「ゼロから音声体験を創造する。」Voicyのプロダクト開発チームから見えた"価値"の生み方 | Voicy Culture
こんにちは。Voicyカンパニークリエイターの "はる" こと高森はるなです。今回はVoicyのプロダクトチームより、プロダクトマネージャーとデザイナーに集まってもらい、開発体制や手掛けてきたプ...
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こんにちは。Voicyカンパニークリエイターの “はる” こと高森はるなです。
今回は、UI/UXデザイナーのリアルな仕事の進め方をお届けします。
デザイナーやPdMの所属する“プロダクトチーム”が、開発体制や仕事内容、カルチャーについて対談した記事を公開しているので、こちらも合わせてご覧ください。
Voicyはスクラム開発を採用しており、1〜2週間のスプリントを中心に開発を進めています。
スクラムチームは目的別に分かれており、UI/UXデザイナーやエンジニア、プロダクトマネージャー、データエンジニア/アナリストが属する職能横断チームとなっています。
UI/UXデザイナーもスクラムイベントに合わせ、スクラムチームのメンバーと共に開発を進めていきます。
スクラムチームでプロダクトプランニングを実施。
プロダクトマネージャーやUI/UXデザイナーが提案したプロダクト施策について、開発観点や工数、プロダクトイシューなどを軸に全員でディスカッションし、施策に対するフィードバックや、実際に開発へ動くかどうかの検討と意思決定を行います。
月曜日に行ったプロダクトプランニングのフィードバックからプロダクト施策のブラッシュアップを行います。
並行して、新しいプロダクト施策の企画に動きます。
リファインメントの時間で、ブラッシュアップしたプロダクト施策を再度スクラムチーム全体で確認していきます。この場でのディスカッションからさらにブラッシュアップを行うことも。問題がなければ、開発に向けた具体的な工数見積もりや計画に入っていきます。
見積もり中のプロダクト施策と並行し、既にエンジニアが開発に動いているプロダクト施策について、動作やデザイン、仕様などのレビューを行います。
またスクラムチームとしてレトロスペクティブの時間を取り、この一週間のKPTなど、チーム全体の動きを振り返り、一週間を締めくくります。
(左から:石川・京谷)
VoicyのUI/UXデザイナーは、自社プロダクトである音声プラットフォームVoicyの体験と向き合う、プロダクトデザインがメインミッションです。
同じタイミングで進行している複数のプロダクト施策に関わっており、施策のフェーズごとに求められる役割が変化します。
プロダクトのロードマップやユーザーインタビューを実施して発見した課題をもとに、どんなプロダクト施策を行っていくかについての調査や企画を行い、プロトタイピングからデザインへ落とし込んでいきます。
プロダクト施策の企画は尽きることがないため、ユーザー体験の最大化に向け、常に様々な施策について考えを巡らせているのだとか。
企画をしたプロダクト施策は、前の章でご紹介したようにスクラムチーム全体でプロダクトプランニングを行い、開発に向けた施策のブラッシュアップや見積もりをしていきます。
プロダクトプランニングが完了したプロダクト施策は、その後エンジニアの手によって実際に開発されていき、UI/UXデザイナーは開発された施策へのレビューを行います。
3つのフェーズのプロダクト施策は、常に並行して進行しています。
コミュニケーションを取るのはスクラムチーム内に留まりません。
フェーズ1にあたる企画中のプロダクト施策は、デザインチーム内で共有しお互いにデザイン品質を上げるためのレビューをしたり、客観的なフィードバックをし合ったりしています。
音声プラットフォームVoicyは事業成長の軸となるプロダクトであり、施策一つで多くのチームに影響を与えます。そのため、Voicyユーザーのカスタマーサクセスをしているチームを始め、ビジネスチームやコーポレートチームなど、プロダクト開発チーム以外のメンバーともチームを越えてコミュニケーションを取っています。
また、プロダクトデザインに集中するため、社内で発生したバナー制作などのビジュアルデザインや、toB事業のクライアントと発生するコミュニケーションデザインは、主に外部のパートナーへ依頼しており、UI/UXデザイナーは制作におけるディレクションや、アウトプットのクオリティ管理のみを担当しています。
VoicyでUI/UXデザインを手掛ける京谷と石川に、UI/UXデザイナーとしてのスタンスややりがいを聞いてみました。
(石川)Voicyのデザインチームはプロダクト施策の企画に力を入れていて、手を動かすというよりプロダクトにおけるユーザーの体験を考えることがメインミッションです。少数精鋭のチームで、ここまで上流の企画に重心を置いている企業は珍しいと思います。新しいことを1から考えるのは難しいですが、だからこそ納得感を強く持ってプロダクトデザインと向き合えていると感じます。
(京谷)私たちUI/UXデザイナー2名は、目的の異なるスクラムチームに所属しているのですが、私はリスナーの聴取体験を最大化することがミッションです。音声には「ながら聴き」ができるという特徴があるからこそ、音声プラットフォームVoicyのリスナーはコア体験中に画面を見ていないことも多く、情報の伝え方や次のアクションへの誘導をどうUX設計するか考えるのは面白くもあり難しくもあります。音声の性質上、レコメンドや視覚的なアプローチも難しく、どうしたらもっとリスナーが音声コンテンツに興味を持って楽しんでくれるかは試行錯誤の連続ですね。
(石川)私の所属するチームは、音声の発信者であるパーソナリティの体験へ向き合っています。音声に限らず、発信って継続することがとにかく難しいんですよね。パーソナリティが毎日無理なく配信し続けるためにはどうしたらいいのか。自分でも音声発信活動を行い、パーソナリティの立場に立って彼らの生活や状況、収録時の環境や行動などからプロダクト施策を考えています。プラットフォーマーとして、パーソナリティへの快適で魅力的な環境をつくることがリスナーへの質の高いコンテンツの提供に繋がると考え、素敵なコンテンツが常に生まれ続ける場にするためにはどうするかを日々考えています。
(京谷)自分の仕事がユーザーの体験に大きく影響を与えていることや、これまでにない新しい体験設計に携われていることを実感しながら働けるのはやはり面白いですし、やりがいに繋がる部分だと思います。あとVoicyは、ユーザーとの距離が近いのも特徴だなと。
(石川)本当にそうですね!ユーザーの声はSNS上でよくあがりますし、恒常的にユーザーインタビューを実施しているので、彼らからフィードバックを貰える機会は多いです。パーソナリティと直接コミュニケーションを取りながら伴走しているパーソナリティサクセスチームは、よくパーソナリティの生の声を社内に届けてくれています。
新機能で誰かが初めて音声に触れるきっかけをつくれたり、機能の効果でVoicyを習慣化してもらえたり。そんな声が届くとやはり嬉しい気持ちになります。彼らの声からプロダクト施策のヒントを得ることも多いので、実際にプロダクトを改善することでユーザーの行動が数字に繋がったときも嬉しいですよね。
今回は、UI/UXデザイナーの働き方についてお届けしました。
チームや個人によって違いはあるものの、少しでもVoicyで働くイメージが伝わったら嬉しいです。