Shinzo Asaba's Wantedly Profile
フリホーレス株式会社, 代表取締役
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『ヘルシーで高品質で美味しい料理を、クイックで暖かみがあるサービスで提供する』というミッションを実現すべく、日々奮闘しているフリホーレス株式会社。年齢も経歴も国籍も異なるメンバーが様々な業務に向き合いながら、何を想い・何を目指すのか。今だからこそ伝えたいメッセージをシリーズでお届けします。
今回は、フリホーレスの代表を務める浅場氏にインタビュー。ラグビーや外資系証券という常に真剣勝負な場所から、なぜフリホーレスの経営をすることとなったのか。経営において大切にしていること、今後の挑戦についてお伺いしました。
浅場さんはどんな子供時代でしたか?
小児喘息があり本を読むことが好きで良く笑う子供でした。亡くなった父は、税理士事務所を経営し、成功もしていましたが、個人的には「事務所を継ぎたい」と思えませんでした。安定した未来に、どうしてもワクワクしなかったのです。世界中の優秀な人とチームを組んで、スケールの大きな、世の中にインパクトのある仕事をしたいと思いました。
父は柔軟で合理的な経営をしていました。当時は職業における男女差別がある時代。それにも関わらず、事務所では女性が多く活躍していました。システムをいち早く取り入れオペレーションを合理化し残業を減らすことで、能力があって家庭をもつ女性が、仕事を続けやすい職場を作ることができていたんです。職場には笑いがあり、仲が良く、私も良く可愛がってもらいました。
ラグビーのどこが好きだったのですか?
ラグビーの体をぶつけあう激しさが自分の闘争心を刺激しました。小児喘息だった子供時代の反動もありました。高校大学と夢中に取り組みました。大学日本一になるような強いチームで、目標のレギュラー定着はなりませんでしたが、ベストを尽くし、ファーストジャージを着ることもできました。(写真は左端列、上から三番目)
59歳の今でも、ラグビーやタッチラグビーを楽しめるのは幸せなことだと思います。
浅場さんのサラリーマン時代の話をしてください。
尊敬するラグビー部の先輩のあとを追いかけ、信託銀行に就職しました。世界に通じるような、インパクトある仕事がしたいと思ったことも理由のひとつです。穏やかで良い社風でしたが、さらなるインパクトを求めてグローバルな舞台で仕事がしたくなり、9年働いた後外資系証券に転職しました。
外資では3社でトータル16年働きましたが、9年間働いた2社目の米系の会社が最高でした。全世界200人程度の少人数の会社で、同業他社との単純な競争を避け、自社の強みを活かしたユニークな考え方で高収益を上げていました。常にアメリカオフィス、ロンドンオフィスと、何をしているか、するべきかを意見交換し、東京の役割を考え、試しました。論理的でスピード感のある世界でした。
9年間の在籍の中盤以降、日本と海外の違いを利用したユニークで大型の取引をロンドンオフィスと共同で執行し、東京オフィスの利益を5倍にすることに貢献できました。優秀なチームでグローバルでスケールの大きな仕事をしたいという願望は完全に満たされました。
日本法人社長は、メンターとして私の成長をサポートしてくれました。彼から学んだことは、職場の仲間と友人のような信頼関係を築き仕事を楽しむ態度、柔軟で論理的な考えをチームと共有するやり方、色々な可能性を試す中で優先順位を決めたら一つ一つ確実に執行すること、などです。会社を辞めて15年経った今でも彼とは繋がっています。
お話をお伺いすると、過去の経験が、フリホーレスの経営に活かされているようですね。
はい、論理性と、好きだという感情が両輪だということ。メンバーがチームの目的に対する誇りと参加意識を持ち、チーム内の信頼関係、表裏のないコミュニケーションが必要ということを体感しました。
また、高いスキルの習得には毎日の基礎の反復練習が不可欠であること、一人一人のスキルが高くないと、チームのレベルが高くならないという厳しさも学びました
過去の経験を活かし、今はフリホーレスの経営者として、仲が良くて強いチーム作りを今の仲間と目指しています。
48歳まで金融の専門家だった浅場さんが、飲食業であるフリホーレスの経営者になった経緯を教えてください。
2012年に48歳で証券会社を辞めました。次の20年は、投資と経営の形で、世の中にプラスのインパクトを与える本質的なことがしたい思い、多方面の勉強を開始しました。
フリホーレスは2009年に米系証券時代の同僚Sとその友人の2名が創業しました。カリフォルニア育ちの両名は本場のブリトーの味を再現し、「欧米人の居場所を東京に作る」という理念を掲げていました。私にはその理念が本質的なことには思えませんでしたが、Sから頼まれ2013 年に株主になり、その後経緯があり2014年には断れずに経営も引き受けました。
何人かGMを立てて経営に当たる中で、徐々に飲食業について理解を深め、フリホーレスの事業を世の中にプラスのインパクトを与える本質的なものとして成長させられる考え方の整理ができてきました。
それはどのようなものですか?
