──LGBTQ+当事者の住まい探しを支える、ルームアドバイザー・齋藤亜美のストーリー
こんにちは。IRIS広報の雨谷です。
IRISは、LGBTQ+当事者のスタッフが中心となって運営する不動産会社です。メンバー紹介ページでは顔ぶれをご紹介していますが、実際に彼ら・彼女らがどんな想いでIRISにジョインし、どのように働いているのか、もっと深く知っていただけたら嬉しい。そんな気持ちから、このストーリーを連載でお届けしていくことにしました。
第一回目は、ルームアドバイザーとして活躍中の齋藤亜美さん。IRISに入社した経緯から、日々の仕事、そして個人としての想いまでを伺いました。
「営業スキル × 当事者経験」で、社会課題に向き合いたい
──IRISとの出会いのきっかけは?
齋藤:前職では引越会社や専門商社で営業をしていました。でも、当事者として何か社会の役に立てることがしたい、という想いがあったんです。加えて「ありのままの自分で働きたい」という気持ちも強くて。
求人を探し始めてから実に1年以上、なかなか自分にフィットする職場が見つかりませんでした。そんな中で出会ったのがIRIS。当事者やアライが集う職場であることを知り、「ここなら自分らしく生き生きと働けるかも」と感じ、応募しました。
IRISは、ただの不動産会社じゃない。
──現在はどんな仕事をしていますか?
齋藤:IRISではルームアドバイザーとして、お部屋探しのサポートを行っています。仕事内容としては一般的な不動産仲介と同じですが、LGBTQ+当事者やその他マイノリティの方に特化している点が特徴です。
街中の不動産会社では相談しづらいようなことも、当事者目線で寄り添いながらご提案できるのが、私たちIRISの強みですね。
「自分らしくいていい」そう思える職場
──IRISに入って、ご自身に変化はありましたか?
齋藤:とても大きな変化がありました。私はトランスジェンダーで、以前は男性として働いていたのですが、髪型や服装、プライベートのことまで干渉されることが多く、生きづらさを感じていました。
でもIRISには、違いを尊重し合う文化があります。「自分らしくいていい」と思えるようになったのは、IRISで働いてからのことです。
「齋藤さんに頼んでよかった」──その一言が、働く力になる
──これまでで一番嬉しかったエピソードはありますか?
齋藤:「齋藤さんにお願いして本当によかった」と言われた時ですね。何度言われても、毎回胸に響きます。
当たり前のように住まいが手に入らない人たちがいる現実のなかで、自分の仕事が少しでも誰かの支えになれていると実感できる。これ以上のやりがいはありません。
お部屋探しって、本来もっと楽しいはず。
──齋藤さん自身も、お部屋探しで苦労された経験は?
齋藤:もちろんあります。性別記載の欄に悩んだり、見た目との不一致で気まずくなったり。お客様のなかには、「同性パートナー同士では入居できない」と断られてしまった方もいます。
だからこそ、私たちは「お部屋探しって楽しくてワクワクするものだよね」と言える体験を届けたいと思っています。
IRISという職場と、これからの目標
──IRISはどんな会社ですか?
齋藤:個々の違いを大切にしながら、ちゃんと話を聞いてくれる会社です。セクシュアリティや背景が違っても、理解しようとする文化が根づいています。
──2025年にはどんな自分でいたいですか?
齋藤:個人としてはSRS(性別適合手術)を受けるという目標があります。仕事面では「IRISといえば齋藤さん」と言われるような存在になりたいです。
最後に──「普通」を、誰にとっても普通に。
齋藤:IRISでの仕事は、私だからできる仕事だと感じています。本来であれば、IRISが必要ない社会が理想です。でも今はまだそうではないからこそ、住まいという人生の土台づくりをサポートしたい。
「お部屋探しで困ったら、齋藤に相談しよう」──そう思ってもらえる存在を目指して、これからも前に進んでいきます。
LGBTQ+当事者の住まいの選択肢を広げたい。その想いに共感する方、ぜひIRISで一緒に働きませんか?
次回のスタッフインタビューも、どうぞお楽しみに。