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人事評価制度/ミッショングレード制について


こんにちは。キカリ採用担当の堀米です。

こちらの記事では、キカリの人事評価制度/ミッショングレード制についてご紹介していきます!評価の仕組みや考え方、コンサルタントに求める働き方などキカリのカルチャーが色濃く表れていますよ。

ミッショングレード制度とは?

聞きなれない言葉かもしれませんが「ミッショングレード制」の定義はこちらです。

役職やキャリアなどで社員の役割を設定せずに、社員に任せる役割(ミッション)に応じて等級(グレード)を決める制度です。 難易度や重要度が高い仕事で成果をだせば、それに見合う評価や報酬を得られるのが特徴で、「ミッショングレード制」とも呼ばれています。

つまり年齢や社歴に左右されない、成果に応じた報酬を支払う制度がミッショングレード制です。キカリでは挑戦するミッションの等級(グレード)に応じて給与を決定し、期待通りの成果が出れば等級(グレード)は継続、さらに期待を上回る場合は昇給。逆に期待した成果に達しない場合は降給という非常にシンプルな設計となっています。


▼キカリのミッショングレード制

キカリの組織構成は、部長・本部長とゼネラルマネージャーが経営幹部として存在し、その下にシニアマネージャー(非出向)、マネージャー(複数社へ出向)、シニアコンサルタント(出向)、コンサルタント(出向)と続きます。各段階にミッションが定められており、どのミッションをお願いするかによって役職が決まり、査定(評価)により等級が変動します。

特徴的なのは、現在よりも高いミッションに挑戦する場合、通常であれば成果が出たタイミングで昇給となりますが、キカリの場合は高いミッションに挑戦するタイミングで先に昇給となります。挑戦させた責任はマネージャーが取り、メンバーは自身のミッションにコミット。互いに責任を取りながらメンバーを引き上げる仕組みとなっています。

四半期ごとに中間査定としてゼネラルマネージャーと1on1を行い、このままいくとこうなるよという話をしながら残りの過ごし方を話し合い、半期ごとにミッションの達成状況を査定委員会で査定します。ゼネラルマネージャー1人がどこまで裁量を持つかということも予め決められていて、属人的な評価にならないよう等級(グレード)を飛び級させたい場合は経営幹部メンバー全員で話し合うというルールが定められています。個人の好き嫌いやイメージだけで判断するということは合ってはならないと思っています。

人事評価制度を決めるときに大事にしたこと

経営幹部メンバーが前職までに感じていた人事評価制度に対する不満を出し合って「これはモチベーションが下がる要因になる」「こういう風にしたくない」と本音で話し合い、実体験を大きく反映させたオリジナルの人事評価制度です。キカリが大事にしている考えをご紹介しますので、共感いただける項目があると嬉しいです。

①そもそも個人の能力を説明することは難しい

これまでの日本企業の評価制度は、年功序列に始まり達成率や業績に連動してお給料を決定する会社がほとんどだと思いますが、その人の能力を本当に測れているか?ということが疑問でした。上から決められた数字の達成率で評価が決まるのも何だか納得感がないですし「あなたの能力はこうだからこのお給料ですよ」という説明は誰にもできないと思うのです。そもそも個人の能力を言語化することは難しいという考えをベースにミッションに対してお給料を支払うというシンプルな構図が生まれました。

②バイアスが個人の評価を歪曲

一度大きな失敗をしてしまうとレッテルが貼られて大きな仕事を任せてもらえない…ということも組織ではあるあるではないでしょうか?マネージャーが過去の失敗イメージを拭えず過小評価してしまったり、単純に上司の好き嫌いで評価されてしまうということも組織ではよくあることだと思います。キカリではそうした事態に陥らないよう徹底的にバイアスを排除して、まずはミッションに挑戦させてみて結果で判断しよう!と活躍のチャンスを奪わないようにしています。

