地域との絆を深める
地域との絆を深める
地域に支えられてこそ、店は続く
飲食店を営んでいると、つくづく感じることがあります。
それは「地域に支えられてこそ、店は続く」ということです。
観光客の方々に来ていただくことももちろん大切ですが、
日常的に店を利用してくださる地元のお客様がいてこそ、店は息づきます。
私はこれまで40年近く、沖縄の食と文化を届ける場をつくり続けてきました。
その歩みの中で、最も大切にしてきたのは、地域との絆を深めることです。
祭りや行事への参加
地元のエイサー祭りや地域行事には、毎年欠かさず参加してきました。
屋台を出したり、イベントの食事を提供したりする中で、
「東嶋さんのところの料理はやっぱり安心する」と声をかけていただくことがあります。
そうした一言が、何よりの励みとなり、次の挑戦への力になります。
店を「交流の場」に
私の店は、ただ食事をする場所ではありません。
時には三線奏者を招いてライブを開き、
時には地元の高校生たちに発表の場を提供してきました。
食を通じて世代や地域を超えて人が集まり、交流が生まれる。
そうした場をつくることも、飲食店の役割のひとつだと考えています。
地元生産者とのつながり
また、地域との絆は「食材」からも広がります。
市場や畑に足を運び、生産者の方々と直接話をする。
「この野菜は今年は出来がいいよ」「この時期はこう調理すると美味しい」
そんな会話の一つひとつが、料理に深みを与えます。
農家さんや漁師さんと共に作り上げた一皿をお客様に届けることは、
まさに地域全体で築いた信頼の証です。
結び
地域に根を張り、地域と共に成長する。
それは一朝一夕でできることではありません。
日々の挨拶、行事への参加、地元の声に耳を傾ける姿勢──
その積み重ねこそが、絆を深める唯一の道だと信じています。
これからも私は、地域との絆を大切にしながら、
沖縄の食と文化を未来へとつないでいきます。