⼀度会社を離れてから再び戻ってくる「アルムナイ(元社員)」の採⽤が注⽬を集めています。トランスコスモス・デジタルインタラクティブ事業本部(DI事業本部)でも、貴重な経験とスキルを持つ元社員の⽅々との再会を⼤切にしています。
今回は、2014年にディレクターとして⼊社し、約5年間の在籍を経て⼀度は他社に転職、そして2024年に再び当社に戻ってこられた山崎 顕隆さんにお話を伺いました。なぜ離れたのか、なぜ戻ってきたのか。アルムナイだからこそ語れる率直な思いをお聞きしました。
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山崎 顕隆さん プロフィール
製造業の設計からキャリアをスタート。その後広告業界に転⾝し、テレマーケティング、アドネットワーク、アフィリエイト分野で経験を積む。
2014年トランスコスモスにディレクターとして⼊社。
課⻑として組織マネジメントにも従事した後、2019年に退職。
製薬原薬メーカーでEC事業‧事業戦略を担当し、2024年にトランスコスモスに再⼊社。
複数の業界を経てたどり着いたトランスコスモス
──⼭崎さんの経歴を教えてください。
実は転職回数が多いんです(笑)。最初は製造業で設計の仕事を10年ほどやっていたのですが、IT系製造業にいたこともあって、デジタル系の仕事に興味を持つようになりました。
その後、広告業界に転⾝して、テレマーケティングやアドネットワーク、アフィリエイトなど、ちょうどモバイル広告が盛り上がった時代に様々な経験を積みました。
──トランスコスモスとの出会いは?
⼤阪でトランスコスモスが開催していた転職セミナーがきっかけでした。そこで実際に現場で働いている⽅の⽣の声を聞けたのが良かったですね。「これまでの経験を活かせるな」と感じたのと、幅広く事業展開をしているところに興味を持ちました。
広告業界で培った“提案力”を活かして活躍
──⼊社当初はどのような業務を?
ディレクターとして⼊社し、最初は⼤⼿釣り具メーカーの案件にPM補助として従事しました。提案や企画の経験が長かったので、他のディレクターとは違って施策の提案をしていく役割でしたね。
当時、トランスコスモスでは初めてとなるVRイベントの企画や実施をしたり、360度動画の撮影なども⼿がけ、どんどん新しいことを提案する役割でした。
──入社後はどのようなキャリアを築かれましたか?
⼊社から2年後にディレクターが所属する課の課⻑をやらせていただきました。さらに事業推進をしていく部門に異動もして、お客様への新規提案、いわゆる営業のような立ち位置も経験しました。
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退職を決断した理由──理想と現実のギャップ
──しかし2019年に退職されました。その理由は?
一番大きい理由としては、組織の横連携の弱さに対して、私が⼀⼈で解決しようと頑張りすぎて疲れてしまったことです。当時のトランスコスモスは部⾨間の横軸の交流があまりなくて、「これはもったいない、損している」と思っていました。
トランスコスモスの強みは「⼈」だと思うので、もっと連携を増やして多様な意⾒を集めることができれば、もっと良いサービスを提供できるはずだと。でも、そういう動きをする⼈が他にいなくて、⼀⼈で抱え込みすぎてしまいました。
──組織の課題に⼀⼈で⽴ち向かっていたんですね。
上司にも相談していて、「もう少し肩の力を抜いて」とアドバイスももらったのですが、やると決めたらやり切りたい性格もあって(笑)。そのタイミングで事業推進部に異動とはなったのですが、課長をやっていた頃に感じていた「もっと連携を取らないと良いサービスを提供できない」という苦しさややりきれなさから抜けきれなくて、どこかで一度完全に切り離さないとどんどん自分が沈んでいく気がして転職を決意しました。
他社での経験が教えてくれた「トランスコスモスの魅力」
──退職後はどのような会社に?
製薬原薬メーカーに転職しました。EC事業と事業戦略を兼任する役割です。⾃社EC運営、マーケティング、制作、デザイン、コーディング、雑誌‧新聞広告まで、幅広い業務を経験させてもらいました。
先ほどお話した退職理由ゆえに、転職後は率直に開放感がすごかったです(笑)。今はトランスコスモスの残業も減りましたが、当時は残業が多かったのに対して、新しい会社では定時で帰れるようになり、仕事の仕方が変わりました。決められた時間の中で密度を上げて仕事をする、ということはトランスコスモスも改善すべきだなと当時感じていました。
──退職後にトランスコスモスを振り返るような機会はありましたか?
ありましたね。転職先は⼈数が少なくて、課題を前にしたときに、ひとつの問題に対して多⽅向からの意⾒がないんですよ。⾃分や少数の事業企画担当者の意⾒しかない。
でも、トランスコスモスでは何かプロジェクトがあると「ちょっと○○さんを呼んで」とか、必要な⼈材をアサインして多様な意⾒を聞くことができる。この「専門知識を持つ⼈の多さ」による多⾓的な検討ができるのは、本当にすごい強みだなとあらためて感じました。
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再入社の決断──変化したトランスコスモスへの期待
──退職後もトランスコスモスの同僚との交流は続いていたのですか?
はい、プライベートでの飲み会や趣味の釣りでの交流などは続けていました。⼈間関係は良好でしたから。そして2024年の夏頃、退職時の上司や同僚と話している中で「当時不満に思っていたところは、今はかなり解消されているよ」という話を聞いて、興味を持ちました。
──再⼊社を決めた⼀番の理由は?