③年齢だけで評価されるのはおかしい

人材派遣ビジネスのような若手から活躍できる業界では、年齢や社歴を飛び越えて昇格するケースも多くあります。会社の規模が大きくなればなるほど、自分より役職が低い人が年齢が高いという理由だけでお給料で負けてしまうという経験をした方もいるかもしれません。逆に能力はあっても上が詰まっていて昇給できないというケースもよく耳にします。これだと従業員のモチベーションが下がる要因になりかねませんので、年齢、社歴に関係なく平等にチャンスを与える仕組みを採用しています。高度経済成長期のようにコツコツ努力すれば成果が出る、能力が上がるという時代でもありませんので、変化が激しい今の時代にも合わせています。

④上が下を引き上げる責任を持つ

役職が上がれば上がるほど、なぜか急に偉くなって一方的に評価するだけになることに違和感を感じたことはありませんか?仕事をやらせているのは上の責任にも関わらず、ただ査定するだけという古い慣習も無くしたいと考えていました。キカリのマネージャー陣には、メンバーに少し難しいミッションに挑戦させて、挑戦させた責任はマネージャー自身が取るという考えの元、上から下に落っこちないよう互いに努力する役割を与えています。メンバーの可能性はやってみなければ誰にも分かりません!

⑤誰がいくらもらっているか全体開示

ミッショングレード制では、一緒に仕事をする中で誰がどのミッションに就いているか一目瞭然です。そのため誰がどの等級(グレード)であるかは全社員に公開しています。どのくらいの仕事ができればいくらもらえるのかというモチベーションにつながる他、「あの人はあれだけの仕事ができているからこの金額だ」という納得感が生まれると考えています。人事評価のみならず経営に関する情報は積極的に開示しているため、オープンさと透明性はキカリの特徴だと思います。

⑥バックオフィスにも転用

ミッションの難易度を言語化することができれば、バックオフィスにも同じ等級(グレード)を転用できると考えています。まだバックオフィスに所属する人数が少ないため本格的な運用はできていませんが、基本的な考え方は同じで横スライドで管理できるような仕組みにしたいと考えています。

実際にミッショングレード制を導入してみて

先日、ミッショングレード制を導入して初めての査定が行われ、結果的に20~30%が昇降給しました。全社の30%が昇降給するということは、比較的多い方ではないでしょうか?メンバーの評価が止まるということは会社の成長が止まるということ。初回にしてはまずまずの結果でしたので、今後もこのペースで運用していきたいと考えています。

全体を振り返って感じたことは、ミッションへの挑戦と等級(グレード)が連動することで何に注力すれば評価につながるのか分かりやすくなりました。難しいミッションにも挑戦するということは失敗がつきものですが、失敗したからといって今後チャンスが無くなる訳ではありません。

能力を磨き、より高いミッションに挑戦できるようコンサルタント自身も自己研鑽にあてる時間が増えていると感じています。人事評価制度を運用する側からしても「なぜ昇給するのか、なぜ降給するのか」という説明がしやすくなり、人事評価の決定が互いにとって非常にストレスフリーになったこともこの制度の良かった点だと思っています。

今回の査定委員会では、新たに幹部発案で緊急の査定委員会を開ける制度が導入されました。今後も運用していきながら細かいルールや制度を増やしながら、キカリ流にアレンジしていく予定です!

今後に向けての課題

ミッショングレード制という制度自体は、今のところ問題なく運用できていますが、キカリにはまだ賞与の仕組みがありません。半期ごとに個人の頑張りを評価する業績連動賞与はぜひ実現したいと考えていますので全社で頑張っているところです。

また全社に個人のグレードを公開するということはメンバー同士、経営幹部との距離感、互いに仲間として信頼し合う関係性が無ければ成立しないと考えています。ミッショングレード制という制度に頼りきるのではなくメンバーと良好な関係性を構築しながら、同じ方向性に向かって進んでいけるような制度や職場環境になるよう今後も進化を続けていきたいと思います。


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