こんにちは。採用担当の太田です。
今回は僭越ながら、
「採用担当すらいなかった弊社が、たった数ヶ月でハイキャリア人材を15名採用できたワケ」
についてご紹介したいと思います。
この記事をきっかけにTryfundsのことを知っていただけたら嬉しいです。
簡単に私の自己紹介を。
新卒で飲食業界に入り、日々の店舗運営をする中で、採用が事業の成否をわける上で非常に重要な要素だと感じ、採用の仕事に興味を持ちました。一念発起して、転職し別会社でアルバイト/派遣社員/新卒採用と幅広い職種の採用業務を経験し、昨年11月、採用担当として株式会社Tryfundsにジョインしました。
Tryfunds入社当時、「採用担当」という役割のメンバーはおらず取締役CFOが他の業務もやりながら、ほぼ一人で実務までこなしている状況でした。経営計画を達成するためには、毎月1~2人の採用ペースを継続していかねばなりませんでしたが、そのような状況の中で計画に対しては当然ビハインド。とりあえず求人は出しているので応募が来たら対応する、その繰り返し。
目標に対して、具体的に何が課題で何の打ち手を打つべきなのか。というのが十分に議論されぬまま、なんとなく課題がたくさんあることはわかっていながらも、何から手を付けたらよいかわからない状態で目標達成に対して残されている時間が日に日になくなっていく。そんなカオスな状況でした。
ではここからどうやって挽回したのか?
以下にまとめてみます。世の採用担当の方のお悩みの解決にも役立てることができれば幸いです。
1、数値分析をする
まずは、場当たり的に対応することをやめ、とにかく現状の数値分析をしました。「弊社の採用の何がいけないんだろう?一体何を改善しないといけないんだろう?」というのをうーんうーんと考えていても、何も有効なアクションにつながらない。時間やリソースがないことを言い訳に、そのスパイラルに入りかけていました。
そこで、思い切って1ヶ月間は従来の採用活動をストップし、抜本的に採用全体を見直すことにしました。
従来の採用活動の中でもそれなりの数の候補者の方とはお会いできていたので、「一時的にとはいえ、本当にストップしていいのか?」と、とても不安でしたが、結果的にはこれが英断となりました。
一体何が課題なのかを数値分析の上、議論できる状態にすることがスタートでした。
過去数年間、採用媒体やエージェントから何人応募があって、一次面接を通過した人が何人で、二次面接を通過した人が何人で、誰と面談していて、なぜ採用できたのか、できなかったのかなど、過去の候補者をすべて洗い出し、Spread Sheetにそのデータ化をしていきました。
今だから言えることかもしれませんが、数値分析をできる状態にするまでが正直イチバン大変で、途中で挫折しそうになりました。なぜなら今までのエントリー状況をきちんとデータ化していなかったから。当時、採用媒体4つに加え、エージェントを複数社使用していましたが、全エントリーとそのステータスを全て正確なデータに揃えるのは気が遠くなる作業でした。
しかし、ここのRawdataが誤っていると正確な数値分析ができない=改善ポイントも自信をもってあげられない=元の状況に逆戻りということになります。
挫折しそうになりましたが、Tryfundsのメンバーたるもの、自分でやりたいといった仕事をやり抜かないわけにはいきません。1ヶ月という時間的猶予の中で、なんとか基礎となるRawdataを揃えることができました。今思うと、ここでやり抜けたことが一番大きな成功の要因だったかもしれません。
<数値分析イメージ>
2、採用計画をもとにOKRとKPIを設定する
採用計画も期初に立てたものがそのまま見直されずに残っていたので、各チームごとにヒアリングをかけて、ポジションごとに実態に合わせて見直しました。今までは採用人数だけ決めて終わっていて、それをきちんと行動目標に落として、運用ができていませんでした。
採用を見直す!となってから、採用目標を確定させ、それを週次のOKRとKPIに落とし込み、やりすぎなくらい細かく管理していくことにしました。
ちなみにOKRとKPIは以下のような使い分けをしています。
OKR(Objective Key Result)・・・一般的にObjectiveは定性的、Key Resultは定量的な目標を設定するものと言われていますが、その通りに設定しています。強いて言うならSub Keyresultがあるぐらい。あと、半期→Q→月→週にブレイクダウンしています。
例: Objective ミドルクラスのコンサルタントを2名採用する Key Result 20名の面接実施 Sub Keyresult スカウトを100名に送信する
KPI(Key Performance Indicator)・・・OKRで設定したSub Keyresultをより細かくアクション量として落とします。
スカウト送信であれば、どの媒体を使用して何通送るか、まで細かく。このKPIの根拠となるのが、まさに「1、数値分析をする」で説明した数値です。内諾率から全て逆算して、アクション量をはじき出します。
