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Chinajoy2019紀行!在日中国人プランナーが中国ゲーム市場の最新事情をお届けします!

はじめまして! MYTHRIL Inc.でプランナーを担当している孔です。 今回初の記事執筆となりますので、まずは私の自己紹介をさせていただきます!

執筆者の紹介

中国四川省生まれ。29歳。
2012年に北京大学卒業後、アメリカのLehigh大学に入学し、2014年に卒業。
その後一度中国で就職し、日本のゲーム業界を目指し転職活動を行う。
来日後、Aimingでブリッジングスタッフとして経験を積んだ後、昨年よりMYTHRIL Inc.にプランナーとして参画。

突然ですが、8月2日〜5日に中国・上海国際博覧中心で開催されたアジア最大級のゲームイベント——Chinajoyのことをご存知でしょうか?

Chinajoyでは、TencentやNeteaseのような中国のトップゲーム企業はもちろんのこと、BlizzardやNintendoのようなグローバル企業が中国でのビジネス展開を見込んで出展することがあるため、ゲーム業界において世界的に注目されているイベントです。

弊社は、「Dive into the World」を会社のコアバリューの1つとして掲げています。グローバル市場で通用するゲームを作るためには、当然のように中国を含めたグローバル市場のトレンドを把握しなければなりません。世界を知り、世界を市場として捉えることが非常に重要だと弊社は考えています。

そのため、弊社では福利厚生の一環として、TGSを始めとする国内のゲームショーだけでなく、ChinajoyやE3、Gamescomのような海外ゲームショーにも積極的に参加できるように、現地までの旅費や参加補助費を支給する制度を用意しています。

私は中国出身であるものの、恥ずかしいことに今まで一度もChinajoyに参加したことがありませんでした。

せっかくのチャンスなので、今回は現地に赴き視察して参りました!

会場の様子

Chinajoyは、毎年30万人を超える参加者が訪れるイベントです。チケットは参加日を指定する一般チケット(1日あたり3,000円ほど)とVIPチケット(4日全部で13,000円ほど)の2種類あり、VIPチケットは並ばなくて済みますが、今回は2日しか参加する予定がなかったため、一般チケットを購入しました。

ショーは朝9時からはじまりますが、1時間前からすでに大勢の参加者が会場に押し寄せています。続々と並び始める観客の間では今回の出展者のラインナップやゲームの話題が飛び混じり、現場の熱量が非常に高いです。

▲午前8時の会場の様子

TGSのようにビジネスデイと一般参加日を分けない代わりに、会場全体はBtoBとBtoCの2つのエリアに分けられています。ゲームの展示は基本的にBtoCエリアに集中していて、下記の会場マップからわかるように、BtoCの会場だけでもなんとE1~E7、N1~N5の12のホールを使っています。

ホールの外から見るとこんな感じです。

1つのホールに5つのブースしか入っていないので、参加者が大勢いる割には会場内の窮屈感がまったくありません。

さて、現場の様子はこんな感じです。それでは、私が感じた中国市場の最新事情について語らせていただければと思います!

中国市場の最新事情1:Autochessの誕生

今年も中国ゲーム業界においては様々な動きがありましたが、Autochessの出現はその中でも屈指の大事件と言えるでしょう。

最初は中国の5人規模の小さな開発チームが開発したDota2のMODに過ぎないものが、今ではグローバル範囲でブームを起こし、Auto Battlerという新しいジャンルを確立しました。

▲会場ホールで流されるAutochessのルール説明動画

Autochessが作り出した波に、Epic Games、Valve、Riotなどを始めとする欧米大手ゲーム会社がすぐに乗るようになり、それぞれスタンドアローンの「Autochess」をリリース、もしくは開発発表をしました。それに続き、中国系企業からでも続々と「Auto Chess: Origin」、「Chess Rush」 、「無限進化・オートチェス」などがリリースされ、グローバルゲーム市場を大きく盛り上げました。

Autochessは中国初の世界的トレンド創出となりましたが、今後もAutochessに続く新しい遊びの誕生が期待されます。

中国市場の最新事情2:eSportsに対する高い認知度

続いて気になったのは、eSportsブースの盛り上がりっぷりです。

▲eSportsブースのイベント前の様子

日本とは異なり、中国ではコンソール機やアーケード機が普及した背景がありません。中国のゲーマーにとって、専門のゲーム機よりもPCでゲームをやるのが一般的で、ネットカフェはゲームセンターのような場所でした。

「League of Legends」(以下LOL)をご存知かと思いますが、2010年にリリースされたLOL中国版はあっという間に中国のネットカフェを席巻しました。一時期、ネットカフェでのシェア率を90%以上占めていたという調査データもあり、その流行によって、eSportsという概念が非常に広がりました。

