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びくともしなかったプラント業界でも、コロナの影響が。柳井工業の気持ち━━人材育成にベスト

”緊急事態宣言”が言い渡された4月末頃、柳井工業やプラント業界は「コロナでもさほど影響がない理由」について解説しました。


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あれから半年が経過し、少しずつですがプラント業界でも影響がでています。体制が変わってきたのです。

しかし”悪影響”だけではなく、見方を変えると”いい流れ”にもなってきています。柳井工業では「人材教育に”ベストな時期”」だと感じています。

今回は「コロナによるプラント業界の変化」をテーマに、「新旧の変化」「新体制のメリット・デメリット」「柳井工業の見解」をお伝えしていきます。

前回の記事と比べ、どんな変化があったのかを読み比べていただけると、新たな発見になるかもしれません。

目次

  1. 定修工事のアフター・コロナ
  2. 体制変化後の「メリット」
  3. 体制変化後の「デメリット」
  4. 変化の対応は大変だけど、人材育成にはベストな時期

定修工事のアフター・コロナ

まずは結論から。「コロナ前後」で、プラント業界はどのように変わったのかを、簡単に図解でまとめてみました。”定修工事”を例に作成しています。


●影響前(時期:〜2020年11月頃)

今までの定修工事は、4年に1度で行われ、全機械を止めて点検をしていました。

1工事の工期は約3週間。限られた期間の中、3,000人がかりで工事をするのが一般的でした。

●影響後(時期:2020年11月頃〜)

期間は決めずに適宜行っていき、定修工事から「メンテナンス」へと転換。機械は止めずに、点検できる範囲でメンテナンスをしていきます。

1番の要因は、「感染拡大防止」です。プラントはほとんど地方にありますが、万が一に備えて動きが変わりました。

1工事の工期は2週間から「3ヶ月」。人員を減らし、少人数でじっくりと点検できるスタイルへ。

コロナの影響で、定修工事の体制がかなり変わりましたよね。今までほとんど変わらなかったプラント業界がここまで変わるのは、かなりめずらしいことです。

体制変化後の「メリット」

ここからは、プラント業界の変化を踏まえ、体制が変わることで得られる「メリット・デメリット」をお伝えします。(まだ変わったばかりなので、あくまでも”想定”になりますが)

まずは「メリット」から詳しく解説しますね。

▼メリット
・仕事の依頼が切れずにくる
・リスクの分散に繋がる
・人材育成にベストな時期
・今まで取れなかった仕事が取れる

■仕事の依頼が切れずにくる

定修工事からメンテナンスに移行になると、シンプルに「依頼回数」が増えます。

1現場で4年に1回から年数回になるので、仕事が切れずにいただけるのは大きなメリットです。

■リスクの分散に繋がる

工期が伸びた分、少人数体制になりました。例えば、今までは30人が1現場を担当していましたが、今後は「10人×3現場」となりそうです。

つまり、現場が増えるので「リスク分散」に繋がります。現場Aが仮に打ち切りになっても、現場B・Cがあるので、売上が途絶えることはなくなります。

■人材育成にベストな時期

工期が伸びるので、時間と気持ちに余裕ができます。特に若手の機械エンジニアを育成する場合、かなり有効的です。

・メンテナンスの工期が伸びる→時間をかけて焦らず技術を習得できる
・現場の数が増える→経験をたくさん積める・技術の幅が広がる

まさに、人材育成にベストな時期ですね。

■今まで取れなかった仕事が取れる

今まで弊社に依頼が来ていても、時期が合わなかったり人材不足で断っていた仕事が、多々ありました。

今後は現場を増やす必要があるので、お断りしていた仕事を獲得でき、さらなるリスク分散にも繋がりますね。

体制変化後の「デメリット」

次に「デメリット」です。

▼デメリット
・売上が減る
・監督の管理は大変
・リスクが増える可能性

■売上が減る

現場や仕事の数は増えるのに、売上は減る。矛盾しているかもしれませんが、事実です。

簡単にお伝えすると、定修工事に比べてメンテナンスは単価が低いからです。そのため、必然的に売上は減るんです……。

■監督の管理は大変

メリットの「リスクの分散」でお伝えしましたが、少人数でやっていくので、現場の数が増えていきます。

そうなると、現場管理者である”監督”の仕事がずしんと重くなります。3現場のマネージメントをしなければいけないからです。

■リスクが増える可能性

定修工事の場合、プラントを丸々止めて工事をしていました。一方でメンテナンスの場合は、止めない範囲での点検や工事をしていきます。

これがけっこう厄介で、定修工事に比べてメンテナンスの方が、「機械の不具合を巻き起こす危険性」が高くなります。(オーバーに言えば、薬品の”混ぜるな危険”に近い感覚ですかね……)

そのため、より一層注意を払う必要があります。経営者的には、不安は大きくなると思います。

変化の対応は大変だけど、人材育成にはベストな時期

ここまで色々とお伝えしてきましたが、私は「懸念点は念頭に置きながら、メリットは十分に活かす」という心構えで対応していきます。

まだまだ始まったばかりですが、大手企業を筆頭に、確実に体制が変化しています。柔軟に対処するしかありません。

急な変化に戸惑うこともありますが、ピンチはチャンス

柳井工業は2020年から”採用”に力を入れており、未経験の機械エンジニア(職人)が増えてきました。「若手の育成」が大切な時期です。

・メンテナンスの工期が伸びる→時間をかけて焦らず技術を習得できる
・現場の数が増える→経験をたくさん積める・技術の幅が広がる

時代や状況の流れに柔軟に対応し、柳井工業やプラント業界全体がより良くなるよう、精進していきます。

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