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妥協なき細やかさによって生まれる全7室の魅力を語る | 瀬戸内リトリート青凪サービスチーフ 篠原結

安藤忠雄建築の「瀬戸内リトリート青凪 by 温故知新」
世界が評価する宿で働く人々の思考とは

標高450mに位置し、ホテルの総面積3,500㎡に対してわずか7部屋の客室を持つ「瀬戸内リトリート青凪 by 温故知新」(以下、青凪)。建築の巨匠・安藤忠雄による建築と穏やかな瀬戸内海の風景の調和は、国内外から高い評価を得ています。

「ガラティアン・シグネチャー・アワード」では、「アジアで最も権威ある建築・ゴルフリトリートホテル」に日本で初めて認定。2024年に「ミシュランガイド」が新設した「ミシュランキー」では、アジア初の1ミシュランキー(型にはまらず他にはない体験を提供する施設に与えられる)を獲得しました。

そんな青凪に2020年に入社、今年で5年目を迎える篠原結さんは、現在「サービスチーフ」として施設全体を支えています。
入社当初はパートタイムの清掃スタッフとしてスタートしましたが、今では予約管理、レストランサービス、チェックイン・チェックアウトなど幅広い業務を担当しています。
そんな篠原さんに、"青凪を構成している秘訣"についてお話を伺いました。

青凪のホテリエとしての成長

志望をすれば「ホテル内の全ての業務」に関われる点が青凪で働く魅力です。
施設内に温泉があるので自ずと温泉設備に詳しくなりますし、客室の不調にも対応できるようになるなど、多岐にわたるスキルを磨くことができます。

フロント業務、レストランサービス、施設管理といった業務は個別の点のように見えますが、すべてを経験することで線として繋がり、包括的な理解が深まります。それはどのホテルに行っても得られるものではなく、青凪ならではだと思っています。

ホテル全体を知ることで、お客様へのご提案の幅も広がりますし、施設管理の大変さを知っているからこそ、自ら改善案を出すようになる。
お互いの業務がわかっているからこそ、お互いをサポートすることができたり、アイデアを出し合える環境ができていると思います。
こうしたチーム環境が、青凪の強みであり、自分自身もここで人間的な成長を感じています。

企業理念「宿を磨き続ける集団」を体現するメンバー

一人一人が強い個性を持ちながら、本当にしっかりしています。
こんなに良いメンバーが揃う環境があるんだ、と驚くほどです。
上司は頼りがいがあって、若手のメンバーも自立して動いている。
職場の人間関係というのはどこの職場でも難しい問題だと思いますが、青凪で働いているとそこで悩まされることがないですね。

同じ仕事を日々続けていると、楽な方に流れる、思考停止してしまう瞬間、というのがあると思うんですが、ここにいると無意識に考える時間が増えます。
全員が日々思考して仕事をしている環境だからこそ、改善点に気が付くようになる。
青凪にいると無意識に良い方向に引っ張られて、自分の基準点が上がります。

このような環境は、偶然に生まれるものではないと思っています。
メンバーが入れ替わることもありますが、青凪の環境・空間の中で、総支配人をはじめとしたチームを律する人がいてこそ、このチームの強さを保てているのだと感じます。

-上司である総支配人はどんな方ですか。

とても細やかな人だなと思います。人によっては「まあいいや」と思ってしまうようなことでも、妥協をしない。
小さなことでも妥協すると、そこから全てが少しずつずれていってしまう。
そんな総支配人の姿勢が、今ある青凪の姿に繋がっていると感じます。

総支配人は開業当初を経験している数少ないメンバーで、青凪の苦しい時代も知っています。
そういった時代を知っているからこそ、「ブランド」を保つことに強い責任感を持っているのではないかなと思います。

ただ、総支配人を現場から遠い存在だと感じたことは一度もありません。
現場に近い距離で、相談事にはいつも親身になってくれ、共に問題を解決していく総支配人のスタイルが今の「近すぎず、遠すぎない」適度な距離感に繋がっていると思います。

安藤忠雄建築に引けを取らない、スタッフによる運営力

青凪は、安藤忠雄氏が設計した美術館を改装して誕生したホテルで、その建物自体が持つ魅力は非常に強いものがあります。
建築の美しさや空間の力が際立つ一方で、そこで働くメンバーたちのホスピタリティも、それに劣らず高いレベルにあります。
私たち青凪のチームは、この特別な環境に追いつき、さらに成長していけると感じています。

