こんにちは、東野です。 今回の記事は約4年間というクラベス史上最長のインターン期間を過ごした石倉陸人くんに卒業インタビューをしました! どんな場面でも自分の意見を臆せず発言ができ、業務内外のコミュニケーションがとても上手な明るい印象の彼ですが、過去は不登校を経験したそうです。その中で得た趣味のこと、将来のこと、クラベスでのインターン生という立場から色々お聞きしました。
小・中時代は明るい不登校
-- 大学ではどのような勉強をされてますか
大学ではコンピューターサイエンスを勉強しています。ざっくりいうと、コンピューターがなぜ動くのか、どうやって通信されているのか、といったプロトコルについて勉強しました。アプリケーションやWebサイト制作というのは、大学の授業ではほとんどありませんでした、 大学院では研究がメインになっています。小学校・中学校のときに不登校だったのもあって、同じように不登校の人たちにコンピューターのちからを使って何か手助けができないかということを軸に研究しています。
-- 明るく人懐こい印象の石倉さんですが、不登校を経験しているのですね
性格は昔からあまり変わってないです。だけど学校には行かなかったですね。 不登校になったきっかけは小学校のときのいじめでした。中学に進学したときはいじめもなくなっていて、周りからも「学校に行ったら?」と言われたけれど、「まあいいかな〜」と思って不登校は継続してました。
高校は全日制の通信の高校で、そこで勉強をイチからやり直しました。通信だったので、出席日数もゆるく、全日制だったのでいいリハビリになりました。来たいときはいつでもウェルカムだし、疲れたときは休んでいいよ、という雰囲気がとても楽でした。
大学へは進学するつもりでした。ただ、AO入試じゃないと勝負できないと思ったので、まずはAO入試がある大学を。その中から、コンピューターの内部を勉強できるところを志望校に選びました。工学部のコンピューター系だと、もっと物理的なことから習うので、それは違うなと。出来上がったものの上で動くものをつくりたいと思って、今の大学を選びました。
[バイト+勉強] よりも [バイト×勉強] のインターンは効率的
-- インターンをはじめたきっかけを教えて下さい
大学2年生のときに、「何やらお金をもらいながらエンジニアの勉強ができるものがあるらしいぞ」と友人から聞いたのがきっかけです。 その時は、長期インターンはそこまで一般的ではなくて、インターンをしている友人も彼以外いませんでした。 当時はスーパーでバイトをしていましたが、それより全然いいじゃん!と思ってインターン応募をはじめました。7-8件くらい応募してクラベスに受かりました。
ただ、インターンは平日勤務で土日は働けない。夜遅くまで働けるわけでもない。大学生の働き方としてはなかなか難しいものがあります。授業とインターンをどう両立するかが課題でした。
-- 家からも大学も遠いのに、大変ではなかったですか?
レジのバイトが終わったあとにエンジニアの勉強をするのは難しいと思いました。通勤が大変でも、インターンでお金を稼ぎながらエンジニアの勉強をするほうが効率的だと考えていました。
大学に入ったときからエンジニアとして食べていきたいと思っていて、でも大学の授業だけではカバーができなかったので、何かしら自分で勉強していかないととは思っていました。
大学ではHTML、CSSに毛が生えた程度の動くものを作れるようにはなりましたけど、それをアプリケーションといわれると、、、
-- クラベスを選んだ理由を教えて下さい
一番大きいのはブログです。ブログを読んで、仲が良さそうだと思いました。 戦力になるまでに半年くらいはかかると思っていたので、ある程度ウェルカムな環境でないときついと考えていました。
その当時の知識で事業内容のことを言われても、正直イメージが湧きません。事業うんぬんよりも中の人を見て選びました。
↑2019年の創立記念日BBQの様子
-- 入ってみてどうでしたか?
インターン生に必ずひとりのメンターがついてくれて、当時は先輩インターン生も4人くらいいて戦力として活躍していたので、サポート体制はリッチだと思いました。
インターン生が全員出社したら席が足りなくなるくらいの小さなオフィスで、「お前の席ねーぞ」と言われて卓球台で仕事したり(笑)
その当時は、コーポレートサイト制作やLP制作の案件も受けていたので、インターン生がチャレンジするのにちょうどいい難易度のものがありました。そう考えると、いまのインターン生に求められる要求は高くなっていますね。
いまは後輩のインターン生が2人いるのですが、なるべく相談しやすい環境をつくることは意識しています。 「相談はいつでも大丈夫だよ」と声をかけたり、壁をつくらないように敬語を使わないように意識しています。テキストベースのコミュニケーションになると、言葉尻が固くなったりして難しいのですが、大学の先輩くらいの距離感でラフな雰囲気をつくるようには心がけています。
-- インターンをやっていて大変だったことや嬉しかったことは何ですか?
数え切れないほどのしんどいことがありました。それと同時に嬉しいことも多くて、しんどかったことがしんどくなくなったときが一番嬉しいですね。
質問をしていた側がされる側になっていたり。スケジュールで詰められていたところが、先回りして報告して、代替案まで提示できるようになったところとか。
ふとしたタイミングで「成長してるな」と感じることですね。
-- 大変なこともありながら、着実に成長されてきたのですね。長い間働いて、辞めようと思ったことはありますか?
