シャープのIT部門は今、全社のITシステム開発業務を内製化する一大プロジェクトに取り組んでいます。その中で、基幹システムを統合・標準化し、ONE SHARPのシステムづくりを進めているのが「ERP推進グループ」。世界中に広がるグローバル組織のシステムを、いかに統合化していくのか。その取り組みや仕事の醍醐味などを、部長の下川さんに聞きました。

激変の時代、IT技術でシャープにイノベーションを起こす

私がシャープに入社したのは、今から32年前のこと。まだパソコンさえ存在しない、巨大な大型汎用機全盛の時代でした。国内では当時、「業務のIT化」がトレンドとなっており、理系学生だった私も強い関心を持っていましたね。その中でシャープは、“フレキシブルに様々なことにチャレンジできる会社”というイメージがあった。ここでならば、ＩＴの新しいカタチがつくれるのではと惹かれたことを覚えています。

ご存知の通り、この30年間で世の中のＩＴを取り巻く環境は激変しました。シャープのＩＴ部門もまたしかりです。「難しいシステムをもっとシンプルにしよう」「業務のＤＸ化を進めよう」という流れの中で、ＩＴ部門の組織自体も進化。今ではシャープ全社共通のＩＴサービスを提供する本社直轄部門（ITソリューション推進部）となり、多様な活動をしています。

私たちが取り組むERP推進も、そのひとつです。ERPパッケージ「SAP」の導入を進めることで、シャープ全社の“ヒト・カネ・モノ・情報”あらゆるデータを一元管理し経営スピードを加速することがミッション。SAPの導入は数十年前に始まったのですが、これまでは“特定の拠点からの依頼に応える”という受け身のスタイルでした。そこが、本社直轄部門となったことで立ち位置が変わり、今は私たちが主導権をもって、日本だけでなく、東南アジア、オセアニア、中国など海外を含めたシャープ全社へ向け、積極的に業務の統合化/共通化/シンプル化の提案し、DX化を進めています。現在、国内ではQRや顔認証を用いたシステム刷新や購買、生産、ビジネスパートナー連携機能の刷新、海外では販売会社、生産会社のSAP統合化を進めております。

なぜ今、経験あるITエンジニアが必要なのか

SAP導入には様々な段階があります。たとえば、購買や生産、販売、経理などそれぞれの業務でどんな課題があり、どんなシステムにすべきかを現場と話し合い決めていく要件定義の段階。それを作るために開発部隊やインフラ部隊とタッグを組む設計/開発段階。そしてそのプロジェクトを経営層に対して提案していく企画段階など。それら全てを私たちのグループで担っているわけです。

つまり、それぞれの段階で、強みをもつエンジニアが必要だということ。しかも、新しいプロジェクトが次々と生まれている中で、エンジニアの活躍の場は広がるばかり。エンジニアの増員は、私たちにとって最大のテーマといってもいいほどです。

特に力を入れたいのが、キャリア採用ですね。開発業務を得意とする方、現場との折衝に長けている方、経営的な視点で物事を見られる方など、多様な経験を持つ方を数多くお迎えしたい！そういう方が集まれば、さらに強力に統合化や全体最適化を推し進められるはずです。

20代の若きエンジニアたちを率いる。リーダーとしての活躍に期待！

シャープのIT部門の大きな特徴のひとつに、「20代が多い」ことが挙げられます。社員比率で言えば、ITエンジニア全体の半数以上が20代という組織。正直な話、30代40代の中堅層が極端に少なく、若手社員をまとめているのは主に50代のベテラン社員というのが現状です。

だからこそ、IT業界で10年15年と経験を積んでこられた方が、喉から手がでるほど欲しいのです。ある程度業務を知っている方にプロジェクトを積極的にお任せし、PLとして大いに活躍していただきたい。そうすることで、組織全体の底上げを図ると共に、マネージャーへとステップアップして頂きたいと考えております。

ここでお伝えしたいのが、若いチームを率いることの面白さです。まだ経験の浅いエンジニアたちは、向上心も好奇心も旺盛。いろんなことに足を踏み入れたい！という気持ちが強くて、とにかく前向きです。意欲ある若手エンジニアたちが、自分のマネジメントでグイグイ成長していく姿を見るのは楽しいものですよ。

