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こんにちは、医療と介護をつなぐドクターメイトの宮原です!
ドクターメイトは、いつでも介護関係者のそばに医療がある安心をお届けするため、日中医療相談、夜間のオンコール代行サービスや専任の精神科医による精神科療養指導のほか、介護スタッフ向けの教育支援ツールを提供している会社です。
今日は、ドクターメイトの新サービス、認知症ケアに強い精神科医によるオンライン療養指導サービス「オンライン精神科医療養指導」についてご紹介します。
認知症を取り巻く環境
4人に1人が認知症の時代に
厚生労働省研究班(代表者・二宮利治九州大学教授)の推計によると、認知症患者数は2030年には593万人にのぼるとされます。認知症の予備軍とされる軽度認知障害(MCI)も含めると、認知症患者数は2030年には1100万人を超えるといわれ、高齢者の約30%、約4人に1人が認知症患者になるそうです。
また、厚生労働省の別のデータでも、介護を必要とする認知症状(ランク3以上)のご利用者は、2016年の調査で特養全体の74%以上を占めており、特別養護老人ホームにおける認知症状を持つご利用者の割合は年々増加していることがわかっています。
認知症のご利用者に対しては、通常のケアに加えて認知症の症状に合わせた適切なケアを行う必要があるため、高齢者向け介護施設(以下、介護施設)における認知症ケアの負担は増すばかりです。
介護現場の精神科医不足
認知症の専門家である精神科医の不足も大きな課題となっています。認知症患者数の増加に伴い、介護施設などにおける精神科医の需要は高まる一方ですが、日本の人口に対する精神科医指数はOECD加盟国の中で24位と決して高くはありません。また、高齢者×認知症医療の知見に長ける日本老年精神医学学会に所属する医師も精神科医師の全体の20%程度に留まります。そのため、需要と供給のバランスが取れず、精神科医1人当たりが診察する患者数も増加しています。
このような状況により、適切な認知症ケアのサポートが受けられず、お困りの介護施設も多くあるそうです。そこで、介護と医療をつなぐドクターメイトでは、介護現場での精神科医不足を補うため「オンライン精神科医療養指導」をリリースしました。
参考:介護施設に認知症ケアに対する精神科医師オンライン相談サービスの提供を開始
ドクターメイトの「オンライン精神科医療養指導」とは?
「オンライン精神科医療養指導」は、認知症に強い精神科医による療養指導をオンラインで受けられるサービスです。事前に相談したいご利用者の情報を送ることで、専任の精神科医からビデオ通話による30分間のアドバイスを月2回受けることができます。
「オンライン精神科医療養指導」を通じて、日々のケア・環境調整・薬剤調整などに関するアドバイスをもらい、それをもとに施設でケアを実践します。経過報告を担当の精神科医に再度共有し、再度アドバイスをもらい、また実践していくサイクルを回していくことで認知症ケアを向上していきます。
オンラインで行われた療養指導の記録はレポートとして記録に残るので、施設内での研修資料としても役立ちます。
適切な認知症ケアで施設の負担を軽減!
認知症ケアは、認知症の重症度によってもアプローチが変わります。特に軽度の段階では適切に処置する必要があります。徘徊や暴言、暴力、妄想、介護拒否などのBPSD※は、適切なアプローチで抑えることができます。
ですが、多くの施設では、BPSDへの適切な対応を周知せず、現場職員の経験に基づいたアプローチに任せていたり、精神科が専門ではない嘱託医等による薬剤調整などで対応していたりするのが現状です。そのため、適切なケアを行うことができず認知症が重症化してしまい、かえって施設側の負担が増加しているケースも少なくありません。
「オンライン精神科医療養指導」では、軽度の段階から認知症に強い精神科医による指導を受けて、認知症ケアのアプローチ方法を見直していくことができます。
※BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia):認知症の人に見られる精神的・行動的な症状のこと
「オンライン精神科医療養指導」導入の4つのメリット
「オンライン精神科医療養指導」を導入した介護施設からよく耳にするメリットを5つ、まとめてみました。
適切なケアで利用者のQOLが向上
「オンライン精神科医療養指導」を利用する施設からは、「日々のケアや薬剤調整によりご利用者の不安や混乱が鎮静され、落ち着いて過ごしていただくことができた」、「QOLが向上した」という声が多く聞かれます。利用者間トラブルが減り、ご家族にもご利用者にも喜ばれているそうです。
介護職員の日々の負担が軽減!
「職員が少ない中、徘徊への付き添いが負担」「介護拒否や暴力にどのように対応したらよいのか分からない」などの介護職員の悩みも、専門家からのアドバイスによって解消されています。徘徊や不穏な状態に対する適切なアプローチを実践できるため、日々の対応の中でできることが増え、介護負担が減ったと喜ばれています。また、最新の医療知識を得られるため、施設職員の成長にも繋がっているそうです。
専門医の知見をもとに減薬などのアドバイスも
嘱託医も、精神科は専門外である場合が多く、認知症に関するお薬は特殊で取り扱いも難しいそう。精神科医の知見をもとに嘱託医がリスクを鑑みて処方することができるので、最適な薬剤調整が行えます。オンライン精神科医療養指導では、専門医による認知症状の内科的なチェックの見直し、最適な服薬サイクルの検証を行い、アドバイスを行っています。
具体的には「薬の止め時」や「副作用の強い薬の中止・切り替え」など、減薬に関するアドバイスを提供しています。これは専門医から最新の認知症治療薬について学ぶ機会にもなるため、施設の看護師にとっても知識のアップデートにつながっています。
ご家族とのやりとりがスムーズに!
オンライン相談の内容は指導記録レポートとして保存されるため、レポートを活用することでご家族とのコミュニケーションもスムーズに。レポートは、嘱託医/連携医との共有や、ご利用者のご家族への報告のほか、職員間での共有・学びなど、さまざまなシーンで活用できます。
今後ますます需要が高まる認知症ケア。専門医による適切な指導のもとで、ご利用者も施設も安心して笑顔になれる、ドクターメイトの新サービス「オンライン精神科医療養指導」をご紹介しました。
よりよい認知症ケアの実現をサポートするために、これからもサービスの向上に努めてまいります。