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UI/UXのスペシャリストが、プロフェッショナルであり続けるために最も大事にするスキルとは

2020年7月、創立15周年を迎えたアバナード株式会社。「15周年記念特別インタビューシリーズ」では、アバナードの15年間の成長や軌跡を振り返ります。

第9回となる今回は、アバナード内で年々存在感を増す「エクスペリエンス デザイン(XD)」に着目。

アバナードのエクスペリエンス デザイン部門がまだ数名規模だった頃からUI/UXデザイナーとして活躍し、現在はチームを牽引する存在である小田野 浩之さんに話を伺いました。

小田野 浩之(おだの ひろゆき)/ エクスペリエンス デザイン UI/UXデザイナー
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校グラフィックデザイン学科でデザインを学んだのち、日本のWeb制作会社にてデザイナーとしてのキャリアをスタート。その後、営業職やバイヤーなど様々な領域で経験を重ね、2014年にアバナードに入社し、Webデザイナーとしてのキャリアを再スタートする。現在は複数プロジェクトを任される、UI/UXデザイナーとして活躍中。


責任を負えることの強さ

—— アバナードにおけるエクスペリエンス デザイン部門は、年々規模を拡大していますね。その変化には、どのような背景があるのでしょうか?

確かに、入社した2014年の時と比べると、部門のメンバーはこの6年で5倍に増えていて、依頼いただくプロジェクトもバラエティ豊かになっています。

この変化の背景にあるのは、世の中のデザインに対する意識の変化と、関わる年齢層の変化だと思います。BtoC領域は大きく変わりないのですが、BtoB領域におけるデザインへの意識はどんどん高まっていて、現に私が関わっているプロジェクトの半分がBtoB案件です。

これまで企業側のシステムや管理画面Webサイトやアプリケーションには、BtoCほどデザインは重視されてきませんでしたが、今は違います。最近では「ワークプレース体験」と表現するように、仕事場における従業員体験が重要視されていますし、若い頃から当たり前にいいデザインに触れてきた年代の人材も増えてきました。
このような変化よって、アバナードにおけるエクスペリエンス デザイン部門は着実に大きくなっています。

多くの人はデザインという言葉を聞くと、見た目の部分を想像しますが、見た目には現れない気づかない部分も、実はデザインだらけなんです。

従業員やお客様が、ストレスを感じることなく仕事ができたり豊かな生活を送れたりするよう設計・デザインするのがユーザーエクスペリエンス(UX)で、それをもとにユーザーインターフェース(UI)に落とし込んでいきます。それが私たちUI/UXデザイナーの役割です。


—— アバナードが提供するUI/UXと、他社が提供するそれには、なにか違いはありますか?

UI/UXをデザインするということに関しては、基本変わりません。デザインは自信を持ってお客様に提供していますが、我々よりも優れているデザイナーさんは世の中にはたくさんいらっしゃると思っています。

ただひとつ他と違いがあるとすれば、責任を負えるという点がアバナードの強さではないでしょうか。責任を負えるというのは、デザインして制作して終わりではないサポートができるということです。

これはエクスペリエンス デザイン部門に限った話ではなくなるのですが、アバナードでは設計・開発から保守まで対応でき、さらにはグローバルメンバーもいます。幅広いサポートができるからこそ、責任を持って届けられると思っています。

私たちのスマホに入っているアプリも、頻繁にアップデートが行われたり、インターフェースの刷新が行われたりしますよね。そうやってアプリやシステムというものは、時代の変化とともに変わっていくし、変化していかなくてはいけません。
アバナードがパートナーになることで、将来を見据えた設計やデザインができますし、変化していく過程で柔軟な対応ができます。それによって、BtoC、BtoBに関わらず、常にいいものを提供し続けられる、責任のあるサポートができると思っています。


技術のスペシャリストであるために大事なのは、コミュニケーションスキル

—— これまでの経験から、良いデザインと良くないデザインには、どんな違いがあると思いますか?

良い商品やアプリ、サービスというのは、総じてUXが素晴らしいです。つまり、UXに基づいたUIができている。言い換えれば、UXの視点を持ち、ユーザーへの深い理解がなければ、UIには落とし込めないということですね。


—— 良いデザインには、ユーザー理解が必要なのですね。そのために、小田野さんが大事にしていらっしゃることはありますか?

