◆はじめに
「なぜ、現場に行くのか?」
当社は、物流の課題解決を支援するソリューションを提供しています。
しかし、どれだけ優れたシステムであっても、現場を理解していなければ本質的な価値は生まれません。
実際の物流現場には、システムだけでは解決できない判断や、現場ならではの工夫が数多く存在しています。効率や正確性を支えるのは、日々のオペレーションの積み重ねと、現場で培われた知恵です。
だからこそ当社では、新卒のうちから現場に入り、実際の業務を体験しながら、「現場から考える力」を身につけてほしいと考えています。
その一環として今回、物流センターでの実践型研修を行いました。
SBSロジコム印西物流センター支店
◆協力企業様
訪問したのは、SBSロジコム株式会社の印西物流センター支店。
約26,000坪の広大な施設で、文具・アパレル・バイク用品・ベビー用品など、多様な商材を取り扱っています。
20社以上の企業の物流を担いながら、日々異なる要求に柔軟に対応し、高い生産性と安定した稼働を実現している点が大きな特徴です。
また、スタッフの約9割が女性である点も印象的です。
女性従業員からの要望をきっかけに、安全面に加え、快適性や働きやすさにも配慮した軽量ヘルメットの導入や、柔軟なシフト制度の整備など、働きやすい環境づくりへの取り組みが現場全体に浸透しています。
当日は、執行役員の狩野寛臣様に講師を務めていただき、社員の皆様にもご協力いただきながら、実際の業務に即した実践的な研修を 実施させていただきました。
執行役員の狩野寛臣様
◆「見る」ではなく「検証する」研修へ
本研修では、単なる現場見学にとどまらず、課題を構造的に捉えるための思考プロセスを身につけることを目的としました。
- 事実(何が起きているか)
- 構造(なぜ起きているか)
- 打ち手(どう解決するか)
研修にあたっては、事前に仮説を立てた上で現場に入り、見学や業務体験を通じて検証を行います。さらに、その結果を整理し、アウトプットまで行う一連のプロセスを重視しています。
こうした設計により、本研修は「見る」だけの受動的な体験ではなく、「検証する」ことで理解を深める実践的な学びの場となっています。
事前研修の資料
◆現場で見えた“リアル”
実際に現場に立ってみると、システムと人の役割が明確に分かれていることに気づきます。
機械によってミスは未然に防がれつつも、最終的な品質は人の判断によって担保されている。
このバランスこそが、現場の安定稼働を支えていることが理解できました。
また、レイアウト設計や人員配置も、日々の運用の中で継続的に見直され、緻密に最適化されています。現場では常に「より良くする」ための改善が積み重ねられていました。
講師からは、
「新しいシステムも、現場での運用やコミュニケーションと一体でなければ機能しない」というお話もありました。
システムは導入して終わりではなく、現場で使われ続けてこそ価値になる。
その前提に立った設計の重要性を、実際の現場を通じて実感する機会となりました。
倉庫見学の様子。現場の工夫が随所に見られました。
ピッキング作業を体験し、現場オペレーションへの理解を深めました。
◆新卒の変化:現場から“構造”で考える力へ
研修前、新卒メンバーの多くは「なんとなく大変そう」「人が足りないのではないか」といった、感覚的な理解に留まっていました。
しかし実際に現場に入り、観察とアウトプットを重ねる中で、その捉え方に大きな変化が生まれます。
例えば、「人が足りない」という違和感。
一見すると単純な人員不足の問題に見えますが、実際には、繁忙期の波動やシフト計画、業務の偏りなど、複数の要因が複雑に絡み合っていることが分かりました。
さらに講師からは、「本当に不足しているのは、専門性を持った人材」という視点も共有され、課題に対する理解はより一層深まっていきます。
また、現場では、
- 出荷単位の違いによる管理工数の増加
- 梱包方法や取り扱いに関する暗黙知の存在
といった、構造的な課題にも気づきました。
これらの気づきを踏まえ、新卒メンバーからは、
- 人員配置やフォークリフト稼働の可視化
- 作業の偏りやボトルネックの把握
- 暗黙知の標準化
といった具体的な打ち手が提案されています。
単なる感想ではなく、「構造で捉え、打ち手まで考える」状態へと変化している点が、本研修における大きな成果といえます。
現場での気づきをもとにアウトプットを作成
◆現場からプロダクトへ
本研修では、現場で得た気づきをもとに、自社プロダクトとしてどのような価値提供ができるかという観点まで踏み込んで検討を行いました。
例えば、
- 現場のリソースを可視化する機能
- 暗黙知を標準化し、誰でも再現可能にする仕組み
といったアイデアが生まれています。
これらは、現場の情報を整理し、意思決定につなげるという点で、当社が提供している価値とも重なります。
現場を理解しているからこそ、「なぜその機能が必要なのか」「どう使われるべきか」といった視点まで踏み込むことができます。
この解像度の違いが、提案の質やプロダクトの完成度に直結していきます。
◆最後に
講師からは最後に、「最終的に重要なのは、人と人との信頼関係」という言葉がありました。
今回の研修を通じて、現場理解だけでなく、現場で働く方々との対話そのものにこそ、大きな価値があることを実感しました。また、今回得られた学びは、自社のプロダクト改善や今後の提案活動にも確実につながっていきます。現場に根ざした理解が、より本質的な価値提供を支える基盤になると考えています。
このような貴重な機会をご提供いただいたSBSロジコム株式会社の皆様に、心より感謝申し上げます。
当社の研修は、「教わる場」ではなく「考える場」です。
現場に入り、自らの目で見て、自分の頭で考える。
そして、物事を構造で捉え、解決策まで導き出す――。
その一連の経験が、入社後の成長スピードを大きく引き上げます。
「現場から価値を生み出せる人材になりたい」
そう考えている方は、ぜひ一度お話ししませんか。
まずはカジュアル面談からでも歓迎しています。
▼カジュアル面談のご予約はこちら