ロンドンからリモートでリーマの業務サポートをしている計盛(カズモリ)です。
今回はイギリスとEUのコロナワクチンのバトルについて書きます。日本ではまだコロナワクチンの接種が始まっていないため少し実感がわかないかもしれませんが、イギリスは現時点ですでに1千万、約国民の5人に1人の割合でワクチン接種を完了しております。
(コロナワクチン接種を見つめるジョンソン英首相)
他のヨーロッパ各国より凄まじい勢いでワクチン接種を行えた理由として、イギリスはEUより迅速かつ効果的に動けたことが挙げられます。
イギリスはいち早くワクチンを承認し、EUは当初、イギリスが承認プロセスを迅速化したというより「手抜きをした」と言わんばかりだったが、ワクチンの確保で後れを取ったEUは、アストラゼネカがEUを裏切ったかのような言い方になり、イギリスへの他社製ワクチン輸出禁止の脅しまでちらつかせて、批判をそらすのに必死になっています。
イギリスのワクチンは英製薬会社アストラゼネカが英政府の助成を受け、英オックスフォード大学と共同で開発したもので、他のワクチンより安価で保管が簡単なことが大きなアドバンテージとなっています。
欧州委員会の衛生局長、サンドラ・ガリーナは「欧州委員会は現在、ビオテック・ファイザー社とジョンソン・エンド・ジョンソンが製造したワクチンに目を向けている」と強調し、アストラゼネカ製のワクチンから遠ざかる動きが出ています。
コロナワクチンを巡るイギリスとEUの戦いはまだまだ続きそうです。