数分で心が夢中になるショートドラマレーベルHA-LU。
青春1.0を乗り越えたHA-LUが作り上げる青春2.0とは――。
メンバーのインタビューからその世界観を聞き出す「HA-LUマガジン」。
Vol.7 濱谷 和(Kazu Hamatani)
プロデューサーとして制作を仕切る濱谷さんは、経営陣と若手メンバーとの中間に位置する「お兄さん」的存在です。メンバーへの思いやHA-LUへの思い、そして自身の「成長」について話を聞きました。
目次
Vol.7 濱谷 和(Kazu Hamatani)
自己紹介
過去の経験
HA-LUに入社したきっかけ
現在の活動内容
HA-LUメンバーの印象
目指すスター像
担当作品
自己紹介
――まずは自己紹介をお願いします。
神奈川県厚木市出身の35歳、HA-LUでは制作チームをまとめるプロデューサーをやっています。
過去の経験
――HA-LUに入るまでの経歴を教えてください。
大学では教育学部で学び、小学校教諭と中学社会の教員免許を取得しました。高校の進路相談のとき、「人に教えることは楽しいぞ」と言われたので進学したのですが、教育実習に行って、先生になりたくないなと思いました(笑)。
大学在学中、特に熱中したものはなく、強いて言うならAKB48のおっかけ。あっちゃん(前田敦子さん)が好きでしたね。なので正直、将来は遊んで暮らしたいなって考えていました(笑)。
あとはサッカーが好きで、大学でもフットサルサークルに入っていました。幼稚園から中学までやっていたので、大学でまた再開したという感じです。ポジションは守備的な位置でした。今は攻撃的ポジションが好きです。熱中したことはそれぐらいかな。
――大学卒業後は何を?
フリーターを1年やり、その後1年半、カナダのバンクーバーに語学留学しました。お金がなくなったので再びフリーターを1年ぐらいやり、さらにやっぱりお金がないので小学校の教員になりました。
――在学中に取得した資格が生かされたわけですね。やりがいを感じたのでは?
いや、それはなくて、特に面白くはなかったですね(笑)。尊敬する20歳ぐらい年上の先生がいたんですが、僕と同じ仕事をやっていたんです。それを見て「このままだと、あと20年、これか」と思ってしまい、辞めました。
――とはいえ、サッカーや教師の経験がその後の人生や今の仕事に生かされている面があるのでは?
いや、基本的にないですね(笑)。逃げ続けてきた人生なんで。
――というと?
僕は同級生と比べると成長が遅かったせいもあり、高校に入るときに「サッカー部はついて行けない。無理だな」と思ってあきらめちゃって。バドミントン部に入ったんですよね。これに限らず、困難なことがあると、それを受け止めるわけでも解決するわけでもなく、逃げてきました。大学受験もそうでした。本当、努力できないんです。
――職場での姿を見ると、若い同僚から頼りにされていますし、そんなふうには到底見えません。
成長できたのは前職での経験が大きいかもしれません。インフルエンサーが集まるサッカーチームのYouTubeチャンネルの運営をしていたのですが、当時、上司に対する嫌悪感が強かったんです。自分では仕事をせずに、部下に指示ばかり出しているなと思っていました。
でも2年くらいたったら、あまり嫌に感じなくなったんです。今振り返ってみると、結局自分が甘えていただけだった気がします。上司を嫌っていたのは、自分の能力が低いことの「言い訳」だったんじゃないかと。
とりあえず我慢してやってみたら、自分ができることが増えていって、指示されることが減りました。たとえ指示されても、自分には「できる」という自信があるので、後ろ向きにならずに済みました。とにかく自分が成長するのが実感できたというのが大きかったのかなと思います。
僕自身、今は当時の上司と同じようなポジションになっているわけですが、それで初めて彼の気持ちがわかったというか。つまり、プロジェクトをいかに滞りなく進めるかとか、どうやって人を配置するのが効率的かとかをやっていると、当時の上司は端から見ると仕事をしていないように見えましたが、それでも実は結構大変だったんだろうなと思えるようになりました。
HA-LUに入社したきっかけ
――HA-LUにはどのタイミングで入ったのですか。
今話したYouTubeチャンネルの企画が停止することになり、僕も仕事がなくなってしまいました。ちょうどそのころ、HA-LUが設立されて仕事が相次ぐ中、人手が足りないというのではるぼー(CEOの岡春翔)から誘われたんです。当時はるぼーとは面識はなかったのですが、僕が運営に携わっていたサッカーインフルエンサーのチームと関係があったので、それで声を掛けられました。
最初はHA-LUのメンバーが困っているから助けたいという思いが一番大きかったです。自分のそれまでの経験が役に立ちそうだというのも理由ですし、ちゃんとやらないと(働かないと)将来、しょうもない人生になってしまうという焦りもありました。
一方で、幹部やほかのメンバーから自分が必要とされているのを日々感じますし、仕事をする上でのモチベーションになっています。これまで色んなことから逃げ続けてきたわけですが、ようやく自分の人生に向き合っている気がしますね。
今思えば、人の役に立ちたいという気持ちは小さいころからずっとあったんだと思います。褒められるのも好きでしたし、取り立ててとんがった才能とかはなかったので、その中で何ができるかと言えば、人に役に立つ、必要とされる、人助けをするということかなと。
――そういう献身性、サポーティブな姿勢は例えばサッカーでは守備的なポジションだったということもあり、過去の経験が影響していると思いますか?
ないですね(笑)。
現在の活動内容
――改めてHA-LUにおける現在の業務やポジションについて教えてください。
ショートドラマ制作を統括しています。HA-LUにとって、ドラマ制作を企業から依頼され、納品するというのが大きな仕事ですが、制作に関して全体を見渡さなければならないポジションにいます。問題なく納品できるかという業務を担当しています。
HA-LUが昨年手がけたショートドラマは約550話。そのうち僕が関わったのは400ぐらい。それにしてもみんなよくやったと思いますよ。無我夢中で駆け抜けた1年でした。
会社からは結構、裁量権を与えてもらっています。プロジェクトの進行はある程度任せてもらっていますし、経営や人事でも部分に関与させてもらっています。
――逆に苦労されている点はどんなことですか。
人をマネジメントするということですね。管理職の経験は初めてなので、何が正解なのかはわからないところが不安。そもそも会社としてのルールや文化自体が完成しているわけではないので、まさにみんなで一緒に作っている感じです。
HA-LUメンバーの印象
――HA-LUの同僚たちをどう見ていますか。
若い同僚はシンプルにいい子が多いです。確かに経験は浅いですが、とにかく人柄がよく、他のメンバーを決して否定せず、受け入れていますよね。コミュニケーションが上手だなって思います。
目指すスター像
――目指すスター像は誰でしょう?
考えたこともないのですが、ぼんやりと格好いい大人になりたいという思いはありますね。例えばサッカーのカズ(三浦知良さん)とか。サッカーができておしゃれだし。
ただ、理想像という点で言うと、自分の父親かなと。母と兄と自分を何不自由なく養ってくれたので。僕について言えば私立の大学まで進学させてくれて、今この年になって「父親すげえ」と思います。
担当作品
――担当した主な作品や仕事を挙げてください。
たくさんあるんですけど、代表作は「青春パズドラブ!」ですかね。あと少し前になりますが、AbemaTVの恋愛リアリティーショー「今日、好きになりました」のTikTokアカウント「今日々是好日」の運用やコンテンツ制作です。当時はこのアカウントの制作プロデューサーだったので思い入れがあります。