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商店建築副編集長と語る、2020年以降のホテル。COMPATH中原がセミナーに登壇

COMPATHの中原が、店舗デザインの専門誌「商店建築」の車田創副編集長とともにセミナー「2020年以降のホテルデザインを探る」に登壇。(主催:DNライティング・商店建築)

ホテルやデザイン、照明などの業界の方を中心とした120名ほどの参加者へ、UDSのホテル最新事例を紹介しながら、デザインだけにとどまらないこれからのホテルのあり方や可能性を語りました。

続々とオープン。UDSの最新ホテルを紹介

まずは、昨年から今年にかけてオープンの3つのホテル事例を紹介。それぞれのデザインコンセプトやこだわった特徴をお話しします。


the rescape (沖縄・宮古島)<2019年5月6日グランドオープン予定>


「コンセプトは『自然に身をゆだね、”なにもしない贅沢”を味わうハイダウェイリゾート』。周りを海と山に囲まれ、自然と共生ができるリゾートで、アートはほとんど現地のアーティストとコラボレーションしています。これまでもホテル作りでは、地域とのコラボを大切にしていて、運営が始まってからも関係性が持ちやすいことはもちろんですが、独自のネットワークを持つ彼らにホテルの良さを感じてもらうことでその印象が地元の皆さんへも浸透していくことを期待しています。」

https://the-rescape.com/

ONSEN RYOKAN YUEN SHINJUKU (東京・新宿)<2019年5月8日グランドオープン予定>


「『旅館の本質を編集し、宿泊の新しい選択肢を提案』することを目指し、旅館の良さとホテルの良さをかけ合わせました。手前がレストラン棟で奥がホテル棟。ホテルのエントランスは開口部を広く取るのが定石ですが、『旅館』というテーマを考えたときに、なんとなく隠れ家っぽく路地があって、、という思い切った面構えに。コンセプトに沿うようにデザインしています。」

https://ryokan-yuen.jp/

MUJI HOTEL BEIJING (中国・北京)<2018年6月オープン>


(画像提供:良品計画)
「天安門の目の前の胡同エリア。素材に力を入れ、土や竹、そして胡同地区の青レンガなど現地で使われていたものを使い地域性を出しています。滞在しながら無印良品の世界観を楽しんでもらえるホテル。BOOK LOUNGEには読書用に体にフィットするソファを置いているのですが、地元の人にもくつろぎながら利用いただいています。日本初のMUJI HOTELとなるMUJI HOTEL GINZAは4月4日に開業を迎えています。」

https://hotel.muji.com/ja/

客室デザインの細部の仕掛け、こだわりはどこに置くのか

次に、今度は写真やパースではなく、実際の図面を見ながら三つのホテル事例を振り返ります。ここで特に中原が力を入れて説明をしたのは、実際にそのホテルを使う人の目線


「実は、天井や細かいところは実際のゲストはあまり覚えていないことも多いです。デザインするところは、入ってパッと目がいくところ、ゲストの印象に残るような五感に響く場所。そういうアイストップになる場所に力を入れてデザインをしたり重要なアートを入れたりするようにし、それ以外はなるべく削ぎ落とすようにしています。」

モデレーターの車田さんからは、平面プランを見ながら「ここに壁があるのはなぜ?」「アーティストとのコミュニケーションはどのように?」「実際のゲストはどのように使っている?」など次々と質問をいただきながらテンポよくトークは続きます。

どんなニーズが見えてくる?2020年以降のホテル

最後に、「オリンピックをめがけてここまでホテル業界は走ってきたという印象があるが、この後はどのように変わっていくと思うか?」という車田さんの質問から、セミナーのテーマでもある2020年以降のホテルへと話題は移ります。


中原「最近のホテルの傾向を見ていると、昔よりもそれぞれに工夫があり、ブランドやインテリアにこだわりも出てきている。デザインのニーズとしては、特徴や個性あるものにシフトしていくと考えています。一方で、1つのコンセプトだけだと結局みんな同じに見えてきてしまうということもある。実際に私も日本全国色々なホテルに泊まっていますが、似ているものがたくさんできてきている印象もあります。

そこでその地域に愛されるホテルであるか、そこでどんな体験ができるのかが大切になってくるのではと思っています。先ほども話しましたが、例えばその地域のアーティストとコラボレーションすることで、その地域でのネットワークへの良い口コミにも繋がるという場合もあります。」

車田さん「なるほど。コンセプトを求めてリニューアルするホテルも増えそうですね。もし中原さんが今、宿泊特化型ホテルのリニューアルをやることになったら最初に何をやりますか?」

中原「そうですね、ハード面だけでなくソフトも力を入れたいですね。やはりコンテンツが大事。例えば静岡のホテルだったら、ウェルカムドリンクのお茶を10種類から選べるとか、海外だとウェルカムカクテルが自分でシェイカーで作って飲めるところもあったり、ホテルのロゴ入りのスナックが全部持ち帰れたり。既存の空間でもできることはあるかもしれないですね。」

地域性や体験をコンテンツに。セミナーでの話題を懇親会にも

セミナー後には「東京産の食材を使ったホテルの朝食」をフードとして振舞われました。(提供:鬼丸食堂)セミナーの内容ともリンクし、その地域ならではの食材を使ったメニューに会話も弾み、理想的なホテル滞在を思わせるメニューを楽しみながらの懇親会となりました。



会場には数々の商店建築の書籍も展示。UDSのホテルを特集した商店建築増刊号「CREATIVE HOTEL & COMMUNICATION SPACE」を手にする人も。


これからも、デザイン面はもちろん、企画と運営が一体となることで地域の魅力や、その場ならではの体験皆さまにお届けできるようなホテルを創り出していきます。

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