2025年、MMTは10周年を迎えました。
この節目に、私たちの歩みを形として残すべく制作したのが、10周年記念アパレルです。映像制作という多様な現場を走り抜けてきたMMTならではの価値観と、これからの展望を宿した一着。その背景にあるストーリーをご紹介します。
私たちの現場は、ハイブランドの広告からストリートカルチャー、サブカルチャー、そして地下アイドルのライブまで、多岐にわたります。関わる領域が広いからこそ、どんな現場にも馴染み、かつMMTらしさを纏える「ユニフォーム」としての一着を目指しました。
たどり着いたのは、シャツをベースにしたデザイン。ミリタリーや制服を思わせるディテールには、現場主義のプロフェッショナリズムと、10年間の積み重ねに対する“勲章”の意味を込めています。フォーマルすぎず、ラフすぎず。あらゆる場に心地よくフィットすることを意識しました。
ジャケットにあしらわれた10周年ロゴは、今年限定のスペシャルデザイン。数字の「10」を直接的に描かず、あえて抽象的に仕上げることで、見る人の解釈に委ねる余白を残しています。「10年の歩み」と「MMTという組織」の両方を象徴するため、“10”と“MMT”の両要素を組み込みました。周年を広く知らせる役割を持ちながらも、MMTらしい遊び心と余韻をロゴにも反映させています。
このジャケットは、私たちが日々の現場で積み重ねてきた時間と想いを形にしたものです。イベントや展示会はもちろん、日常にも自然と馴染む佇まいを意識しました。袖を通すたびに、これまでの歩みを自然に思い返し、背筋がすっと伸びる——そんな“日常に寄り添う勲章”です。
制作には、作業服ブランド「寅壱」とグラフィックデザイナーのおおつき氏が参加。
寅壱(株式会社寅壱)は、岡山県倉敷市児島に本社を構えるアパレル企業で、建設業や土木業などの現場で着用される作業服や関連アイテムを製造・販売しています。特に「鳶服」において高いシェアを誇り、その品質とデザイン性から「作業着のアルマーニ」とも称される存在です。近年はファッションモデルの起用や若者向けの商品展開など、新しいアプローチにも積極的に取り組んでいます。MMTの多様な現場性とも親和性が高く、今回のコラボレーションが実現しました。
ロゴデザインは「再解釈/再構築(Redefinition / Reconstruction)」をキーワードに、都市空間や社会の仕組みを読み直す視点を持つおおつき氏に依頼。軍隊の勲章が“功績を讃える”ものであること、そして映像業界において“制服的なアイテム”が象徴として機能することなど、MMTの歩みと重ねながらデザインに落とし込みました。
当初はバッジや紋章なども検討しましたが、より重厚感と耐久性を持たせるため、長く使える“ジャケットに縫い付ける勲章”という形に決定しました。
こうして完成した一着は、10周年を記念するにふさわしい形となりました。
10年という節目に、“功績”を纏う。
このジャケットは、記念品を超え、MMTが歩んできた現場の積み重ねを映し出す一着です。