八王子のWeb開発企業、株式会社ビルディットの小澤です。
今回Wantedlyが募集している #チームづくり というテーマで、弊社デザイナーチームの取り組みが頭に浮かびました。
弊社は主に受託でのプロダクト開発を行っており、クライアントニーズや実現したいイメージを元に、デザインフェーズからの設計・開発・運用のお手伝いをしています。
メンバーの経験やプロダクトの規模にもよりますが、1つのプロダクトに対してデザイナー1名とエンジニアで組み、クライアント先のメンバーとも協業しながら開発にあたっています。デザイナーによって携わっている案件が異なるため、それぞれが受け持つ業務内容や課題感を共有する必要が出てきました。
そこで今回は、各デザイナーの取り組みの共有や相互レビューを目的として運用している「bldt Weekly UI MTG」とSlackのチャンネル「 #improve_design」をご紹介します。
bldt Weekly UI MTG
bldt Weekly UI MTGはその名の通り、隔週で運用しているデザイナーチームのミーティングです。以下に議題を紹介しますが、ある程度フレームワーク化しており、Google Docsにログを残して随時更新しています。
1. Design Challenge
各回ごとにデザイン課題を設定し、業務中の空き時間に取り組みます。
業務に支障が出ないよう、お題はバナー制作や営業資料の情報設計・リデザインなど、1時間程度で集中して制作できるものを設定します。
デザインができたらミーティング前にSlack上に提出し、弊社デザイナー顧問のイシジマさんにレビューして頂きます。ミーティングでは各デザイナーが思考プロセスを共有したり、レビューのポイントを共有します。
この取り組みは個々のデザイン力向上を目的に始めたものですが、ほかのメンバーの思考プロセスを知ることで、多くの気付きがあります。たとえばバナー制作では「ただ画像を作ればいいのではなく、実際に置かれた画面や、そこにアクセスする人の体験まで考慮する必要があるよね」といった話が挙がり、議論が深まりました。
ブログのサイドバーのコンテンツをデザインするお題では、プロフィール、記事一覧、バナー等の並びをどう優先づけるかが議論になりました。同じデザイン課題でも、思考プロセスによってアウトプットが変わることが体感でき、勉強になっています。
2. Discussion Theme
最近気になっている事をミーティング前に各自1つ以上考えておき、ディスカッションします。
普段過ごしていると、自分の目に入るものしか読まず視野が狭まりがちですが、他のメンバーと知見を共有することで、新たな気付きが得られます。
内容は、SVGアニメーションの話題からVRのハンドトラッキングUIまで、多岐にわたります。他社のイケてるWebやアプリのデザインについても取り上げ、メンバー全員で議論しています。直近では、Ant Design (Alibaba社発のUIライブラリ)が話題に挙がりました。Ant DesignにはUIだけでなく、イラストにもデザインシステムがあり、トンマナや世界観を合わせる際に非常に参考になります。
ほかにも仕事の進め方や、担当している案件についての相談でもOKです。業務中に気になったことを聞く良い機会として活用しています。
3. この会で得たもの・印象に残ったものをひとつあげる!
ミーティングの最後に、その日の気付きを振り返る時間を設けています。
話が盛り上がったはいいものの「楽しかったね〜」で終わってしまい、翌日には忘れていることがよくあります。気付きを言語化する機会を意図的に入れることで、学びの定着を促しています。
improve-design
デザイン全般について共有・相談し、デザインチームのアウトプットをより良いものにするためのチャンネル「#improve-design」をSlack上につくっています。ビルディットには2人のシニアデザイナーさんがデザイン顧問を勤めてくださっており、チャンネル内にはデザイン顧問の方々もアサインされています。
チャンネルでは先述のDesign Challengeの課題をデザインレビューして頂いたり、普段の業務で詰まったことについて質問するなど、相談の場としても活用しています。弊社では「ゆるはち.it」という勉強会を月1回主催していますが、そのバナーやチラシのデザインについても、このチャンネルで相談しています。
他にも、MTGでは話せなかったちょっとした話題や記事をシェアしたり、コミュニケーションの機会にもなっています。
チームづくりは何のため?
以上のように、弊社ではチームづくりの一環として、各デザイナーの持つ課題感や学びを共有し議論する場を設けています。個々人としても学びが得られるうえ、目的意識を共有しチーム間で目線を合わせることで、認識の齟齬を減らして同じゴールに向かうことができます。
チームが集まる互助的な「場」をつくり、お互いに影響し合いながら成長していくことが、よりよいアウトプットにつながるのではないでしょうか。