30年の教員生活で最大の転機は、キャリア中盤に、当初まったく関心のなかった「特別支援学級」の担任を任されたことでした。
そこで私は、これまでの概念を覆すような多くの学びを得ると同時に、教育の原点に出会いました。 子どもたちが見ている景色を想像し、対話を重ねながら、スモールステップで試行錯誤を繰り返す。そのプロセスの先にこそ大きな成果があり、歩みを共にする時間は大変尊く、価値のあるものだと気づかされたのです。
個々に合ったアプローチを探るこのスタイルは、本来、社会のすべての人に届けられるべき本質的な関わり方です。人が抱える息苦しさは、個人の問題ではなく、既存の枠組みや環境を見直すことで大きく解消できるということも実感しました。
この経験以来、私は一人ひとりの良さを見つけ、共に希望を見出していく「伴走者」でありたいと努めてきました。
相手に最適化し、スモールステップでゴールを目指す。現場での試行錯誤から培ったこの対話と支援の経験は、今では 私の揺るぎない軸となっています。