2年目くらいで、ちょっと慣れてきたけど案件も難しくなってきて、「わかんないなー。やめたいなー。俺いる意味あるのかなー。」と思った時期がありました。
そんな時にサポートしてくれた社員さんがいたのは大きかったです。逃げるのは簡単だけど、エンジニアリングは好きだし、お金をいただいてるし、辞めたいというよりも「頑張ろう」というのを社員さんからもらいました。つらいタイミングで様子を聞いてくれて、ガス抜きをしてもらえました。
↑2018年の様子
他の会社でのインターンも考えませんでした。 内定先の企業で内定者インターンの募集があり、クラベスよりも待遇はよかったけれど、別にいいかなと。ずっと仕事がある状態なので、辞め時がないというか、必要とされているならやめる理由もないですし。
長くいたから上流工程も経験できたし、辞める理由もなければ辞めたいとも思いませんでした。
仕事ありきの考え方は学生業だけだと弱い
-- 就職活動の時にインターンでの経験が活かされた場面はありますか?
現場レベルの課題と解決策を面接で言えたことは大きいと思います。「授業や個人開発でこういう課題があって、こう解決しました」という学生はすごく多いけど、「チーム開発でこういう課題があって、ディレクターやデザイナーの方たちとのコミュニケーションに困って、こう解決したんです」と言えたのはとても大きいですね。
人のいい面接官の方だと「めっちゃ分かる!」と共感してくれたり(笑) 組織そのものを知ってるのは大きいですね。
-- 現職エンジニアと隣で仕事してみて学んだことはありますか?
考え方でいうと、”決められたスケジュールの中で要件をどう満たすか”という考え方がとても大切だと学びました。
コミュニケーションのとり方も覚えました。あっちの方でミーティングしている話し方を聞いて、こういう言い方したらいいのかとか、この聞き方じゃ伝わらないんだ、とかは聞き耳を立てながら盗みました、技術力はひとりでもある程度勉強はできると思うけど、スケジュールの考え方とかコミュニケーションのとり方とかは上手い人を見習わないと上達しませんよね。
仕事ありきの考え方は学生業だけだと弱いです。
ただ、現場を知っているので新卒らしいフレッシュさはないかもですね(笑) 何でもかんでも手を上げて、「はい、やります!!」みたいなことはできないです。「あーこの要件ならこのくらいは欲しいですねー」という話になってしまいます。
正確に要件を聞き取れれば、その先の実装は自分でなんとかできる
-- この4年を振り返って一番成長したと思えることはありますか
コミュニケーションの部分がとても大きいです。もともと人と話すことや仲良くなることは得意でしたが、仕事でのコミュニケーション。伝えるためのコミュニケーションと話を汲み取るコミュニケーションは苦労してきた分、いまはすごく強みになっています。
正確に要件を聞き取れれば、その先の実装は自分でなんとかできるし、実装で困ったときにきちんと伝えられれば、「要件的にこう変更しましょう」とか「この部分だけはクリアさせます」ということがしっかり相談できる。コミュニケーションの齟齬がないようには気をつけています。
仕事でのコミュニケーションは難しいし、僕自身がすごく困ったことです。要件を勘違いして、そのままつくってやり直すこともたくさんありました。技術力よりそっちがついたと思います。もちろん、技術力も上がったとは思いますが、実感として成長したと感じるのはコミュニケーション力ですね。
↑コロナ禍前の様子
歴代インターン生の中でも、スタート時のレベルとしてはポンコツだったと思います。エンジニアじゃない作業とかも含めていろいろ経験させてもらいました。社会人エンジニアとしてのスキルが実感できるくらいにつきました。
クラベスで辞めないでここまでこれたので、この先ちょっとやそっとのことではへこたれないと思います。へこたれたところからの復活も何度もあるので、どうにかなるかなと思っています。
-- 石倉さんの今後の目標について教えて下さい
Web業界の変化に追い越されないようにきちんとついていくのがエンジニアとしての当面の目標です。もっとざっくり言うと、ひとつひとつ社会に役立つものをつくって、それを待ってる人に届けて便利にさせることで社会貢献をしていきたいです。
エンジニアにはこだわらず、社会に貢献したい。不登校だった自分が原体験になっていますね。そこはブレていません。「便利になったから学校なくても勉強できるじゃーん」ならそれでもいい。
無償でなくて、きちんと対価をもらって働いてほしい
-- 最後に、これを見ている学生さんへメッセージをお願いします
インターンを始めようと思ってる学生さんは、僕の頃よりも学ぶ環境がすごくたくさんあるはずです。少しでも興味があるなら、長期でも短期でも実際に働いてみるといいと思います。
無償でなくて、きちんと対価をもらって働いてほしいです。そのうえで、自分が何になりたいのか見定めてみるといいです。エンジニアリングをバリバリやってるところもあるし、そうでないところもある。そういうところの向き不向きを感じてほしいです。
↑石倉くんのスキルを学んでくれてるインターン生たち。頼もしいです!
お金をもらわないと責任感がもてません。無償ではなくて対価をもらえる環境で責任感をもってやってほしいです。無償と有償では依頼されるお仕事の質も変わってきます。お金をもらって、緊張感がある中で働くことで得られるものは絶対あるはずです。
明るく頼れる石倉くんは、4 月から大手の IT 企業のエンジニアとして入社します。 持ち前の明るさ、クラベスで培ったコミュニケーション能力でさらなる活躍をしてくれることでしょう!クラベスもいつでも待っています!
そしてクラベスでは、一緒に働いてくれる仲間を募集しています!