PCで培った土壌はスマホゲーム側の「王者栄耀」によってさらに広まり、中国では国民レベルでeSportsジャンルを受け入れやすいに環境になったと強く感じました。「PUBG」のようなガチガチのFPS要素が入ったゲームがスマホ側でも成功できるのは、このような土壌があった原因もあるのではないかと思いました。

今回のChinajoyでは試遊ブースからファンイベント、DJイベント、SNS有名人のトークイベントなど様々なeSports関連イベントが開催されていて、種類も非常に多ければ各ブースにいる観客の熱量も想像を遥かに超えるものでした。

▲現場で開催されるLOLのプロチームEDGのファンイベント

中国市場の最新事情3:コンソールゲームの普及度はまだまだ低いまま

今年のChinajoyでコンソールゲームプレイヤーにとって見逃せない発表がありました。Nintendo SwitchがTencent経由で中国で販売されることです。

この発表は、中国国内のユーザは中国に向けて最適化されたNintendo Switchへアクセスできるようになることと、より高品質な中国語をサポートしたゲームソフトを正規な経路で入手できることを意味します。そのため、会場が大きく盛り上がるのではと事前に想像してましたが、現場の反応は予想よりも平淡なものでした。

▲Nintendoブースの様子

2018年のデータによると、中国のコンソールゲームの市場シェア率は全体のわずか0.5%だそうです。

その原因の一つは政府の厳しい審査によるものなのですが、近年となって、SONYとNintendoが中国企業と協力する動きがますます強くなってくることで、少し前までは中国向けモデルの販売すら望めなかった市場が少しずつ変わりだしており、今後が非常に楽しみです。

今回、Nintendoがほぼ白紙のような中国市場に進出した意味は大きいと考えます。リリース時から中国語をサポートするゲームも増えていくでしょうし、WechatPayをサポートするとなると支払いも便利になります。コンソールゲーム市場の今後の動きに引き続き注目です。

中国市場の最新事情4:日本のアニメIPは変わらず大人気

今年のChinajoyの展示を見ると、日本のアニメIPが変わらず大きな人気を獲得している事が伺えました。

▲NARUTOやドラゴンボール、食戟のソーマなど、Chinajoyで日本のアニメIPが大きな存在感を放っています

近年、日本のアニメ業界は昔のようにブルーレイの売り上げだけに頼るビジネスモデルでアニメ制作費用をカバーできなくなってきているとの事情もあり、アニメ企業が海外の動画サイトと放送契約を締結する動きが増えてきています。その恩恵を受け、中国国内からでも、気軽に日本のアニメを楽しめる状況になってきています。

スマホゲーム側では、市場の主流となっていた昔ながらのジャンル、例えば武侠・西洋ファンタジー・PCゲームIPなどは今でも変わらず人気ですが、日本アニメIPタイトルを代表とする二次元ジャンルもどんどんシェア率を占めてきています。

中国の二次元ジャンルのファン層はスーパーライト層をも含めると2、3億人の規模があると言われており、ミドルコア層でも数千万人規模がいると言われていて、非常にポテンシャルの大きい市場です。

今年のChinajoyでの盛況を見ると、日本アニメIPが変わらず非常に人気だということを改めて実感しました。

▲KADOKAWAの物販ブースは特に人気を集めている

中国市場の最新事情5:中国発二次元タイトルの躍進

日本のアニメIPが変わらず人気を獲得している中、中国発の二次元タイトルもどんどん力を付けてきています。

今までは日本は世界観デザインやキャラクターデザインの面で圧倒的に優位に立っているという認識が強かったのですが、世界観やキャラクターデザインなどのIPプロデユースの部分を見ても、近年日本でいい成績を収めた「崩壊3rd」や「アズールレーン」を始めとする純正中国発二次元タイトルの躍進も凄まじいものです。

今回のChinajoyで展示されたタイトルの中にもさらなる躍進を見せたものがあります。

▲Mihoyoが独自開発した、Playstation4向けゲーム「原神インパクト」

崩壊シリーズで有名なMihoyoは今回そのシリーズ馴染みの設定から抜け出し、新しい世界観とキャラクターで「原神インパクト」を作り出しました。1つの大きなワールドを作り上げる試みとなるこのタイトルはスケールの面で中国のユーザに驚きと喜びをもたらしました。

もう一つ注目したいのが「アークナイツ 」です。今年の中国アプリ市場に荒波を起こしたこのタイトルは世界観とキャラクターの完成度が圧倒的だと中国国内のプレイヤーから評価されています。日本リリースの予定もあるとのことなので、リリース時の日本市場の反応が非常に楽しみです。

▲物販エリアのみで出展した「アークナイツ 」

さて、今回はChinajoy2019の現場の様子や私が感じた中国市場の最新事情をお伝えしましたが如何でしたでしょうか?弊社ではグローバル市場を常に視野に入れ、海外のユーザの動向や好みを知り、海外ゲーム企業と真っ向勝負できるクリエイターを募集しています!

ご応募をお待ちしております。

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