こんにちは!
株式会社Berryの採用担当です。
本日は、開発統括部部長の名越さんへのインタビューをご紹介いたします。
- 「医療×ものづくり×SaaS」で解決する課題と、社会にもたらす価値
- Berryの事業優位性
- Berryで働くことの魅力
をお伺いしました!
「プロダクトエンジニアリングに本気で向き合いたい」「0→1/10→100の成長フェーズを横断したい」という方は、ぜひ最後までご覧ください!
あらゆる人が必要な時に、
必要な医療が受けられる社会を実現する
ーはじめに、Berryの事業内容を教えてください。
私たちは現在、大きく2つの事業に挑戦しています。創業時から続く赤ちゃん向けヘルメット治療(頭蓋形状矯正ヘルメット)と、10月から正式にサービス提供を開始した医療機器向けQMS電子化プラットフォーム「QMSmart」です。
ヘルメット治療は、この数年で「0→1」を越え、現在は「10→100」へ拡大していくフェーズにあります。
これまで一部の大都市・専門病院に限られていた治療を、地元の小児科や身近な医療機関でも受けられるようにすることが事業の出発点でした。結果、都道府県ベースで見ると、日本地図は着実に塗りつぶされつつあります。今後はさらに細かく地区ベースで見た時のアクセス改善と海外展開も視野に事業を拡大させていく段階です。
一方で、「QMSmart」は、今まさに「0→1」の真っ只中です。
QMSmartは、私たちのような中小〜スタートアップ規模の医療機器メーカーが法規制適合のQMS(品質マネジメント)運用でつまずかないよう、電子化・効率化を進めるSaaSです。
私たち自身がヘルメット治療の事業に挑戦する中でぶつかった壁や、積み上げた実務ノウハウをプロダクト化し、業界全体の品質向上に寄与していきます。
ーBerryが「ヘルメット治療」や「QMSmart」を手がけることで、どんな課題が解決されるのでしょうか?
もともとヘルメット治療は、知識、経験や人員の関係上、東京や大阪など限られた大都市の一部病院でしか受けられない治療であり、地方では導入が難しい状況が続いていたのです。
そこでBerryは、全国の医療機関にて取扱いが可能な医療機器の設計を目指しました。身近な医療機関でも治療ができるように、製品からヘルメット治療用のインフラまで自社で整備。その結果、より多くの地域で治療を提供できるようになりました。
なお、ヘルメット治療は医学的に一定以上の頭蓋変形がある「中等度以上」の赤ちゃんが対象です。重度の場合、耳の位置に左右差が生じ、大人になっても既製品の眼鏡がかけられなかったり、顔面や歯並びに影響が残ることもあります。こうした整容面での課題を早期に解決できるのが、ヘルメット治療の意義です。
また、この取り組みを通じて直面したのが医療機器の品質管理の難しさです。大企業には整った仕組みがあると思いますが、中小企業やスタートアップではQMS省令(=医療機器品質管理に関する法律)対応もノウハウも不足し、運用が難しいのが実状でした。
私たち自身もその課題に苦労してきた経験から、品質管理を電子化し、その業務を効率化できるSaaS「QMSmart」を開発。同じ悩みを抱える企業の支援を通じて、日本の医療全体の品質向上を目指しています。
Berryの強み――「全部自社開発」だから速い
ー市場での優位性はどこにありますか?
Berryの最大の強みは、ハード面もソフト面もすべて自社で開発していることです。ヘルメット治療に用いる医療機器の製造・販売から、医療機関向けのヘルメット治療用インフラ、QMSmartなどのSaaS開発まで、一気通貫で自社チームで開発しています。
Berryには多くの3Dプリンターがあり、製品の造形から試作品の作成まで、日々造形をしております。さらに、配線を繋いで電気機器の開発を行うエンジニア、クラウド上で3Dデータの自動処理を構築するエンジニア、Webアプリケーションを開発するエンジニア... etc など幅広い分野を開発統括部のエンジニアが担っています。
基本的に全て自社で開発する体制により、課題発見から改善までのスピードが圧倒的に速いのが特徴です。問題が起きた際も原因を自分たちで特定し、すぐに修正・反映できる組織構造を実現できます。
さらに最近では、AIの導入も積極的に進めており、少人数でも高いパフォーマンスを発揮できる開発体制を確立しています。全エンジニアにClaudeを入れ、Claude codeを活用しながら開発を進めています。MCPも積極的に活用し、一人あたり生産性を上げる取り組みを進めています。このような全方位で自走できるチーム構造こそが、Berryの他社にはない競争優位性です。
開発チームのミッション――
全員がプロダクトエンジニアの達人になる
ー現在の開発チームの体制とミッションを教えてください
現在、開発チームは正社員10名、業務委託を含めて15名ほどの体制です。4〜5名で1チームを構成し、3チーム体制でプロダクト開発を進めています。
各チームにはマネージャーが1名、他メンバーはフラットな関係性です。私たちが掲げているミッションは、「プロダクトエンジニアの達人になる」こと。仕様書どおりに作るのではなく、ビジネスの背景や目的を理解した上で開発できるエンジニアを育て、そうありたいと考えています。
そのために、誰もが事業への解像度を高く持ち、課題を自ら発見し、解決に導けるような仕組みづくりを進めています。
ー エンジニアがビジネス側の解像度を高く持ち、開発できる仕組みはどのように実現しているのでしょうか?
