お客様からお怒りモードで「お客と社員」どっちが大事なんだ!と聞かれたら、なんて答えます?
私は迷うことなく「社員」と答えます。
売上も大事ですが、売上より大切なのは「社員」です。但し、条件があります。「お客様を大切にする社
員が大事」なのです。(当たり前ですが、お客様にウソを言ったり、お客様の利益にならないような提案
をする社員は守りません。)
当然、お客様は大事なのですが、商品やサービスをお客様に提供するのは社員です。ですから、会社が
社員を大事にしなければ、その気持ちは商品・サービスを介して、お客様に伝わります。そして、結果的
に、お客様に良い商品・サービスを提供できなくなり、お客様も大事にできなくなってしまいます。
我々、不動産業は「クレーム産業」と呼ばれているほど、顧客からのクレームが多い業界ですが、住宅の
不具合や、生活環境での困りごとまで「クレーム」と言ってよいでしょうか?当社では、そういったお客
様のお困りごとは「クレーム」とは呼ばず「リクエスト」と呼んでいます。当然、お客様からの「リクエ
スト」は正確に「事実関係」を確認し、迅速に対応する必要があります。そして、お客様が望んでいるの
は「謝罪」ではなく「解決」なので、1秒でも早く問題解決する事が我々の仕事となります。
しかしながら、全てのリクエストが、すぐに解決するとは限りません、場合によっては、数日間にわた
り、お客様にご迷惑をかける事も多々あります。我々の力ではどうにもできないリクエストも発生しま
す。そんな時に「理不尽な要求」をされたらどうでしょう…。
昨今、従業員に対して理不尽な要求を突き付けてくる顧客(あえてお客様とは呼びません)もなかには存
在します。当然、そのような場合は、全力で社員を守ります。理不尽な要求にNOを突きつける事ができる
のは社長しかいません。
社員が安心して働くことができる職場環境を作る事、これは経営者の仕事だと私は考えます。
10人のお客様を獲得する事はさほど難しい事ではありません。しかし、優秀な社員を1人採用するのは、新
規のお役様を10人獲得するよりも数段難しいのです。