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気が付けばCTOに就任してもう1年以上経ってしまいました。株式会社ONECOMPATH(ワン・コンパス) CTOの柴田です。
2023年4月からはCISOも兼任することになり、「走るよりは遅いけれど歩くより速い、且つ着実な“競歩的な思考”」でまだまだ慣れない日々を過ごしています。
今回はここ1年間で取り組んできたことのお話をさせていただければと思います。
<目次>
1.開発文化の定義
2.開発文化の定義の次に取り掛かったこと
3. 柴田塾とは
4. ワークショップ型に進化した柴田塾
5. 最後に
1.開発文化の定義
前回の記事で「していきたいこと」の羅列に終わってしまった開発文化ですが、昨年度ONE COMPATHの開発文化を定義しました!
(前回の記事より引用)
ただこういう開発文化にしていきたいことはいっぱいあります。例を挙げると、
- 事業にコミットするエンジニア集団であり続ける
- 事業の課題を自分事化して考え、最適な手段を選択し解決する
- 技術視点から新機能/新プロダクトを生み出す
- 新技術/トレンドのアンテナを高く持つ
- 成長に向けたチャレンジをする
- 互いを情報共有し、評価し合う(良い面も悪い面も)
などです。
これをベースに日本CTO協会での様々なCTOの方とお話させていただき、自分の中で反芻を繰り返して、ようやく定義することができました。
それは・・・
事業コミット×挑戦マインド
です。
◆事業コミット
エンジニアは企画・開発部門と一緒に顧客へ価値あるプロダクトを生み出し、常に事業成長を意識し、最適な技術を選択、事業課題をスピーディに解決させ、事業にコミットすること
エンジニア自身が自身のアウトプットである開発物がどう事業に効果をもたらすのか、消費者や取引先にどう価値となって提供できるのかを常に意識すること、それを第一義に考えることを開発文化の1つと定義しました。当たり前のことですが「創ることが好きなエンジニア」は忘れがちになることもあると思います。
営業・企画とコミュニケーションを取り、顧客の声を聞き、そのうえで、エンジニア視点で開発内容や仕様を提案していく。それを当然のように検討し受け入れ、メンバーが納得感を持って、創り上げていく。出来上がったもので成果が出た時に一緒に喜びを分かち合う、そういった風土にしていきます!
◆挑戦マインド
我々が得意とし、事業成長に必要な特定の技術分野に集中するコア技術戦略を取りつつも同時に、将来のコア技術となり得る先進技術の探索も行っており、常に新たな技術領域に挑戦していく。そしてエンジニアが挑戦し、お互いを称え合い、刺激し合える文化を創り出す。
変化・進化のスピードが早いこの業界(世の中もか・・・)では、挑戦はし続けなければならないと思っていますし、それを社内のメンバーで称え合って、さらに挑戦を繰り返す。
やみくもに様々な技術領域に挑戦し続けることは、人がどれだけいても大変なので、当社のコア技術や将来コア技術となりうる技術領域について、1年に1度、羅針盤となる技術戦略マップを作成し、計画的に挑戦していきます。
2. 開発文化の定義の次に取り掛かったこと
開発文化の定義をまず取り掛かったのは、私が考える開発組織の目的であるOutput最大化を行っていく下記3つの施策の中で、もっとも重要だと考えたからです。
Output最大化=①生産性×②エンジニア力×③エンゲージメント
①の生産性向上、②のエンジニア力の強化はもちろん重要ではありますが、エンジニア組織として一枚岩になり、同じ方向性を向くことをまずはベースに置かなければ、2つの施策も効果的に機能しないし、また一番時間がかかる施策だと考えました。
そこで、③のエンゲージメントを上げる取り組みを第一優先とし、「定義した開発文化がなぜ必要なのか?」「どのようにしてこの開発文化を定義するに至ったか」、私の考えを伝えることにしました。
これがまた難しい・・・。言語化はもちろん、それをどのように伝えるべきか?
