【日本をリードする経営者・山岡大介の挑戦】挑戦者が挑戦しやすい場所を追い求めて
多彩な現場経験から見えた「売り方不在」の課題
ウェブマーケティングの新興企業で新規営業を担当したり、VRを活用した研修サービスを開発するスタートアップの立ち上げに参画したり、オンライン商談ツールを提供する企業で新規顧客開拓から既存顧客支援まで手がけたり。多様な現場で試行錯誤を続ける中で、私はある問題を何度も目にしました。
それは「本当に良い商品やサービスがありながら、売り方が定まらず、市場にその価値が十分に伝わっていない」という現実です。さらに深刻なのは、経営陣が描く理想像と最前線で販売を担う実務部隊がうまくかみ合わないこと。
そこには本来なら営業の流れを設計し現場をまとめ上げる「営業マネージャー」が必要です。しかしその存在が不足しているため、せっかくの優れた商品が埋もれてしまうケースが後を絶ちません。
失敗から得た「しくみづくり」の本質
起業する前、私は一度スタートアップの立ち上げに挑戦し、大きな資金を調達して事業を始めました。しかし、そこで直面したのは「優れたプロダクトがありながら、売り方や市場に根づかせる仕組みが定まっていない」という状態でした。結局、その仕組みを十分に構築できないまま事業は失敗し、資金をすべて失う結果になってしまったのです。普通なら心が折れる局面ですが、この苦い経験がかえって「もう一度挑戦しよう」という強い意志を私の中に育みました。
その後、オンライン商談ツール企業での勤務を通じて、市場が急速に変化する中、必ずしも求められていない商品をどう売るかという「テストセールス」に何度も挑戦することになります。この過程で、私ははっきりと確信しました。営業とは単なる販売行為ではなく「お客様と商品を結びつける仕組み」を構築する行為そのものなのだと。
あのスタートアップ時代に不足していたのは、まさにこの「売れる仕組み」でした。その不足が失敗につながったからこそ、その後の経験で仕組みづくりの重要性を理解し、bizmoteの方向性を明確にすることができました。
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