たとえば以前、「オフィスをフリーアドレスにしてみない？」と若手社員に話したところ、「やらせてほしい」と手を挙げた4人がいろいろとアイデアを出し合い全て自分たちでやり遂げてくれました。何事も自分事として積極的に取り組む若きエンジニアたちを、どんどん育てていきませんか？

キーワードは「内製化」！自分たちの会社を、自分たちの手で進化させる

コンサル会社やITベンダーのエンジニアとの大きな違いは、“自分たちのためのシステムをつくれる”ことです。事業会社である私たちがつくるのは、自社のシステム。自社の経営陣に対して提案し、自分たちの会社を自分たちの手で発展させていく醍醐味があります。

しかもシャープは今、『システムの内製化』に本気で取り組んでいるところ。企画だけやって開発・運用は外部にゆだねるというのではなく、全てのフェーズを丸ごと私たちが担っているため、その醍醐味はさらに大きいと言えますね。

内製化が進む中、肌で感じていることが大きく3つあります。ひとつは、アジリティが格段に高まったこと。企業内外で起こる「変化」や「改革」にも、機敏に対応できる。このスピード感が圧倒的に上がりました。二つめは、風通しが良くなったことです。業務部門と直接一体となってプロジェクトを組めるので、私たちが考える「業務の効率化」を直接提案し、とことん議論した上でプロジェクトを立ち上げられる。コミュニケーションがしっかりと取れるというのは、私たちエンジニアにとっても業務部門にとっても、もちろん経営陣にとっても凄く大きなメリットだと思います。

もうひとつは、最上流から下流まで全フェーズのスキルを身に付けられることです。内製ですから、要件定義もすればプログラム開発もしますし、設計書も書きます。さらにシステムを作って終わりではなくて、それが機能しているかを自ら確かめられもする。面白いと思いますよ。

 未知の領域でも足を踏み入れる、その勇気が武器になる

ビジネスの世界もＩＴの世界も、常にいろんな変化や改革が訪れます。こうした変化や改革に対応していけるのは、「未知なことにも積極的に足を踏み入れられる人」だと思います。自分の知らない範囲のことが出てきたときに、パッと行動に移せるかどうかが成功のカギを握ると思うのです。

その点、転職を考えている方は、その時点ですでに“未知の領域”にチャレンジしようとしているわけですから、大歓迎です。入社してもその勇気を忘れないでいただきたいと願うばかりです。

さらに言えば、コミュニケーション力は凄く重要なポイントです。というのも、私たちが手掛けるERP導入は、関わる業務範囲がとにかく広い。販売も生産も調達も会計も、全てに通じている人など世の中にそうはいませんから、業務を知る上でもコミュニケーションは欠かせません。いろんな人と積極的に関わり合える方と、ぜひ一緒に働きたいですね。

余談ですが、ERP推進グループはITソリューション推進部門の中でも唯一“フリーアドレス”を採用している部署。いつでも好きな席に座って、誰とでもすぐに話し合える環境が整っています。各席にはモニターが設置してあるので、即打ち合わせもできる。とてもコミュニケーションが取りやすい職場です。ひとりで解決できることは限られていますから、周りの人を巻き込みながらチームで仕事を進めていきましょう。

描けるキャリア。ゆくゆくは経営陣に直接提案も

新卒のプロパー社員の場合は、まずプログラム開発からスタートしますが、キャリア採用は一人ひとりの経験スキルに応じた業務を積極的に任せていきます。シャープでの基本的なIT
業務を習得後、まずは比較的小さなプロジェクトを担っていただき、徐々にその規模を大きくしていくイメージです。業務範囲のPL/PMに限らず、他部門のトップへの提案や、経営陣への提案などもゆくゆくは担っていただきたい。もちろん、キャリア採用のハンデなど一切ありません。

また、マネジメント職よりも自分の技術を極めたいという志向の方もいらっしゃるでしょう。その場合も、シャープにはキャリアを自分で選択できる制度があるので、ぜひご活用いただければと思います。

若きエンジニアたちを束ねるリーダーとして活躍しながら、システムの内製化が進む職場でＩＴ技術スキル、ビジネススキル、マネージメントスキルを磨きながら、“自らの手で自分たちの会社をアップデートさせていく”。この面白さを、やりがいを、一緒に体感しましょう！

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