転職先では「少人数ゆえのアイデア不足」や製薬原薬メーカーならではの慎重な考え方から動き出しに時間を要することが多く、自分の中でモヤモヤした気持ちが募っていました。
一方でトランスコスモスでは「専門知識を持つ人の多さ」や「何かやろうとしたときの動き出しの速さ」があり、あらためて自分にはこちらの環境の方があっているのでは?という思いが芽生え始め、ふとしたタイミングでその気持ちを当時の上司に話す機会がありました。
その際に「今トランスコスモスはどんなポジションを求めているのか」といった話になり、私の得意な提案型で横断的な動きができるポジションを求められているということ、さらに、前回退職した理由でもあった“部門間の連携不足”といった課題が、かなり改善されていることも丁寧に説明してもらい、納得感を持てたことが大きかったです。
そして何より「戻ってきてほしい」と言ってくれる上司の存在が、再入社を決断する決定打になりました。
──再⼊社の不安や葛藤はありましたか?
不安や迷いはなかったですね。戻るにあたって、何を求められているかがクリアになっていましたので。出戻りの不安も特になくて、むしろ「早くみんなに会いたいな」という感覚でした。
この経験を通して感じたのは、出戻りに対してマイナスな見方をする人はトランスコスモスにはいなかったので、不安や葛藤があれば、気軽に当時の仲間に相談しても良いと思います。もちろん辞めたときの理由にもよりますが、私にとってのその上司のような、当時一緒に働いていた人から説明してもらえるのは、不安や葛藤を解消するという点で非常に効果的だと感じました。
──戻ってきたときの周りの反応はどうでしたか?
「おかえりなさい」「戻ってきてくれてうれしいよ!」という声がとても多かったです。トランスコスモスはやっぱり温かいなと感じました。
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再入社後の現在──経験を活かして業務に貢献
──再⼊社後はどのような役割を担われていますか?
今回は役職にこだわらず、横断的なつなぎ役としてのプレイヤー職を選びました。AI推進プロジェクトへの参加、組織間の横串連携、若⼿の育成サポートなど、⾃分の経験と知⾒を活かせる分野に従事しています。
現場での調整役や案件推進、知⾒提供に集中して、仕事ができていますね。前回の経験を踏まえ、⾃分の強みを最⼤限活かせるポジションで働けているのは理想的だと感じています。
──組織の変化は実感されていますか?
はい、⼤きく変わったと思います。⼈事制度も改善され、以前よりもメリハリのある勤務スタイルになったと感じています。そして何より、部⾨間の連携が格段に良くなっています。
⼀⽅で、リモートワークが主体になったことで、新たなコミュニケーション課題も出てきていますが、これは時代の変化に対応していく過程での⾃然な課題だと思っています。
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アルムナイとして伝えたい「一歩踏み出す勇気」
──この記事を読んでいる、再⼊社を検討している⽅へメッセージをお願いします。
⼀度離れることで、トランスコスモスの価値を客観的に⾒つめ直すことができました。他社での経験は決して無駄ではなく、むしろそれがあったからこそ、今のトランスコスモスの良さをより深く理解できています。
組織は確実に成⻑し、改善されています。以前感じていた課題の多くが解決されている⼀⽅で、「⼈の多様性」「やろうとしたときの推進⼒」といったトランスコスモスならではの強みは健在です。
何をやりたいのか、どんな考えがあって戻りたいのかを明確にした上で、相談できる知り合いにコンタクトを取ってみると良いと思います。僕のように飲みの場でも良いし、カジュアル面談を通じて話をするのも良いと思います。実際、話をすることでリアリティのある情報が得られ、自分の選択につながりました。
最初の一歩が重いかもしれませんが、勇気を出してその一歩を踏み出してみてほしいです。
──戻ってきて正解でしたか?
戻ってきて正解だったかどうかは、まだ分からないですね(笑)。
周りが求めていることに応えられているか、そして自分の働き方はこのままで良いのかという問いは常に持っています。数年後に振り返ったときに、分かることもあるでしょうから。でも、今の仕事に満足感は持っているのでこのまま頑張り続けたいと思っています。
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元上司や同僚からの、山崎さんに対する思い
再入社のきっかけとなった上司からのメッセージ:
人のキャリアに対する理想像は、経験や環境の変化に応じて常に変わっていくものだと思います。当社も変化を続ける中で、以前とは異なる形で彼に活躍してもらいたいと思える新たな役割が生まれました。ちょうどそのタイミングで、本人からも「戻りたい」という意志をもらい、再び仲間として迎えることができました。
これからも、彼の豊富な経験を活かしながら、柔軟な姿勢で組織に貢献してくれることを期待しています。
山崎さんの同僚からのメッセージ:
昔から視野の広さと先見性を兼ね備えていて頼れる存在だったので、戻ってきてくれて本当にうれしいです。外での経験を経て前よりパワーアップし、チームにとってさらに良い影響を与えてくれています。
編集後記
退職や転職は、時に正解であり、時に思っていた結果にならないこともあります。ですが、私たちトランスコスモスは、退職された方との縁がそこで終わるとは考えていません。「やっぱり、あの仲間ともう一度働きたい」――そんな気持ちが芽生えたなら、それは大切なサインです。
たしかに“戻る”という選択には勇気がいるかもしれません。でも、過去の経験を力に変え、再び挑戦するあなたの勇気を私たちは心から歓迎します。『実はトランスコスモスに戻りたいんだよね』その一言を、どうか遠慮なく伝えてください。
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