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【新サービス開発ストーリー】サービスをつくることがゴールではなかった!?市場と自社の課題に向き合い続けて生まれたDX BOOSTER

社内のDXを推し進めるには、専門性の高いデジタル知識を持ち、ビジネス視点でマーケティング施策に落とし込んでいけるスキルを持った人材が必要不可欠です。しかし、こうしたデジタルマーケティング人材がいる企業は、まだまだ多くはありません。

シナジーマーケティングでは、デジタルマーケティング人材を最短6ヶ月で育成できる「デジタルマーケティング担当者自走支援サービス DX BOOSTER(ディーエックスブースター)」を開発、2021年7月14日より提供を開始しました。


DX BOOSTER(デジタルマーケティング担当者自走支援サービス)|シナジーマーケティング株式会社


今回は、サービス開発に携わったメンバーの中から、杉山さん、鈴木さん、足立さんの3名にお話をお聞きします。どんな経緯でサービスができたのか?苦労したところは?チームワークは?など、サービス完成までのストーリーを、お楽しみください。


登場人物

杉山さん(写真右・企画制作部 部長)
事業本部 副本部長としてクラウドおよびエージェント事業のマネジメントを経験したのち、企画制作部の部長に就任。DX BOOSTERの事業責任者。
鈴木さん(写真センター・企画制作部 DX BOOSTERプロジェクトリーダー)
入社以来、コンサルタントとして活躍。2020年5月より当プロジェクトのリーダーを担当。専門知識や現場での経験が豊富なことから、サービス設計の中核を担う。
足立さん(写真左・企画制作部 DX BOOSTER セールス)
前職は広告代理店勤務。デジタルマーケティングをやってみたいとの想いで、2021年シナジーマーケティングに入社。趣味はオンライン英会話。
聞き手:森内(経営推進部 ディレクター)
2020年8月に出戻り入社。新ブランドの策定や新しい働き方に関するプロジェクトを推進しながら、前職でのBtoCサービス開発やディレクションの経験を生かしフットワーク軽く社内のさまざまなプロジェクトに出没する。

※インタビューは写真の撮影とは別に、マスクを着用して行いました


課題を「解決する」のではなく、課題を「見つける」ところからスタート

経営推進部 ディレクター・森内(以下、森内):
新規事業であるDX BOOSTERは、最初はどのようなお題や着眼点からスタートしたのでしょうか?

企画制作部 部長・杉山さん(以下、杉山):
実は、お題はなかったんです。2020年の組織変更で営業から独立した企画制作部の部長になったタイミングで、田代さん(代表取締役社長)から「デジタルマーケティングへの企業ニーズが拡大する中で、当社のエージェント事業(※)がこれからも存在感を示すためにできることを現場の目線から考えてほしい」という話があって。この段階ではまだ私ひとりのプロジェクトでした。

※コンサル・分析・Web制作・SIなど、クライアント個社支援を行うサービスをエージェント事業と呼んでいた。Synergy!販売を中心とするクラウド事業と双璧をなしている。

「こういう課題があるから解決できるサービスを考えてほしい」というお題であれば、答えを探せるんですけどね。なにを解決するのか?の「なに」もまだ合意形成がされていない状態だったので、「なにかやらなきゃいけない。でも、どうやって考えていけばいいのか?」と、悶々と悩んでいました。この段階での私と役員(田代さん・奥平さん)との壁打ち期間では、正解を求めて試行錯誤したものの、なかなかゴールが見えず、何度もへこたれそうになりました(笑)今ならわかりますが、正解なんて誰にもわからないんですよね。だからこそ、この考え抜く過程が大事だったんじゃないかって思います。



森内:
顕在化していない社会や市場の課題を探しに行く、というのはスタートアップっぽいですね。今の話を聞く限りだと、初めからサービスをつくろうとは考えていなかったということですよね?