Berryの開発チームでは、エンジニアが現場業務を深く知る機会を大切にしています。
たとえばQMSmartでは、品質保証部のメンバーと一緒に実際の業務を行い、記録作成や運用を体験。「どこが使いづらいのか」「どうすればより効率的になるか」を肌で感じ、その知見を開発に反映しています。
ヘルメット治療のチームでも、エンジニアが製造研修に参加してものづくりの流れを理解。システムの使い勝手を自ら検証し、改良につなげています。
また、現場から上がる要望はSlackや問い合わせフォームでリアルタイムに共有され、優先度の高いものから即対応しています。必要に応じて現場担当者とマンツーマンで仕様を詰めながら開発を進めることもあります。
このように、現場との距離を限りなく近づけることで、エンジニアがビジネスの解像度を持って開発する文化が根づいています。
そして何より特徴的なのは、エンジニアの裁量権の大きさです。現場と話して仕様が固まれば、すぐに開発に着手し、本番環境にリリース。その後、実際に使ってもらってフィードバックを受け、さらに磨いていく。このサイクルで回っています。
ー技術的な難しさはどこにありますか?
Berryの開発で最も難しいのは、「正解も仕様もないところからつくる」ことです。
ヘルメット治療用のインフラやQMSmartには、もともと参考になる設計図が存在しているわけではありません。
すべてをゼロから定義し、実際に使いながら改善していく必要があります。だからこそ、エンジニア一人ひとりが事業の目的や現場の課題を深く理解する姿勢を持つことが大切です。
言われた仕様をただ実装するのではなく、「なぜこの仕様なのか」「どんな課題を解決するためなのか」を自分ごととして考える。PMだけでなく、開発メンバー全員が「プロダクトエンジニアリング」の視点を持つよう意識しています。
小さな機能ひとつにも試行錯誤があり、デザイン・仕様・実装を往復しながら最適解を探していく過程こそがBerryの開発の難しさであり、面白さでもあります。
ー具体的にはどのような技術的課題がありましたか?
ヘルメット治療では、「いかに安定した品質で、かつ早く患者さんに届けるか」が大きな課題でした。
病院数や販売数が増える中、各工程における3Dデータの取り扱いを最適化しながら、システム全体を設計していきました。
特に難しかったのは、こらのフローを医療機器の品質管理基準と両立させることです。機械は指示通りに動作しますが、「その結果が医学的・品質的に妥当なのか」を評価する方法自体を、医療機器開発の観点から設計しなければなりません。この評価基準の妥当性を確立しながら、安定稼働できる仕組みを作り上げた経験が、QMSmartの開発にも活きています。
『今』のフェーズのBerryに参画する魅力
ーエンジニアの方が、Berryに参画することの魅力は何でしょうか?
Berryの開発は、バックエンド/フロントエンドなどを分けずに、機能単位で一貫して担当できるのが特徴です。データベース設計からフロントエンド実装まで経験できるため、フルスタックなスキルが身につきます。
入社後1か月のオンボーディングプログラムでは、Supabaseなどの開発基盤の使い方を学び、その後は実際のコードレビューを通してスキルアップしていける環境です。 各プロジェクトでレビューは必須になっているので、チームのエンジニアから丁寧なフィードバックを受けられます。一人ひとりの成長をしっかり支援する体制が整っています。
初めて挑戦する方も安心して成長できるように、入社後1か月のオンボーディングプログラムを用意しています。まずは1ヶ月間でSupabaseなどの開発基盤の使い方を学び、その先は実際のコードレビューを通してスキルアップしていける環境です。
「仕様どおりに作る」ではなく、自ら考えて形にしていく面白さを実感できる環境がBerryの開発の魅力です。
また、プロダクトエンジニアリングの文化が根づいているため、「ユーザーが何に困っているのか」「なぜその機能が必要なのか」を理解しながら開発に臨めます。こうした経験を通じて、どんな環境でも通用するエンジニアとして成長できるはずです。
ーどのような方が、活躍できると思いますか?
Berryで活躍しているのは、自分の領域を決めつけずに幅広く挑戦できる人です。
フロントエンドやバックエンドといった枠にとらわれず、AI活用など新しい分野にも積極的に触れてみる。「まずやってみよう」という好奇心を持つ人が、成長しています。
もう一つの特徴は、ビジネス理解を持って開発できること。仕様をそのまま実装するのではなく、「本当にユーザーが求めているのは何か?」を自ら考え、必要のないものは削ぎ落とす判断ができる人です。
Berryでは、営業・製造・品質保証など多様な職種と連携しながら開発を進めています。その中で、要望をそのまま形にするのではなく、「本質的な課題はここでは?」と提案できるエンジニアこそが、真に活躍できる人だと感じています。
ー最後に、これからのエンジニアに求められることは何だとお考えですか?
今の時代、完璧な仕様があればAIが実装できる領域も増えてきました。特にWebシステムはAIが得意とする分野です。
だからこそ、「仕様通りに作る」だけでは価値が出せなくなっています。本当に求められるのは、現場とコミュニケーションを取りながら、ユーザーが本当に必要としているものを見極め、AIも活用しながらスピード感を持って形にしていく力です。
これが、私たちが「プロダクトエンジニアリング」を掲げている理由でもあります。仕様がない中でも、課題を理解し、最適解を導き出せるエンジニアこそが、これからの時代に求められると考えています。
これからのエンジニアに求められるのは、課題をダイレクトに理解し、スピード感を持って解決できる力だと思います。 AI時代だからこそ、現場と対話しながら本当に必要なものを見極める力。これこそが、エンジニアの真の価値です。
Berryでは、その力を日々鍛えられる環境があります。
フルスタックな技術スキル、医療機器という高い品質基準での開発経験、そして何より、ビジネスの解像度を持って開発する「プロダクトエンジニアリング」のスキル。
これらは、どんな組織でも通用する、普遍的な力です。
「エンジニアとして、本質的な力をつけたい」
「医療×テクノロジーという成長領域で、キャリアを築きたい」
そんな方とぜひ一緒に、新しい医療の形を創っていきたいと思っています。
お待ちしています!