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※この記事は2019年に公開されたものです。
今回のインタビューはインフォバーンのソリューション部門のアカウントプランナー大浦雅俊さんです。新卒でインフォバーンに入社し、1年間Webディレクターを経験した後、社内公募に手を上げ、アカウントプランナーの道へ。
クライアントや諸先輩に揉まれて(磨かれて?)、入社4年目の現在ではグループ内で必要不可欠な存在となっています。
そんな大浦さんに、入社してから現在までのキャリアを振り返って、インフォバーンにおけるアカウントプランナーの業務の魅力や難しさ、今感じている課題等をお話ししてもらいました。
映画宣伝への興味から、紆余曲折して辿り着いたインフォバーン
ーーー新卒でインフォバーンに入社されましたが、どのような学生時代でしたか?
僕は宮城県仙台市出身で、大学も同じく地元宮城の大学に通いました。親戚に教師が多かった影響で、大学に入るまで漠然と「自分も学校の先生かな」と思い、専攻は教育学部を選びました。ただ、実際に教育学部に入り、教員の先輩の話を聞いているうちに「毎年似たようなカリキュラムの繰り返しで、あまり大きな変化が少ない教職の仕事は自分には向いてないかも」と考え始めました。そもそも、人様に何か教えられるような人間でもないな、とも思ってましたし。
そんな気持ちを抱き始めた時、たまたま入った映画館で「ヒミズ」(2012年、園子温監督)という映画を観たんですね。この映画について語るときりがないので、内容については触れませんが、これまでの僕の人生の中でかなり衝撃を受けた作品でした。こんな素晴らしい作品が世の中にあるのか、と。
ところが、当時住んでいたのが地方ということもあってか、周囲にその映画を観た人がおらず、当然その映画について話せる人もいなかったんです。その時「なぜこれだけ衝撃を与えてくれるような映画が人々に知られてないんだろう?」「こんな良いものをもっと世の中に伝えていくことを自分ができないだろうか?」と思ったんです。
そこで一念発起し、大学を1年間休学。上京して、映画の配給会社で宣伝業務のアルバイトを始めました。若い勢いもあって「とにかくまず現場に入り込んで仕事を見つけ、将来的には埋もれている作品を発掘し、自分が世に広めていきたい!」と思っていました。
ーーー実際に映画宣伝の現場を見てどう感じましたか?
働いてみると、当時の映画業界はまだまだ古い考え方に基づいた宣伝しか行ってないなと感じました。規模の大きな作品でない限り、ほとんどが従来の紙媒体を通しての宣伝方法がメインで、SNSを活用したデジタル主流のマーケティングという考え方はほとんどありませんでした。そうした中で「このままでは良いものを発掘して世の中に伝えていく、という自分のやりたいことができないのでは」と強く感じるようになったんです。
ーーーそこから、インフォバーンの入社に至った経緯は?
当初は休学中に仕事を見つけてくるという目標があったのですが、まだ自分の中ではっきりしたキャリアが見えず、一般の大学生と同じく就職活動を始めました。映画業界への就職の道も少なからず気持ちとしてありましたが、その頃は宣伝業務に携わる中で気になっていたWebのマーケティングや広告業界に強く興味を持つようになりました。
そんな気持ちで就職活動をはじめたときに、出会ったのがインフォバーンです。もともとGIZMODOやLifehackerなどの媒体を読んでいて「世の中に対する発信のプロ」という印象を持っていました。会社説明会や面接を通して「ここでなら世の中に良いものを伝えていく発信のための武器を身に着けられそう」と考え、入社を決めました。
揉まれ続けた先にあった、想定以上の“成長実感”
ーーー入社してみてどうでしたか?
とにかく、最初から色々な機会を与えてくれました。
1年目はWebディレクターとして配属され、トレーナーの先輩から「3ヶ月で1人前にしてやる」と宣言されて、かなり鍛えていただきましたね(笑)。その過程で、大手自動車メーカーのオウンドメディアのディレクションを担当することになったのですが、そこで向き合った代理店の担当者からは、日々厳しく自分のアウトプットを指摘していただき、その分多くのことを教わりました。当時は「1年目の自分にはそんな無茶な!?」と思うようなこともありましたが、最終的には与えられた仕事をなんとかやり抜けたので、ぎりぎりのラインを見て、育ててもらっていた気がします。
実は自分の代がインフォバーングループの新卒採用の第1期生なんです。会社も先輩方もパートナーも、手探りで自分たちを迎え入れ、何とか育てようとしてくれていたのだなと今となっては思います。
ーーーアカウントプランナーになった経緯を教えてください
入社2年目の目前のタイミングで、社内で「若手アカウントプランナー育成プロジェクト」が立ち上がり、社内公募があったんです。
インフォバーンにおけるアカウントプランナーはクライアントの抱えるマーケティング課題の解決への道標を示し、プロジェクト自体も主導して行くという重要な役割で、課題に対する調査・分析から商品・サービス企画、コミュニケーション戦略の策定・提案まで、幅広い理解と経験が求められる非常に難易度の高いポジションです。
社内のアカウントプランナーはミドル層の強者揃い(ほとんどが現在の執行役員ないしマネージャー)でしたが、自分としてはさらに成長したかったですし、もっとクライアントワークを極めて行きたいと思い、公募に手を上げました。「2年目からは無理だろう」と半ばダメ元だったのですが、選考を通過し、無事アカウントプランナーになることができました。
ーーー実際に「強者」達と仕事をしてみてどうでした?