そこでトライしたのが「柴田塾」です。
ONE COMPATHには、カルチャー体現者となり社内の文化作りを率先して実行する「ブランディングプロジェクト」というプロジェクトがあります。ミッション・ビジョン・バリューを社内に浸透させるイベントなど様々な施策をしているのですが、私も開発部門の代表としてプロジェクトに参加しています。
そのプロジェクト内で「定義した開発文化をどのように浸透させるか?」をテーマに議論したときに
「柴田さんの言葉で、自身の想い/考えを話す場があったらどうですかね?」
「読み物より伝わる気がする」
「1人で話すより、他の部署のメンバー質問をする形が良いのでは?」
「そうだ!イベント化しよう!」
「柴田塾だ!」
という意見が出てきて、あれよあれよという間に、私の考えや想いをきちんと伝えるために「柴田塾」を開催することになりました。
3.柴田塾とは
ノリの良いプロジェクトメンバーに乗せられ、写真撮影が行われ、ポスターが制作され、社内告知を行い、さらに企画部門代表として西澤GM、人事責任者の大橋GMがモデレータを快諾してくれ、2回にわたって柴田塾を開催することになりました。本当にあっという間でした。
テーマは、このような内容で行いました。
◆「第一回 柴田塾」テーマ
- 技術者としてあるべき思考プロセス
- エンジニアの枠を飛び越えろ!
- 柴田流コミュニケーション術
- ロジックと非ロジック
◆「第二回 柴田塾」テーマ
- ONE COMPATHが求める技術人材像とは?
- ONE COMPATHの未来像
- 技術者の出世/キャリア論
- 事業と個人。いかに貢献し、自身の価値を高めるか?
- 次世代を担うエンジニア達へ
大仰なテーマもありますが、私自身が社会人として、エンジニアとして、ONE COMPATHのCTOとして、いままでの経験を踏まえ、どのようなことを考えて仕事をしているか?を話しました。また、そのうえで、開発文化を定義したことやこれをエンジニア組織の指針としたいという話を自分なりの言葉で丁寧に話しました。
西澤GM、大橋GMの素晴らしいトークに乗せられ、きちんと想いを話せたのではないかと思います。
事後のアンケートでも概ね良い結果も得られ、ありがたいコメントを数多くもらえたことは、自分自身の想いも間違っていないと手ごたえも感じやってよかったと思います。
どちらも夕方に開催し、軽食を準備してリラックスして聞いてもらう場を作りました。 リアルだけでなくオンラインでも多数参加してもらいました。
4.ワークショップ型に進化した柴田塾
こうして2回にわたって開催した後、次に、ワークショップ形式の柴田塾を開始しました。
このワークショップは仮想の無理難題な開発依頼に対して、課題を捉えた価値創出を技術アプローチ/非技術アプローチで検討・提案をおこなうもので、開発文化として定義した「事業コミット×挑戦マインド」の視点から体験し、学びを得てもらう取り組みになります。
こちらも昨年度から既に2度実施していますが、参加メンバーからはアンケートより
- 普段の業務では得られない経験や気付きなどがたくさんあった
- 顧客の叶えたいことをくみ取りつつ、現実的なシステムの提案をしていくことの難しさが実感
- ワークショップを通して足りないものをひしひしと感じることができた
などのコメントをもらい、良い体験・学びになったようですし、これが開発文化の浸透に繋がっていければよいと考えています。
5.最後に・・・
今回は当社の開発文化の話とその文化をどう広め、浸透させる取り組みについてお話しさせていただきました。
我々の想いや取り組みに少しでも共感できるエンジニアの方、学生の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に働いてみませんか?
面接でお会いできる機会があれば、ぜひあなたのお話を聞かせてください!ご連絡お待ちしております!
▼ONE COMPATHのエンジニア向け採用サイトはこちら
https://onecompath.com/recruit/engineer/index.html