一度宿泊したホテルにもう一度来ていただくには、人の魅力が必要だと思っています。
青凪にはお酒を愛してやまないソムリエがいたり、アパレル業界の経験から違う視点で切り込んでくれるスタッフがいたり、それぞれ自分の引き出しを持っているスタッフが多いです。
正社員だけではなく、パートの方々もパワフルで、全社を巻き込むイベントのリーダーをパートの方が勤めてくれたり、お子さんがいる方も臨機応変なシフトで現場を支えてくれたりと、どこにでもある環境ではないと感じます。
この環境が「さらにエネルギーのある魅力ある人たち」を引き寄せているように感じています。

後輩に対してに対して心がけていること

「期待と信頼は違う」という言葉を意識しています。
圧力をかけて結果だけを求めるやり方はしたくないと思っていて、何か新しいことを任せる際にも信頼して「どんな形でも良いからやっておいで」と言える上司でありたい。
困った時には頼ることができるけど、基本的には信頼して見守る。
若手のスタッフが働きやすい環境を作ってあげたいと思っています。

プレッシャーが強すぎると、ゲストのためではなく上司のために働く思考になってしまいます。
そうなってしまうと良いものは生まれないと思っていますし、何より本人たちがありのままでいてほしい。毎日着実に、丁寧に接していって、この職場で何か一つでも後輩たちの身になることがあれば良いなと思っています。

青凪の団結力の源であるクレド

温故知新では体現すべき信条として「クレド」といった48個のガイドラインがあります。 全国津々浦々、働く場所が離れていてもクレドがあることで、社員の方向性を示しています。
そんなクレドですが、毎月「クレド賞」といった形で、日々の業務でクレドを体現した社員を称える表彰制度があり、篠原さんも「ありがとうを言いまくる」といった内容で選出されています!

クレド賞受賞時 青凪での集合写真と篠原さんの素敵なコメント
「青凪に入った時にまず驚いたのが、些細なアクションに対しても「ありがとう」と皆が口々に言う環境でした。何ごとも自分一人で行うには限界があります。
チームだからこその強みを活かし、それぞれに補い合いながら、環境に感謝し、仕事を誇りに思い楽しむ。その姿勢は必ず、青凪を選んで足を運んでいただくゲストにも伝わると思っています。
今回「ありがとう、と言いまくる」で選んでいただきましたが、その言葉が生じるアクションを起こし、常にフォローしてくれているチーム全員に感謝しながら、暑くなるこれからの季節も全員野球で乗り越えます!」

今後の目標について

周りに気を配れる余裕を持ちながらも、ミスせず最低限のことを当たり前にやる。
毎日丁寧に、目の前のことを、質を大切にしながらこなしていくことが、私が大切にしたい部分です。
私は無機質で美しいここの空間自体が好きで、なおかつここに集うメンバーも好きなので、一番前に立って引っ張るというよりは、2番手3番手で何かをやりたい方のサポートをしながら一緒に何かを生み出す。
そういったサポートの形が自分に合っていると感じます。

自分の好きな松山市で、好きな職場で、やりたいことがある人たちを応援することが、自分が満たされることに繋がっているので、これからもそんなポジションで力強く、根強く居られればと思っています。

転職を考えている方へのメッセージ

気になる選択肢があるのなら、まずはその環境に飛び込んでみたら良いと思っています。
経験しないままだと選択肢はずっと頭の片隅に残りますが、実際に経験して「違う」と感じたなら消すことができる。
納得できる決断は自分にしかできないので、興味を持ったことには挑戦してみる。
たとえ失敗したとしても、それは次のステップに良い形で繋がるし、戻るべき場所に戻れると思います。

温故知新は、それぞれのキャリアに合わせて提案をしてくれるので、現状に満足している人も、新しいステップを踏み出したい人も、県外で挑戦したい人も、それぞれに合ったサポートが受けられます。
自分が「これが好きで、これをやりたい」とはっきり伝えることができれば、誰かが協力してくれる。
そんな環境だと思います。

ライター所感

篠原さんのお話からは、青凪とそのメンバーへの深い愛情と尊重が伝わってきた。
彼女にとっての成長は、自分一人で何かを成し遂げられるようになることではなく、大切なものを支えられるように自らを磨くことに思える。

青凪が作った価値観が、そこに集う人々の価値観を形作り、次の世代に受け継がれていく。
篠原さんが仕事に向き合う姿勢を通して、青凪という場所の持つ力が伝わってくるインタビューだった。

現在、瀬戸内リトリート青凪をはじめ、温故知新では様々なポジションで新たな仲間を募集しています。

  • イベント企画に興味がある方
  • ホテル運営に携わりたい方
  • ブランディングや広報に関心のある方
  • 地域創生に貢献したい方

など、幅広い分野でのキャリアにチャレンジできます。

自分の持つスキルと情熱を活かして、ホテル業界で新しい価値を創造したいと考えている方は、ぜひ温故知新へご応募ください。皆様のご応募をお待ちしています。

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