究極的には、お客様と仲良くなることですね。

当たり前ですが、お客様はその領域のプロなんです。いかにお客様と仲良くなり、いかにプロフェッショナルがもつ情報を共有してもらってユーザー理解を深められるかどうかです。

そのような関係を作るためには、やはりコミュニケーションが大事だと思います。


—— 小田野さん流のコミュニケーションのポイントはありますか?

今このインタビューもそうですが、私は自分の素をさらけ出してお話しするようにしています。仕事に全く関係のない話でもいいので、とにかく自らオープンなコミュニケーションをとることで、関係性を作っていくようにしています。

関係性がつくれず、乏しい情報かつお客様の心がわからないままでは、デザイナーが自分の頭で想像してデザインするしかありません。それには限界がありますし、決して良いデザインにはたどり着けません。良いものをアウトプットするためには、クライアントと近い距離でユーザー理解を深めていくのが一番です。

さらには、同じものを作るにしても最後の最後にもう一踏ん張りできるかどうかは「この人のために、いいデザインをしたい」という気持ちにかかっています。

密なコミュニケーションがとれていると、相手の思いの理解も深まります。「この人はこういう思いで、プロジェクトを推進しているんだ」とか「このシステムで会社を変えていきたいと思っているんだ」という作り手がもつ思いを共にできていれば、その人のためにも何が何でもサポートしたいという気持ちになっていきます。

現・代表の安間さんも「元・代表の石川さんがいたから、アクセンチュアに入社した」とおっしゃっていましたが、それと同じで、最終的には人だと思うんです。


—— ちなみに、社内におけるコミュニケーションについてはどう考えていらっしゃいますか?

社内コミュニケーションも、同じく非常に重要ですよね。

やはりコミュニケーションがきちんとできる人には、自然とプロジェクトも集まっていきます。

いくら技術があっても、コミュニケーションが下手でお客様に言葉で説明できなかったり、コミュニケーションロスで納期を守れなかったりしたら、関係性は崩れてしまいますからね。そういう人に、仕事を依頼したいとはならないはずです。

技術のスペシャリストであるのは当然ですが、私たちアバナードにはコミュニケーションのプロフェッショナルであるアクセンチュアの血も流れています。コミュニケーションスキルは、技術のスペシャリストであるために非常に重要なスキルではないでしょうか。


誰もがデザイナーであるという意識が、世界を変えていく

ここまでUI/UXデザイナーとしてお話させてもらいましたし、UI/UXデザイナーという肩書きをもつプロではありますが、私は誰もがデザイナーだと思っています。


—— 誰もがデザイナーですか?

そうです。
例えば、私たちが日々行う洋服選びもデザインのひとつです。今日はどこに行くからどの服を着るかと考えることは、自分をデザインしているのと同じことなので、誰もが日常的にデザインに携わるデザイナーなんですよ。

だから、プロジェクトに関わる際は「自分もデザイナーのひとりだ」という意識で参加して欲しいというのが、プロからの願いです。

なぜなら、デザインは正解がないものなんです。プロのデザイナーとして常にアンテナは張ってますが、自分だけでは気がつけないところはたくさんあります。
同じチームのメンバーやお客さんの「もう少しこうした方がいいんじゃないか」とか「私はこっちの方がいいと思います」という意見からは、新しい視点がもらえるんです。そうした小さなところから、新しい芽が育つこともありますから。

また、そこで議論が生まれると、時には衝突も発生します。でもその衝突は、すごいパワーに変化していくんですよ。むしろ、衝突をしないと良いものはできないと思っているくらいです。
私たちはプロのデザイナーとして意見を言いますが、そこに対して一歩引くのではなく、ぜひ自分もデザイナーという意識をもって参加していただけると、よりよいアウトプットにつながっていきます。

たくさんのコミュニケーションを通じて、新しい視点やヒントをもらいながら良いデザインを導き出し、プロジェクトの成功に貢献していきたいと思っています。


—— 最後に、デザイナーとしての今後の展望を聞かせてください。

いちデザイナーであり、いちコーダーとして、まだまだ現場の第一線でバリバリ動き続けたいですね。その一方で、世代交代は絶対にやってきますし、自分の力も有限です。その時に備えて、今は人材育成にも力を入れているところです。

それは、メンバーのためでもあるし会社のためでもあるし、ゆくゆくは自分のためにもなります。

次の世代を担う一員として、自分の意思をもつ人には是非アバナードの仲間になってもらいたいですね。


▲オンラインインタビューの一コマ

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