<KPIイメージ>
3、土台作りをする
「2、採用計画をもとにOKRとKPIを設定する」と同時進行で土台作りもしました。
ここを作ってからでないと、せっかく素敵なOKR/KPIを掲げてもなかなか成果がでません。
3-1、魅力要因をまとめる
Tryfundsって一体どんなところが魅力なんだろう?これって社員の私でもいきなり聞かれると「そうだなぁ?うーん。。いっぱいあるけどー。。」といろんなことをやっている会社であるがゆえ、何をどこから、どのように伝えればよいのか困ってしまいます。
事前に以下4つぐらいに分けてまとめておくと、候補者の方の興味どころに合わせて出し分けることができるので、スカウト文面を作るときや面接の際に大活躍です。
面談で何を中心に話してもらうか、どの部分をフックに魅力づけしていくかというのは、採用の成功率を上げるためには非常に重要です。きちんと情報が整理されていれば、面接時に何を話してほしいのか依頼もしやすく、何がどう響いたのか、逆に響かなかったのかも振り返ることができるようになります。
①目標(理念など) ②活動(事業や仕事内容) ③人材(組織風土やどのようなメンバーがいるのか) ④条件(環境や制度)
3-2、採用要件をまとめる
これがないと募集記事を作れないですね。
各ポジションごとに、必須要件/歓迎要件/求める人物像の3つのカテゴリーでまとめます。この要件は各事業部に決めてもらいますが、経営・事業部・人事間で認識齟齬のないように、面談官によって採用基準にバラつきが生じないように、可視化しています。
<採用要件イメージ>
4、振返りをする
土台ができればあとはひたすらスカウトするとか面談をするとかとにかくアクション量を増やすことに尽きます。言うまでもなく、このアクションの部分が運用上ものすごく重要で、これが続かないと絶対にうまくいきません。そのルーティンを質高く続ける上で、設計しているのが振り返りです。
・スカウト返信率が目標に達しなかった「文面が魅力的ではなかったのかなぁ?」
・今週はエージェントからの紹介がなかった「採用要件が高いのかなぁ?紹介する上でネックになることがあるのだろうか?」
・他社内定辞退になってしまった「魅力付けができていなかったのだろうか?」
と1週間の結果を振り返り、仮説を立てて、解決策を編み出すところまで必ず毎週行ないます。
ここで重要なのは、
採用したい人に残念ながら辞退されてしまったときは、「どうやったら採用できたのか」、面接してあまりフィットしなかった人の場合は「どうやったら見抜けたのか」を真剣に考えることです。
この振り返りで一番やってはいけないのは、「待遇がマッチしなかったから仕方ない」「いいかどうかは会ってみなきゃわからなかったから仕方ない」といった思考です。これをやってしまうと、何も改善しません。
なにか少しでも改善できることはないか、次に活かせることはないかという視点で振り返りをすることで、より良いルーティンを生むことができます。
まとめ
上記4つを諦めることなくやり抜いた結果、メスを入れ始めてから
数ヶ月で、応募総数620名、そのうちハイキャリア人材15名
の採用を実現することができました。以前と比較すると応募数が300%増、採用数が200%増の成果となっています。
ここまでツラツラと書いてきましたが、要は
「ファクトをベースに計画を立て、コミュニケーションを密にPDCAを回す」
一文で表現しようとするとこんなかんじです。これができていれば、ハイキャリアな方でもジュニアクラスの方でも、どんな人にも通用するノウハウだと思っています。
また、これを全て一人で考えて一人で実行したかと言ったら全くそうではありません。
ある採用コンサルタントの方に支援いただいたことをきっかけにここまでの成果を出すことができました。(なのにここまで偉そうにすみません。。。)加えて幸いなことに弊社は「採用は全社ミッションである」という言葉が根付いているおかげで社員全員が採用にコミットしてくれています。
採用手段は世の中にたくさんありますが、結局はここが一番大事です。
採用は、採用担当だけでは成し得ません。そう強く思っています。
最後に
Tryfundsは9月よりFY7に突入します。
より事業を拡大させるために、メンバー増加は欠かせません。
また弊社の採用方針として、ポジション(職種)ありきではなく、人ありきという考え方があります。Tryfundsのリーダーシップに合致する人であれば、活躍できる場は必ずあると考えておりますので、「ぜひジョインしていただきたい!」と思う方とご縁があった場合、当初の想定と異なるポジションでオファーをさせていただいたり、ポジションそのものを新設したことも実績として存在します。
一見、募集の中に自分のスキルや経験と直接マッチするポジションがなくても、弊社の事業や理念に共感してくださる方はぜひエントリーをしていただき、お話を聞いていただけると嬉しいです。
長文となりましたが、読んでくださった方ありがとうございました!
今後とも株式会社Tryfundsをどうぞよろしくお願いいたします。