自分がハードワーカーだったサラリーマン時代に求めていた「安全安心な材料を使い、栄養バランスが良い料理を、オシャレで清潔な落ち着く店内で、クイックで暖かみのあるサービスで提供する」です。
フリホーレスが使う素材は、豆、野菜、肉、乳製品、など栄養バランスが良く、また、化学調味料や保存料を使わず、味付けも自社で調合したアドボを使っているなど、もともとヘルシーで美味しい食事を提供していたことに気がつきました。
これらの素材を、お客様が好きなものだけ組み合わせることができて、クイック提供し、清潔でオシャレな店舗で食べていただくことで少しでも元気になっていただくことは、本質的で普遍的な価値を持ち、世の中にプラスのインパクトがあり、本気で取り組む意義があると思えました。
コロナ禍で赤字になりGMが辞めた機会に、私の考えに共感してくれる本部チームを社内から集めて構築、塩分の量を減らしてよりヘルシーにした上で、ブランド価値の社内外への発信を強化しました。クイックサービスに磨きをかけ、働きやすさと両立するため、厨房設備や高速レジの投資など、多くの改善を行いました。店舗の魅力を増すため店舗にも投資しました。
調理、接客、クリンネスの3つの基本を全員で日々確実に行う仕組み作りとして、本部、現場が一丸となって、トレーニングシートの運用を徹底するなど努力を重ねました。働きやすい良好なカルチャーを定着させるため、大事にすべき価値観を定め。私が自ら皆に感謝を伝えながら、良いカルチャーが定着するように会話を続けました。
3年たち、「ヘルシー、美味しい、クイック」は店舗の努力で日々実行され、お客様からの信頼感も増した実感があります。売上もコロナ前2019年の2倍近くに伸び、店舗に自信が生まれ、全体的に良い方向に向かっています。チームワークの賜物です。
ブランド価値について説明してください
ブランド価値とは、「企業が、具体的な商品やサービスによって、統一感のある良いイメージによって認知されていること」だと捉えています。アップルであれば使いやすくてクールなIphoneやMacのイメージ、スタバであればおしゃれで清潔な店内と居心地の良さ、といった企業の良いイメージが、顧客とそこで働くワーカーの両方に、共有されています。プロダクトやサービスの隅々までブランド価値が一貫していて信頼感があります。
フリホーレスの「ヘルシーで美味しく食事、暖かみがあってクイックなサービス」という提供価値も、一貫して継続することで、ブランド価値として認知されると感じています。「ヘルシーで美味しくてクイック」の分野では日本ではフリホーレスという認識が広がるよう、努力を継続します。
存在意義も説明してください
存在意義は、文字通り存在する意義であり、人から必要とされることです。お客様と働くパートナーにとって必要とされるとは下記と考えています。
1. お客様にとっての存在意義:フリホーレスでの食事が心身の健康にプラスになる。
2. 働くパートナーにとっての存在意義:フリホーレスが彼/彼女の居場所であり、ここでの経験が人生にとってプラスになる。
信頼を築くために細部まで気を配って執行することが大事です。ブランド価値も存在意義も言葉だけでは無意味で、隅々まで行動を徹底することで、信頼が育まれます。信頼を積み重ねるには、言うこと・行うことを一致させること。神は細部に宿ります。
ブランド価値を上げるためには、サービスの質を上げないといけません。そのために、何が必要だと考えていますか?
日々、お客様にサービスしている現場のパートナーが、自分の仕事に意義を感じて、愛着と誇りを持って自発的に仕事に取り組んでいる。これができるか否かで、サービスの質は決まります。「チームに所属する全員が、自分の居場所と感じ、自発的に、基本を徹底し、改善を続け、成長を楽しむ」をDNAレベルに定着させたいです。
また、オペレーションが明確で理解しやすく、充分な設備あり、「調理、接客、クリンネス」に集中できる環境も大事だと考えています。
愛着と誇りをもってもらうために、何をしてますか?
