東京都立両国高等学校・附属中学校
次世代リーダー育成道場で留学
東京都主催の次世代リーダー育成道場という一年間の留学プログラムに中3時に応募し選考通過。高校一年生の夏からアメリカのミシガン州の高校に留学した。新型コロナの影響で途中帰国となり最終的に滞在期間は7ヶ月程だった。 応募した理由としては、中高一貫校に通う中で、このままただ受動的に日本の学校教育を受け続けると言うことに一種の閉塞感を感じ、外に飛び出してみたいと感じたことや、小学生の頃に上海に住んでいた経験もあり、再び異文化理解の醍醐味を感じるとともに、自分の価値観や視野を広げる経験を早いうちにしたいと考えたことが挙げられる。この経験は自分にとっても大きなチャレンジとなった。 このプログラムでは留学前に日本の伝統や歴史について参加者同士で学びを深める機会などもあり、事前に日本をよく知ってから海外に飛び出ると言う経験ができた。留学先に着いて最初の授業では、全く何を言っているか分からず絶望感も感じた。しかし毎日夜遅くまで復習予習を徹底し、放課後には1人学校に残って先生に質問をして回りと、必死に食らいつこうとする内に少しずつキャッチアップできるようになっていった。この経験はただ単に英語の能力向上に繋がっただけでなく、粘り強く逆境に立ち向かう力を身につけられた。結果として最終的にはGPA4.0という最高の成績を取得できた。 現地ではホームステイで生活し、価値観や文化の違いで戸惑うことも多かった。しかしできる限り現地に合わせつつ、何度も互いに話し合い、深い信頼関係も築くことができた。ホームステイや友達と過ごした時間は異文化理解の難しさと楽しさを改めて強く認識するきっかけとなった。更にこの留学は日本の優れた商品や技術をもっと世界に広めたいという思いや、その逆に海外の優れたものを日本に紹介していきたいという思いを抱いたり、貧富の差や人種差別などの辛い現実を直視したりする機会にもなった。毎週日曜にはホームレスの方へ食事を提供するボランティアをしていたのだが、そこで世界一豊かとされているはずのアメリカの社会の不条理を身に染みて感じ、今の社会へ問題意識を抱く一つの原点となった。 留学を通して語学力が鍛えられたのは言うまでもないが、ストレスをコントロールし様々な環境に適応する力や、困難を乗り超えてやり抜く力を身につけられた。