杉山:
そうなんです。それでも役員と壁打ちをする中で、「未来の市場を見据えた」「レバレッジが効く新しい戦い方」を作っていく必要があるのではないかと気づいたんです。プロジェクトの目的がようやく見えてきた、と言う状態ですね。
ここで初めて「サービス化したほうがいいかも...」と感じ始めて、プロジェクトをより具体化していくために、鈴木さんにジョインしてもらいました。

企画制作部 DX BOOSTERプロジェクトリーダー・鈴木さん(以下、鈴木):
私がプロジェクトに加わった頃に、田代さんから「5年後(企業のデジタルマーケティング)はどうなっているべきか?」という問いをいただいたんです。そこから近い将来における市場や顧客のニーズ予測を、徹底的に行いました。
この分析からわかったのは、企業の中にデータ活用ができる人が必要だというDX文脈におけるニーズです。じゃあ、私たちが持っているデータ活用のノウハウを提供してその人材を育成しよう、という大枠まではわりとすんなり決まったという感覚がありました。
「DtoC 立ち上げ支援」のようなもう少しニッチな方向性も候補に挙がっていたのですが、「人材育成」というアプローチがはまり、サービスの独自性が出てきた気がします。


コンサルティングとサービス開発は、違うようで似ている

森内:
田代さんの問いかけがきっかけになったんですね。

鈴木:
そうですね。おかげで「DX推進のための人材育成サービス」というコンセプトまでは決まったのですが、どうやってノウハウを提供するのかという点はなかなか決まらず...。コンサルティングという形で支援するのか、お客さまのところに常駐して一社員のような形で参加するのがいいのかなど、杉山さんとも何度も議論を重ねました。
どういう形でノウハウを提供するのがベストなのか?それを決めるためにまず考えたのが、サービスのターゲットです。DX推進において、人材がいない、割けるリソースが少ないという意味で強いニーズがあるのは中小企業ですよね。となると、コンサルティングや常駐のサービスでは、コストの観点から手を出しづらいんじゃないかと。予算が限られていることもDXにおける市場の大きな課題です。
それなら、クライアントの社内にノウハウが溜まっていくような支援であれば、もう少しライトに低価格にできるんじゃないか? と考え、組み立てていきました。

森内:
今までもあった個社対応のコンサルティングの延長でもできそうですが、どうしてサービス化することになったんですか?



鈴木:
お客さまの課題解決、ターゲットに合わせたコスト感、事業のスケール、という3つを同時に達成するのであれば、ある程度、パッケージ化、つまりサービスにすることが必要だと考えたんです。

森内:
なるほど。必要なこと、やるべきことと向き合い続けた結果、サービス化するというゴールが明確になっていったのですね。

鈴木:
そのとおりです。それと、最初はツールを提供する形態も考えていたのですが、それだけではお客さまの課題解決にはならないんですよね。けっきょく、コンサルティングが必要なんです。だったら、最初からそれをパッケージ化して定額にしたサービスにしようということになって。

杉山:
当社側の属人化の解消という視点でも考えましたよね。うちはもともとお客様の状況にカスタマイズした個社対応が得意で、大きな強みになっています。ですが反面、属人化しやすいという弱点でもあります。これをサービス化する、つまり、主要な部分をパッケージにして、それ以外を担当コンサルタントからのアドバイスやサポートという形で補うことで、個社対応という強みを上手く活かせるのでは、と思ったんです。
こうしてサービスを作り上げていく経緯を振り返ってみると、「誰の、どんな課題を解決するのか」を最初に明確にしておくことが、すごく大事だなと改めて感じますね。
ここを起点にしたことで、どうやって解決するのか、どうやってアプローチするのかを自然と考えられるようになりましたから。

鈴木:
私も同意見です。サービスを作り上げていく中で日々、議論や調整はしましたが、「ターゲットが違うのでは?」「サービス全体を見直さないと」みたいな大きな後戻りをすることは一切なかったんですよね。
その理由は、最初の時点でしっかりと「誰の、どんな課題を解決するサービスをつくろうとしているのか」を考え抜いたからだと思っています。
実はこれって、コンサルティングでも同じなんですよね。現状を把握して、課題を抽出して、理想とのギャップを見つけて、そのギャップを埋める解決方法を考えて実行する。提供方法に違いはありますが、コンサルティングとサービス開発に本質的な違いはないんだと気づきました。


「伝え方」を磨き続け、わかりやすく刺さる提案に

森内:
足立さんがシナマケに転職してこのチームにジョインしたのは、ちょうどサービス内容が固まったころだったんでしたっけ?

企画制作部 DX BOOSTER セールス・足立さん(以下、足立):
そうですね。「これでやっていこう」と決まり、まずはトライアルをさせていただけるお客さまを探すタイミングでした。

森内:
実際に、お客さまにサービスを提案しててみたときの感触はいかがでしたか?

