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幸せについて創造し続けること

私は今、「幸せ」ということについて考え続けています。5年間、教員として学び続ける中で「自分自身が幸せであることが、周囲の方々の幸せに繋がり、社会の幸せにつながる」のではないかと考えるようになりました。

今、私が考えている幸せは「知る」「ありのまま」「わくわく」の3つです。

「知る」とは、自分自身を知ること、相手を知るということです。リフレクションをし続ける中で自分を知っていく。相手を知ることで良い関係をつくれる可能性があると考えています。良い関係は日常を豊かにし、より良い仕事をするために不可欠なものであると思います。自分のことを知ってくれている、それだけでなんだか幸せな気持ちになれます。今年度はZOOMを活用し、学年団の考えをじっくり聴き合う時間を企画しました。ワークシートを作成し、それを基に語り合うことで、相手を少しだけ理解することができた気がします。私にとって、「知り合う」時間は非常に大切な時間となっております。

「ありのまま」とは、違いを受け止める、自分自身を大切にされるということです。ありのままでいることを許されるからこそ、チャレンジしてみようと思えます。学び続けようと思えます。自分らしさを誇り、自分自身を愛せることは幸せなことではないでしょうか。道徳や保健の授業、学級便り、係活動、日々の語りを大切にし、子どもたちや保護者に思いを伝え続けてきました。LGBTを保健の学習で扱う中で、子どもたちは自分とは違う存在を受け入れることの大切さと難しさを実感していたように感じます。ダイバーシティとは、はっきりした違いを受け止めることはもちろん、目に見えにくい、隣のあの子の違いを受け止めることではないのでしょうか。ありのままでいてもいいんだと思えることが、次の一歩を踏み出す力になると考えます。

 「わくわく」とは、自分の好きなことや興味があることを探究できるということです。学び続けた結果、それが誰かの幸せになるかもしれないと思うとわくわくしてきます。わくわくこそ、推進力になると考えています。自ら問いを見つけ、周囲と協働しながら思考し続けていく。単元内自由進度や自主学習を学習の中心に据えて子どもたちと授業をつくってきました。探究している子どもの表情は主観ながらも、きらきらして見えました。教師の役割は、一人ひとりの学びに寄り添い、ファシリテートしていくことだと思っています。子どもとともにわくわくする時間を共有することは私にとって、非常に幸せな時間でした。

学校の枠からはみ出してしまうことで苦しんでいる子どもたちを現場で見てきました。自分たちの強みも弱みをありのまま受け入れてもらえないという現状は「社会の側に障害がある」と言わざるを得ません。その子自身の強みを知り、その子自身の幸せについて共に模索し、より良い支援をしていきたいと考えています。自分自身が幸せであるから、関わる周囲を幸せにできます。ありのままでいることを許されるからこそ、ありのままを受け入れることができます。より良い環境は、間違いなくより良い仕事を実現させます。「障害のない世界」を教育からアプローチし、実現していきたいと考えております。