東京大学 / 工学部建築学科
雪と共に来たる-新潟県上越市雁⽊町家の福祉転⽤
【2018 年度東京⼤学卒業制作 奨励作】 新潟県上越市⾼⽥地区における雁⽊町家の保存・福祉転⽤の提案を⾏った。⾼⽥地区は⾼⽥城の城下町として栄え、庇が道路側に延びた形式をとる住宅が連なり通り全体が除雪いらずの歩⾏者空間となる「雁⽊通り」が多く現存する地域である。近年においては過疎化・⾼齢化の進⾏につれ地域の空き家率が⾼まり、雁⽊通りの保存が難しくなりつつある。本提案は、⾼⽥地区の歴史的⽂脈を尊重しつつも、現代のライフスタイルに即した空き家の活⽤⽅法として「福祉転⽤」の道を提⽰した。 本提案は学内の卒業制作として⾏ったものだが、学内での発表後も継続的に地域との関わりを持ち続け、地域住⺠を初めとする関係者に発表を⾏い地域に還元した。「町家の保存活⽤勉強会」という町家の福祉転⽤に関する勉強会を開催し、提案者は講師として参加した。拙作の提案発表ののち、WS を⾏い地域に求められる福祉の機能や提案の実現可能性に関して議論した、勉強会には、地域住⺠・町家保存団体・上越市職員・町家研究者(新潟⼤学等)・⺠間福祉企業関係者・まちづくり関係のNPO 等、様々な⽅々に参加頂いた。また、発表に利⽤した拙作の模型は地域施設に飾って頂いている。