最初はひたすら先輩方に同行し、議事録を作成する毎日でした。その中で、打ち合わせでの立ち居振る舞いを学び、打ち合わせ後の先輩との振り返りを重ねて行くうちに、「仕事は、勝手に入ってくるものではなく、クライアントと会話し、信頼を得ることでようやくいただけるもの」ということが徐々に分かってきました。それまでは、既に受注した案件を作り上げることに注力していたので、インフォバーンとして「顧客にどんな価値を提供すればいいのか」を朧気ながら考えられるようになってきました。
2~3ヶ月経ったあたりで、徐々に提案書を作る機会を与えられるようになりました。1回の提案書を完成させるまでに平均して5~6回は作り直して、都度フィードバックを受けていたと思います。たまに「初受注っていつのどの提案だったっけ?」とか考えるのですが、結局どれか分からないくらい無我夢中でした。
クライアントへのヒアリングの仕方、プレゼン資料の作り方、実際のプレゼンのやり方など、様々なことを先輩方との仕事を通して学びました。もちろん今も学び続けています。迷惑を掛けている部分も多々あると思うのですが、あきらめずに辛抱強くフィードバックをしてくれる方がたくさんいます。みんなしつこいくらいですけどね(笑)。
ーーー成長した実感はありますか?
自分と比較すると周囲は経験豊かな人ばかりで、その能力の差は歴然。なので当初は自分の成長を実感する機会はあまりありませんでした。ただ、アカウントプランナーになって1年くらい経った時、先ほど話に出た入社1年目にお世話になった広告代理店と、再度一緒に仕事をする機会がありました。
1年目の時点では、自分の考えが甘いところに対して、いくつも指摘を受けていましたが、今度は僕の提案がちゃんとテーブルに乗るというか、空手で言うと組み手がきちんとできていたんです。その時、自分の成長を初めて強く実感しました。不思議なもので、最初にそれを感じてからは身近に成長を感じられるようになりました。客観的に自分の成長が確認できて自信がついたのかもしれないです。
もともと自分自身が「こうあるべき」みたいな価値観に縛られるタイプではないので、新しい手法を試したり、人から教えてもらうことに抵抗がないことも大きな要因かと思いますが、今では成長の種は色々な所に転がっているものだと感じています。
求められるのは、クライアントの課題に対するコミットメント
ーーーアカウントプランナーの仕事の醍醐味、自身のこだわりはありますか?
誰もがそうだとは思わないのですが、自分の場合、クライアントからの期待というか、そこから生まれる責任みたいなものを背負うのが好きなんです。そういうものにしっかりと応えていくこと、最後まできっちりやり抜くことに燃えるタイプかと思います。
結果的にダメであっても、後悔したくないんです。最後の最後まで、自分のできることを全てやる。後で「あれやっとけば良かった」とか思いたくはないですから。
ーーーアカウントプランナーに必要な資質は何だと思いますか?
最初の3年間で大小様々な変化に引っ張られたり流されたりしてました。その中で辿り着いた自分なりの答えは、どのような状況下でも「クライアントの課題にきちんとコミットできるかどうか」です。
そのためには、今まで自分が磨き上げた武器の使いどころをきちんとわかっているというのが大切だと思います。武器というのは、発想力であったり、プレゼン能力であったり、数字への強さであったりと、人によって様々です。
ですが、それ以上に課題を解決するためには、自分の持っている武器にしがみつき過ぎずに、必要があれば捨て去り、そこから新しい武器を手に入れたり、自分が持っていない武器を持っている人に助けを求める。そのように、これまでの経験に囚われないで変化していく姿勢が必要だと考えています。
「自分のために」を優先していると成長が止まってしまいます。クライアントのために何ができるか? クライアントと共に新しいステージに挑戦し続けるために何が必要か?それを追及するのがアカウントプランナーとしての使命だと思います。
ーーーご自身の現在の課題をどのようにお考えですか?
もっと営業力をつける、というのはもちろんなのですが、それ以上に必要なのは、社内でのプロジェクト推進力を高めることだと考えています。
プロジェクト推進力というとかなり幅広いですが、例えば、プロジェクトに関わるメンバーに中長期的なビジョンを示す能力、チームが機能するようにメンバーをマネジメントする能力、そして、プロジェクトに直接関わりのない人々を巻込んでいく能力。そういったものを身につけて行きたいと思います。
新しい人を自分より早く成長させることが、先に入社した者の義務
ーーー最後に、自分より若い世代に対して思うことはありますか?
自分自身が発展途上である今、働く姿勢や考え方について誰かに偉そうなことを言うのは避けたいのですが…。
新卒で入社した第1期生として、周囲の方々にお力添えをいただき、ここまで成長してきたという自負はあります。ただ自分より下の世代については、僕のスピードを上回って成長してもらいたいです。それを実現させるのが、先に入社した者としての義務だと思っています。
だから後輩社員の成長のために協力は惜しまないですし、先輩達がそうであったように、後輩に対して真摯に辛抱強く向き合っているつもりです。また、最近は後輩の数も増え、個人にできることの限界も見えてきたので、グループ全体の育成の仕組み作りにも積極的に関わっていきたいと思っています。
社員全員がそのような思いで新しい人に接すると、インフォバーングループの存在価値はさらに上がり、クライアントと共に成長する企業であり続けられると思っています。