよ。プログラミングを通じて課題を解決していく、それを楽しいと感じられる。プログラミング体験を通じてエンジニアの仕事に興味を持ってもらえたらと願っています。

私自身も機会があればまた参加したいですし、他の社員やこれから入社する皆さんにもぜひ参加してもらえたら。社会貢献をしながら、自身の成長につなげたり、エンジニアの面白さを再認識したりできますよ。

――菱沼さん、本日はありがとうございました!


今回は、沖縄県恩納村の中学校で実施したプログラミング授業について紹介しましたが、いかがでしたか?

少しでもNTTデータ フィナンシャルテクノロジーや決済イノベーション事業部について知っていただけたら幸いです。

当社に興味を持ってくださった方は、ぜひ一度カジュアル面談でお話ししてみませんか。

お会いできることを楽しみにしています!


企画構成:株式会社スリーシェイク 文・撮影:三谷恵里佳


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