なぜ今ベンチャー企業を立ち上げるのか
「ぜベンチャーをこのタイミングで立ち上げたのか。」そして当社(エイジィ)は「どこに向かおうとしているか」について、書きたいと思います。
■何故ベンチャー企業なのか
時代背景から説明したいと思います。
1990年代から製造業中心の工業化社会から、サービス業中心のポスト工業化社会への移行をしています。工業化社会では、生産性の向上による賃金向上と雇用拡大が実現され、消費が拡大していくという良い循環がありました。
工業化社会の時に作られた日本の素晴らしい仕組みも、今は色褪せているものが多く、時代に合わせて変化する(イノベーションを起こす)ことの必要性に迫られています。
そして、何よりポスト工業化社会では、非正規雇用が拡大し、平均賃金もあがりません。しかも、日本は少子高齢化による人口オーナス期(働き手より支えられる人の方が多くなる状況)の真っ只中です。
人口の年齢分布グラフ
※出典:総務省統計局ホームページ (http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2013np/)
平均賃金は1992年以降下がり続けています。まさしくポスト工業化時代になってから現在までずっとです。
平均賃金の推移のグラフ
※出典:日本労働組合総連合会ホームページ (https://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/shuntou/2014/shuukei_bunseki/03.html)
そんな、賃金が上がらないという厳しい時代を迎えている日本ですが、若者の幸福度は高いといいいます。なんとバブル全盛期の若者よりも、幸福度が高いという統計データもあるのです。
おそらく、労働や賃金よりも消費によって幸せを感じる、「消費者」としてのマインドが高くなったからだと推測します。工業化社会の時のような画一的な商品ではなく、多様な商品・サービスが簡単に安価に手に入りますからね。
このように、賃金が低くなっても幸せを感じられるのは、賃金が低くなっても「消費」の対象となる商品・サービスの魅力度が向上しているからだと推察します。
一方で、消費者として満足している間は、きっと社会を変えようと行動する若者が少なくなるのではないかと思います。これでは、経済面における、日本の停滞は火を見るより明らかだと思います。
以上から、少し長くなりましたが、「なぜ、今ベンチャー企業を立ち上げるのか!?」という問いに対する答えは、
① 日本を担う若い人が、起業する時のロールモデルとなるため
② 新しい産業を創出し、社会をさらに良い方向にしていきたいと思うため
ということです。
■なぜ今なのか
内的要因と外的要因の2つから説明します。
内的要因
①エイジィの代表が創業時ちょうど30歳になる節目の年であったこと、②事業の立ち上げやマネジメント経験など一定のビジネス経験があったこと、③そして、何よりも「志の高い優秀なメンバー」が、一緒に事業を作りたいと集まってくれたことです。
外的要因
スタートアップ企業における、エコシステムが出来上がりつつあるからです。
一方で、唯一の商品・サービスを作り出し、新たな市場を作り出すことに成功した場合、次の市場を作り出すことに及び腰になります。一つの成功に固執してしまうからです。
このような「イノベーションのジレンマ」は、過去の成功企業の多くが陥っていると考えます。そうすると、破壊的なイノベーションを何度もおこすことが難しくなります。
では、どうすれば、イノベーションを起こし続けられるのでしょうか。
その解決策が、起業時に一つのコア事業を設定せずに、無関連の事業を同時並行で実施したり、新規事業を常に創出し続けることだと考えます。
そうすれば、一つの事業(商品・サービス)に固執したり、しがみついたりする必要がありません。
その結果、常に「イノベーティブな」事業を、常に作り続けられるからです。(理論上ですが)
■常識に囚われない大切さ
この解決策は、常識はずれな手段です。
当社では、この常識はずれな手段を用いて、破壊的なイノベーションを起こし続けます。
ただ、現実的な考えも必要であることは、重々理解をしています。
そこで、
① 市場規模が大きく成長性の見込める市場に参入し、No.1の事業を作ること
② 「①」で得られた、資金・実績を踏まえて、世界で唯一の事業を作ること
という、2つのプロセスを経たいと考えています。
そのために、
■ 柔軟で優秀な人材の採用
■ 起業精神をもった事業責任者の育成
の2点を重点的に取り組んでいます。
以上を持って、世界で通用するサービスを目指します。
「誰かがやらねば、変わらない。」
それなら僕らがファーストペンギン(群れの中で最初に海へ飛び込むペンギンのこと。最初に飛び込む=リスクをとることから、起業家を表現するとき使われる)になろうじゃないか!
あとに続けといえるようなベンチャー企業を作ろうじゃないか!
という感じで、日本発の世界を代表する会社を目指して、日々挑戦し続けたいと思っています。