100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。
今日も複業メディア「ウィズパラ」で取り上げたテーマ「価値観の変化?お金や名誉・成功よりも自由な時間と心身の健康が脅かされない仕事を希求する人が増えている件」について、話していきたいと思います。(元記事:https://wizpara.com/3106/)
団塊の世代、バブル世代、就職氷河期世代、ゆとり世代、さとり世代、Z世代と、世代をおうごとにお金や仕事、人生に対する価値観が変遷してきました。
最近のスマホネイティブの世代は、コスパ・タイパを重視する非常に合理的志向の世代だなと、むしろ感心しています。
そしてそんな世代に引っ張られるがごとく、他の世代にもその価値観を浸透させようとしています。
かつて、人生といえば、いかに成功(お金や名誉・名声)をつかみとるかという価値観が尊しとされていました。
しかしそれは追求することは結局は人生の大半の時間を費やし競争に明け暮れることと同義です。
そして運よく成功を掴んだごく一部に滑り込めたとしても、そこでえられる幸福というのはほんの束の間、得るものより失うものの方が多いのではなかろうか・・
現代の若者の世代の価値観の形成はそんな状況に気づき始めたからと言えるでしょう。
今日は「お金や名誉・成功よりも自由な時間と心身の健康が脅かされない仕事を希求する人が増えている件」というテーマで考察していきます。
今の若者世代だけでなく、多くの現役世代にこの価値観が浸透し始めてきているのをひしひしと感じます。
「出世したくない」が過半数を超える時代
転職サービス「doda」が2025年8月に20〜59歳の正社員1万5,000人を対象に行った調査では、
「出世したくない」
「どちらかといえば出世したくない」
と答えた人が全体の58.5%にのぼった。
特に20代では「出世したい」派(46.3%)とほぼ拮抗する47.9%が出世を望まないと回答しており、
理由として「上司としての責任を負いたくないから」(42.9%)が最多だった。
「プライベートの時間が犠牲になるイメージがあるから」という声も約3割にのぼる。
かつては「出世=仕事の成功」という価値観が当たり前だったが、今の若手社員にとって、役職や高収入は必ずしも魅力的なゴールではなくなりつつある。
就職活動をする学生の意識にも、同じ流れが表れている。
マイナビの調査では、就職観として「楽しく働きたい」が例年通り最多である一方、直近で最も増加幅が大きかったのは「個人の生活と仕事を両立させたい」という項目だった。
逆に学生が「行きたくない会社」として挙げるのは、
「ノルマのきつそうな会社」(38.9%)や
「転勤の多い会社」(30.3%)で、いずれも3割を超える。
「残業が多い会社」への忌避感が相対的に低いことを踏まえると、単に「楽をしたい」というより、「自分の生活リズムやペースを自分で決めたい」という自己決定志向が根底にあるとみられる。
内閣府が実施した若者の意識調査でも、仕事を選ぶ際に重視する観点として
「安定していて長く続けられること」
「収入が多いこと」
と並び、
「自由な時間が多いこと」
を「とても重要」「まあ重要」と答えた人が82.2%に達している。
もはや「自由な時間」は、収入や安定と肩を並べる主要な判断軸になっているのだ。
「短時間で終わる仕事」への注目 ―― ごみ収集作業員という選択肢
こうした価値観の変化を象徴する仕事のひとつが、ごみ収集作業員だ。かつては「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージが強く敬遠されがちな職種だったが、近年は見方が変わりつつある。
ごみ収集の仕事は、決まったルートを時間内に回り終える性質上、実労働時間が1日5〜6時間程度と他職種に比べて短い傾向にある。
多くの現場で始業は朝8時前後、業務終了は15時〜16時ごろというケースが一般的で、残業もほとんど発生しない。
仕事を終えればその日のうちに自分の時間を確保でき、
「夕方以降の時間を自由に使いたい人」
「家族との時間を大切にしたい人」
に向いた働き方だと紹介されることも多い。
ごみ収集会社を経営する担当者はインタビューで、かつて自身が現場で感じていた「労働時間の長さ」というきつさを改善するため、労働時間の短縮や業務の効率化を進めてきたと語っている。
学歴や特別な資格を問わず始めやすいこと、需要が景気に左右されにくく雇用が安定していることも、働き手が定着しやすい理由として挙げられている。
「きつい仕事」というイメージだけで語られがちなこの仕事が、実は「短時間で終わり、残業がなく、プライベートを確保しやすい」という点で、価値観が変化した今の若い世代から見直されているのは興味深い現象だ。