足立:
正直、最初のころは、サービス自体もまだ不確定なところがあって、すぐに「やろう!」という形にはつながらないことが多かったです。でも、ちゃんと話を聞いていくと、DX推進とかデジタルマーケティングをやらなきゃいけないという危機感や課題感を持っていることがわかって。ニーズはすごくあると感じました。
それなのに、お客さまから微妙な反応しか返ってこないということは、相手に刺さる表現ができていないということ。それで、商談のたびにチームメンバーにフィードバックをしつつ、「こういう表現のほうがいいよね」とか、「この軸で伝えたほうがいいよね」といった感じで、みんなで話し合うようにしてみたんです。



鈴木:
「〇〇を提案に盛り込んでみよう」のようなアレンジはもちろん、今まで軸としていた表現であっても相手に伝わらないのであれば、切り替えたりとかもしましたよね。サービス内容自体は変えていないですが、表現、伝え方という点では、足立くんが入社してからだいぶ変わって、よくなったなと。
具体例でいうと、最初の頃は「カスタマーセントリック」とかちょっとかっこいい言葉を使っていたんです。でも、それだとターゲットとなる担当者にはピンとこないみたいで。こういったかっこいいけど伝わりづらい表現は全部、切り捨てました。
ここの部分は特に、足立くんから学ぶところが多かったですね。入社当時、足立くんはデジタルマーケティングに詳しくなくて、いわばターゲットにいちばん近い存在だったんです。
ターゲット目線でサービスを捉えた上で、自分だったらどう伝えてもらえば理解できるのかを考え、言葉をつくっていく。足立くんのおかげで、お客さまに本当に刺さる表現や提案ができるようになりました。

杉山:
たぶん、われわれだけだったら、ターゲットの目線に合わせて、ターゲットの言葉で伝えるというところがむずかしかったですよね。

森内:
いわゆるIT業界用語は横文字が多くて、わかりづらいですからね。たとえば、どんなふうに伝えるんですか?

足立:
そうですね…たとえば、さっき鈴木さんが話してた「カスタマーセントリック」は、顧客中心主義という意味なのですが、僕自身も含めて、ぱっと意味がわかる人は少ないと思うんです。
でも、「ユーザーや顧客がなにを求めていて、どう動くのかを数字として見ていくこと」と言えば、わかりますよね。ちょっと説明は長くなってしまいますが、あえて日本語で伝えて、理解してもらう、イメージを持ってもらいやすくする、ということは心がけています。

杉山:
足立くんのこうした工夫もあって、お客さまから理解や共感を得られることが増えたんです。コンサルっぽくかっこよく見せることよりも、わかりやすくシンプルに伝えるって大事だと改めて気づきました。


「なにをするか」と同じくらい「誰とやるか」も大事

森内:
さきほど、「誰の、どんな課題を解決するのか」を明確にしておくことが大事というお話がありましたが、そのほかにも新規事業やサービスを開発する上で大事なことはありましたか?

杉山:
「誰とするか」はすごく大きいな、と感じました。私が事業の進むべき道と解決すべき課題を決めて、鈴木さんを中心にサービスの詳細を設計して、足立くんがセールスとして走ってくれる。
今、この場にはいないですが、マーケティングやプロジェクトのフォローをしてくれるメンバーもいて。私ひとりじゃダメだったし、今のチームの誰ひとり欠けても、サービスとして形にできなかったんじゃないかと思ってます。



森内:
バランスがとれているというか、補い合っているというか。すばらしいチームですよね。

杉山:
そこでいうと、奇跡みたいな話があって。セールスのメンバーを採用するときに、鈴木さんと「こういう人がいいよね」って話し合って募集を出したのですが…なんと、最初に応募してくれたのが足立くん! 最初の一発目で出会えるなんて、本当にすごい確率ですし、まさに運命の出会いって感じですよね。

森内:
それはすごいですね!それでは今後、サービスを拡大していくためには、どんな人にチームに入ってほしいですか?

鈴木:
サービス自体にはニーズがあって、手応えも感じているのですが、お客さまとの出会いが少ないのが今の課題だと感じています。なので、潜在的なニーズのあるお客さまを発掘して、繋いでくれるセールスマーケのプロがいると、事業をぐんと大きくできるのではないかと思ってます。

杉山: お客様へのサービス提供をともに担ってくれるコンサルタントの募集も始めました。スキルや経験は募集内容を見ていただくとして、DX BOOSTERはまだまだ生まれたてのサービスなので、足立くんのように、素直で、前向きに取り組める人がいいかなと思ってます。

森内: 足立さんのような、奇跡の出会いがあるといいですね!これからどんどんチームも大きくなっていき、サービスも進化していくと思いますが、そのときにまたお話を聞かせてください!


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(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

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