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「起業すること自体は重要ではない。」学生起業したエンジニアが語る7年間の軌跡


今年で創業8年目を迎える株式会社TOKIUM。8年前、現代表取締役の黒崎とともに会社を始めた「創業メンバー」の1人が現CTOの西平基志氏だ。黒崎と苦楽を共にし、「お互いに安心して背中を預けられる存在」と言えるほどの信頼関係を結んでいる西平氏。今回は、普段多くを語らず、聞き上手な彼のことを紹介するとともに、エンジニアとして学生起業した経験から学んだことを聞いていきたい。

「人々の役に立つモノづくり」をしたい。

小学生の頃から「ゾイド」というロボットのプラモデルが大好きで、高校生くらいまで新作が出たら欠かさず買っていました。ちょっとしたブームの後、周りの人たちが飽きてしまっていく中で、1人でもずっと好きでしたね。「ゾイド」にはファンの人たちが個人的に開設しているファンサイトが数多くあるのですが、僕も小学生の時に自分で「ゾイド」のファンサイトをつくっていました。

中学生になったあたりから、実生活の中で活躍するようなロボットをつくるエンジニアになることを夢見るようになりました。この背景は2つです。第1に、父親が宇宙とか恐竜、SFの本ばかり読んでいた影響で小さい頃から漠然と科学や工学系以外には進まないと思っていたこと。第2に、テレビゲームやマンガが禁止されていた影響で工作をして遊ぶことが多く、昔からモノ作りが好きだったことです。

しかし、ロボットが生活の中で人々の役に立つイメージがいまいち湧かなかったんですよね。そこで、その時流行っていた「アーマードコア」のロボットゲームのムービーがあまりにリアルで感動したことをきっかけに、3DCGを勉強して映像クリエイターになることを目指すようになりました。

「起業すること」は重要ではなくて、「チームでモノづくりができること」が重要だった。

大学では、映像クリエイターになるという目標に近づくために3DCGを学ぼうと考え、筑波大学情報メディア創成学部に進学しました。進学時、プログラマーになることは全く考えていませんでした。1年間はデザインの授業をとって、映像クリエーションを学びましたが、クリエイティブの世界であることもあり、本当にできる人と自分の実力を比べて絶望しました。この世界で戦うべきでない、と考えて3DCGのプログラマーになることを考え始めました。

2年生になってからは、1年分のタイムラグを取り戻すべく、寝食を忘れてプログラミングを学習し続けました。それでも、周りには学生起業したり、プログラマーや映像クリエイターとして既に仕事を持っていたりする人も多かったので、焦りがぬぐえなかったです。同じ学科の3つ上の先輩が落合陽一さんだったので、環境に言い訳できず、能力次第で学生らしからぬ実績を残せるということも知っていました。

「そろそろ僕もチームで何かやってみたいな」と考えていた時、現在の代表取締役である黒崎さんに出会いました。1年間取り組んで完成させたプロダクトを発表する授業で、僕のプロダクトが黒崎さんの目に留まったようで、食事に誘われました。そこで黒崎さんが事業を起こしたいと考えていること、それに協力してほしいということを伝えられ、大学に通いながら手伝うことを決めました。1年間手伝ったのち、「「休学して、プロダクト開発にフルコミットしないか」と打診されました。休学にお金もかからなければ、プログラマーを目指すのであれば休学は経歴の傷にもならないことから、すぐに協力を決めました。「チームでモノづくりをしたい」という想いがかなうのに対し、休学するデメリットがなかったんです。

個人開発から、チーム開発へ。よりチームを意識した組織に変化しつつある。

最初の1年間は、フルタイムで働けるのが3人だけだったのもあり、3LDKのマンションに同居してひたすらプロダクトを創り続ける日々でした。翌年から専用オフィスを設け、10人くらいを雇いましたが、自分はプロダクトをつくることに集中していました。しかし、主要プロダクトであるDr.WalletからDr.経費精算へと主軸を移すか否かで社員が一気にやめてしまったことをきっかけに、プロダクトをつくることに集中していたところから、組織に対して注意を向けるようになりました。僕にとっては社会で役に立つプロダクトを創ること自体が大切だったので、僕自身は注力するプロダクトを変えることにはそれほど抵抗はありませんでした。

この経験を経て再び人が増えていく中で、個人開発からチーム開発へシフトするようになりました。こうなってくると、「チームとしてつながること」がとても大切になります。採用も、スキルで見ていたところから、より「人」にフォーカスし、「チームの文化に合うかどうか」によりフォーカスして採用するようになりました。いまでは前年度から入った新入社員に対してどう向き合うかをみんなで議論するなど、会社としても、一人ひとりがよりチームや組織のことを考えるようになってきている実感があります

創りたいものが先にあること。プロダクトも働いている人も、同じ価値観であること。

起業は、達成したいことが先にないと厳しいと思います。それでいて、「創りたいもの」が社会にどんな影響を与えるかがゴールになので、時として「自分がこうなりたい」より「目標を達成するために必要だからこれを身に着ける」という発想を持っている必要があります。僕も最初は3DCGのプログラマーを目指していましたが、創りたいプロダクトのために身に着けなければいけないことを身に着けていった結果、気づいたらWebプログラマーになっていました。自分にフォーカスもできないし、先々までの計画もたちません。だけど、「実現したい目標に近づいている」という実感で、頑張ってこれました。創りたいものが先にあること。これがとても大切だと思います。

仲間が一気にいなくなって、また増えて組織力が上がっていくなかで、チームとしてベクトルを合わせる大切さに気づきました。TOKIUMでいったら、「時間革命で体感寿命を延ばす」という想いを共有できている人が、同じ方向を向いて頑張れる人だと思います。プロダクトや会社の価値観と本人の価値観とが一致していればそのために頑張れるんだなと、いままでの経験上思います。

転職も当たり前の時代ですし、どんなプロダクトも何かしらの形で社会貢献していますよね。だからこそ、キャリア選択においては、自分の価値観に照らし合わせて重なる部分のあるプロダクトや、ビジョンや、仲間がいる会社を選ぶのがいいのではないでしょうか。

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