シフトの融通が利く仕事としてのホテル業界
もうひとつの例が、都市型ビジネスホテルを展開するアパホテルだ。
同社の求人では、週2〜3日勤務、土日祝のみ、1日3〜5時間勤務など、多様な働き方を選べることが打ち出されている。
同社の採用サイトに掲載された社員インタビューでは、正社員としてではなく「準社員」という形態でシフトの自由度を活かしながら、音楽活動やオーディションと仕事を両立している人の声が紹介されている。
「週5日しっかり働きながら、オーディションにも挑戦できています」
「夢や目標がある方で接客が好きな方にはとくにおすすめ」
といった声からは、フルタイムでガツガツ働くことよりも、自分のやりたいことと仕事のバランスを取れる環境を求める姿勢がうかがえる。
学業と両立しながら平日は短時間、土日はフル勤務といった調整をしている学生スタッフの例もある。
シフトの融通が利く/短時間勤務が選べるという点で、こうした業種が「自由な時間を優先する働き方」の受け皿になっていることは、複数の情報から裏付けられる。
なぜ「自由な時間」が最優先事項になったのか
背景には、いくつかの要因が重なっていると考えられる。
1. 「頑張れば報われる」という前提の揺らぎ
終身雇用や年功序列が過去のものになりつつある中、出世や昇給のために長時間労働やストレスの多いマネジメント業務を引き受けても、必ずしも見合ったリターンが得られるとは限らない。
dodaの調査で「出世しない」ことへの不安として最も多かったのが「収入面の待遇向上が見込めない」ことだった一方、出世を望まない理由の上位に収入面はほとんど登場しなかった。
つまり「頑張って出世しても、そこまで報われない割に、失うものが大きい」という損得勘定が働いているとも読める。
2. コロナ禍を経た価値観の再設定
在宅勤務やオンライン授業を経験した世代にとって、「働く時間・場所を自分でコントロールできること」の価値は以前より格段に大きくなった。
厚生労働省の資料でも、「好きな時間に働く、好きな場所で働く」といった自由な働き方を希望する20〜30代社員が、この数年で増加傾向にあると指摘されている。
3. 「自己決定」への希求
マイナビの分析が指摘するように、今の若者を突き動かしているのは「楽をしたい」という単純な話ではなく、「自分で選び、自分で決めたい」という感覚だ。
転勤やノルマを嫌うのも、それらが「会社に人生の主導権を握られる」象徴だからだと捉えると、腑に落ちる部分は多い。
いちフリーランスである自分も仕事を請けるスタンスに大きな変化が生じた
正直、お金を稼いでも、名声を得ても、それに見合う幸福感というリターンは得られない。
それどころか、競争に明け暮れる日々のせいで犠牲にするものがあまりに大きい。
それは今の世代に影響される前から、わたくし自身でもうすうす感じ始めていたことです。
他人の期待や他人の評価基準に沿って邁進することは、自分の人生ではなく他人の人生を生きる事と同義です。
なぜそんな簡単なことに気づかなかったのか・・。
それでも40半ばにして気づけたのだから、まだなんとかやり直しがきく・・・いまはそんな心境で活動しています。
具体的には、今現在は、お金のために仕事をしていません。
もう少し詳細に言うと、仕事を請ける基準ですが、割りが良いかどうかではなく、じぶんの心身の健康を害しないか、自分の裁量はあるか、仕事に楽しみを見出せるか、じぶんのスキルが存分に活用できる仕事かなどを吟味して請けています。
当然、仕事の数は減ります。
しかしその浮いた時間で、読書をしたり自己研鑽をしたり、家族とのんびり過ごしたり、お金のかからない趣味に没頭したりする・・・。
これがどうにも幸せなのです。
もちろんある程度の資産を気づいたからこそできるスタンスであるとも言えます。
しかしお金の心配から、自分のかけがえのない自由な時間のほとんどをつまらない仕事に奪われたり、心身の健康を害する仕事に身をささげることの滑稽さに気づいたのです。
このように価値観を変化させたわけですが、意外に稼げています。
むしろ気力が充実して生産性は向上しているとさえ言えます。
まとめ ―― 「稼ぐ・偉くなる」から「自分の時間を守る」へ
お金や地位を否定しているわけではない。
実際、内閣府の調査でも「収入が多いこと」を重視する若者は依然として多く、「安定していて長く続けられること」と同率でトップに位置している。
しかし、それと同じかそれ以上の重みを持って「自由な時間が多いこと」が選ばれるようになったのが、今という時代の特徴だ。
ごみ収集作業員やホテルスタッフのように、「実労働時間が短い」「シフトの融通が利く」仕事に注目が集まる現象は、単なる一過性のトレンドではなく、「仕事は人生の一部であり、すべてではない」という価値観が社会に根を張りつつあることの表れなのかもしれない。