1. フリホーレスの目的を明確にし何のために働いているかを共有
フリホーレスの目的は、『安心安全ヘルシーで美味しいブリトーを、クイックで丁寧にサービスしてお客様に元気を届ける事』です。この目的に共感し、チームの一員として「チームワークを大事にして頑張りたい」という方に入社していただいています。
2. 働きやすく誇りが持てる社風の確立
働きやすく誇りが持てる社風定着のため、敬意・責任感など大事にすべき価値観を下記にように明らかにし、加えて、現場で滞りなく価値観が実践されているのか、日常的に確認しています。さらに、感謝を積極的に伝えることで、メンバー全員が「自分が受け入れられている」と感じられる雰囲気を構築しています。
◆フリホーレスの大事にしている価値観
【リスペクト】
お客様やパートナーに対し、敬意のあるサービス・言動で接します。
【チームワーク】
お客様に愛され、自らも誇りを感じられるチームとなるように、一人一人がチームに貢献します。
【安心感】
パートナーに対し改善案のない批判、陰口、馬鹿にする、等の人格攻撃は決して行いません。課題・問題点は、本人に直接、具体的な改善案を落ち着いた環境で伝えます。
【主体性・成長】
サービス業のプロとして誇りを持てるように、主体的に仕事に取り組み人間的にも成長します。
【責任感】
ルールを守り、自分の責任を果たします。自分のことができるようになったらパートナーの成長をサポートします。
【マネージャーの役割】
マネージャーはチーム全員の力を引き出します。メンバーを励まし、明確な指示を出し、明るく前向きで風通しの良い空間を作ります。自らの仕事は模範的です。
【フェア】
評価は、フリホーレスの目的、3つの基本、私たちの価値観に沿ったチームへの貢献度に対して純粋に行われます。
【ホスピタリティー】
お客様毎のニーズを汲み取り、応えます。
3. 円滑なコミュニケーションのための継続努力
いくら価値観を共有しても、人間関係は簡単にいかない繊細な部分もあります。何か問題が起きた時、丁寧に向き合える関係性を築けるよう普段からのコミュニケーションが大切です。感謝や敬意を仲間同士で伝え合うことで、良い関係性の土台を作る努力を続けています。又、コミュニケーションの問題が発見された場合、本部も入って早期に解決するように努めています。
4. ライフステージに応じた柔軟な働き方の提示
・産休、育休制度
取得実績が複数あります。子育て中の保育園の送り迎えに応じた働き方も実績があります。
・有給休暇の取得実績
日本国籍以外の方も多く働いており、定期的な帰省など、まとまった休みがとれるようにパートナー間で協力し合っています。
・社員とアルバイトの行き来
社員からアルバイトへ、アルバイトから社員へ、ライフステージによる変更希望がありますが、どちらも柔軟に対応し、複数の実績があります。
・退職した社員の復帰
別のことにチャレンジしたいと辞めていった社員が、色々な事情で戻ってくる実績があります。辞め方に問題がない限り、暖かく迎え入れ活躍してもらっています。
5. 売上予算は課さない。パートナーの「楽しい」という気持ちが、顧客満足度&売上UPへの一番の近道。
売上を伸ばすことは非常に重要ですが、売上予算を店舗に課すというやり方はしてません。
結果の売上よりも、我々の目的である「ヘルシーで美味しい料理をクイックに提供してお客様に元気になっていただく」の実践ができているか。「調理、接客、クリンネス」が高いレベルで毎日行われているか、に現場と本部が一体となって真摯に向き合い、明るく楽しく改善を行うことに集中しています。本部と現場は、評価する側、される側ではなく、同じ目的をもった仲間です。
入社して欲しい方の像について教えてください。
「ヘルシーで美味しい料理をクイックで暖かみのあるサービスで提供して元気をお届けする」という理念に共感してもらうことが必要です。さらに心身が健康、自分から挨拶ができて人と接するのが好き、自分がやると決めたことについて向上心と責任感を持ってコツコツ頑張れる、仲間とチームワークをとることができる人が良いですね。笑顔が素敵で明るい方はさらに良いです。飲食店経験はどちらでも大丈夫です。性格が優しすぎてアピールできずに損をしてきた人などは、フリホーレスではキチンと認められるので輝けると思います。
逆に、来てもらいたくない方は、心身が不健康で不機嫌な人、嘘や言い訳をする人、威張る人、自慢する人、サボる人、努力しない人です、頑張っている現職のパートナーに迷惑がかかるので。
浅場さんの考え方、チームとして取り組んでいることが良く分かりました。これから入社される方にも参考になると思います。本日はありがとうございました。
フリホーレス株式会社では、絶賛メンバーを募集中です!今回のストーリーを読んで、一緒に活躍してみたいと感じた方・ご興味がある方がいらっしゃいましたら、下記またはこちらより気軽にエントリーください。カジュアル面談にてお会いできることを、楽しみにしています!