推し企業発掘インタビューメディア「Vision」 でインタビューをして頂きました!
本記事は一部抜粋になります。
今回インタビューしたのは、株式会社Synayaka代表取締役の養田峻介さま。
社名の由来にもなっている、「脳科学を活用して”しなやか”な人生で溢れる未来の実現」を目指し、現在はWantedlyの運用代行や組織コンサルティングを行っています。
今回、養田さまが大事にしているしなやかさ、ウェルビーイングの意味、脳科学に興味を持ったきっかけなどをお聞きしました。
「人の可能性を最後まで信じたい」と考える人にとっては、養田さん自身の葛藤がとても共感できると思います。ぜひ最後までお読みください。
養田峻介/株式会社Synayaka 代表取締役
https://synayaka.com/
https://x.com/5Keieisya
開成高校、東京大学経済学部卒業。ブロックチェーン開発事業で起業した後、ベンチャー企業にて経営企画、及びWebマーケティング業務に従事して事業開発を経験。その後、REAPRA Venturesにて産業創造の対象となる投資領域のリサーチや、スタートアップに対する支援に携わる。2021年に株式会社Synayaka(しなやか)を創業し、代表取締役に就任。
なぜ脳科学なのか
──脳科学との出会いを教えてください
養田さま:脳科学との出会いは、大学受験の時ですね。勉強にのめり込んでいたんですが、それと大学受験という一発勝負の環境でポテンシャルをどう発揮できるかを考えたことがきっかけです。
大学受験で言えば、それまでの勉強を頑張ったとしても本番で力を出しきなければ合格はできないですし、逆にそこまでのイマイチでも本番に120%の力が出せれば合格できるかもしれない。
一方、目の前の今日1日の勉強が本番に影響する可能性はわずか。だとしたら、自分の体をハックして本番で力を出し切れる方法を見つける方が効果的なのではないかと考え、脳科学の文献を読み漁りました。
様々な本を読む中で、論理やデータに基づいて説明をしているものは特に納得度が高かったです。自分が実践した際にも効果を実感することができ、より納得値は高まっていきましたね。
そして、ブラックボックスの様に思われていることも、脳科学を用いればハックできるのではないか?と考える様になっていきました。
──どんなブラックボックスを開けたくなりましたか
養田さま:解き明かしたくなった一つが、幸せの作り方でした。
実は、高校生ぐらいまでは周りの顔色を伺ってしまい、自己表現がなかなかできないタイプでそこがコンプレックスだったんです。特に学生時代は自分のアイデンティティに悩んでいました。
中学受験の際も地元では勉強が自分のアイデンティだったのですが、いざ開成に入ると周りは”超”優秀な人たちばかりで、勉強はもちろんですが自分のやりたいことを持っている人ばかり。一方僕は、アイデンティティだった勉強もそうではなくなり、やりたいこともない。劣等感を感じながら過ごしていました。
そんな中でも実は自己表現できたタイミングがあります。
それが体育祭のリーダー。後輩に指導する立場やまとめる立場に挑戦して、初めて勉強以外に打ち込み、自己表現をする喜びに触れました。
体育祭をきっかけに、大学受験中は脳科学を用いて挑戦をしたり、大学ではウガンダに渡航したりと自己表現を徐々にすることができる様になったと思います。今の起業もその結果だと考えています。
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勉強の際もそうですが打ち込んだ時って、理屈ではなく感情が湧き出てくる感覚があリました。ドーパミンが放出されているというか。
何かに打ち込む人が増えれば幸せな人が増えるのではないか?と考える様になっていったんです。
ただ、打ち込むことに興味が向くにつれて、どこか引っかかる部分があることに気づきました。
それが父親のことでした。私の父はとても仕事熱心な人間で、金融会社で体を壊し健康と家庭を半ば犠牲にしながらも常に働き続ける昔ながらの人でした。
その姿を見て、尊敬する反面、昔からどこかで思っていた、”自分自身の健康”と”何かに打ち込む”ということを両立させたいという思いが徐々に浮き彫りになっていきました。
そこから健康や家庭・人間関係と、何かに没頭することを両立することができれば幸せなのではないか?と考える様になっていきましたね。
幸せの形は多様化していない
──自分なりの幸せの形が見えてきたんですね。
養田さま:そうですね。ただ、幸せの形については私も何度も考え直すことがあります。例えば、甘いものが好きでケーキを食べると幸せ。という価値観もありますよね。私も甘いものが大好きなのでわかります(笑)。
いろいろな形があるからこそ、幸せの形は多様化していると言われていますが、私はそうではないと考えています。
幸せ、つまり価値観には、2つの種類があります。
終末価値と手段価値です。実はそれらを混同して使っている方が多いんです。
終末価値とは、人生の究極的なゴールや思想なので、”家族愛”や”自己実現”などですね。手段価値は、終末価値を実現するための手段なので、”正直”や”責任感”などです。
こう考えた時に、手段価値は確かに多様化しているが、終末価値は昔から、人類の誰にとっても変わらないのでは?と考えています。
自由でいたい、愛されたい愛したい、家族を大切にしたいなどは昔から誰でも共通している価値観です。多様化多様化と叫ばれる世の中なので、その様に錯覚をしているが、本来的には何も幸せの形は変わっていないのではないかと思います。
僕の打ち込みたいという思いも、自己実現という価値を満たすための手段でしかありません。
──今はどんな事業に打ち込まれていますか
養田さま:採用関連事業に打ち込んでいます。先ほどから話した脳科学はビジネスへの応用がまだ確立されていません。あらゆる分野に転用可能性がありますが、研究自体も発展途上のためむこう10数年は産業活用が進まないのではないかと考えています。
そのため現在は、いざ脳科学のビジネス化が進んだ時に展開できるよう、周辺領域の採用関連事業に軸を置いています。自身のウェルビーイングの定義や市場規模から考えても、求職者が自分にあった企業と出会うことで仕事に打ち込めるということは理念に沿っていましたし、周りが幸せになっていく姿が想像でき、自分自身も挑戦したいと思えるものでした。
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Synayakaの社内資料
──挑戦を多くしてこられてると思うのですが、失敗したな。など落ち込むことはありますか?
養田さま:全然ありますね。それこそ私は昔から人の可能性を信じすぎてしまうのが良いところでも悪いところでもあり...。
よくびっくりされるんですが、例えばニュースで何かの犯罪報道があった際も、犯人はどんな事情でそうなったのだろうか?家庭環境や育った過程からどんな影響を受けてそうなったのだろう?などと相手の背景を汲み取ろうとしてしまうほどです。また、自責の念も強く、会話が盛り上がらなかっただけで、家で反省会を1人でしたりしていましたね。
人を信じることや自責で考えることは、幼少期に両親を中心にたくさんの愛情を受けて育った証なのでこの点感謝しかないのですが、会社を経営していると苦しくなる時もたくさんありました。
例えば、経営のためには売上や成果など厳しいことを伝えないといけない場面があります。そんな時でも正直躊躇してしまうことや、自分が全部悪いのではないかと捉えて落ち込んでしまうことがあるんです。
今でこそ向き合える様にはなりましたが、起業当初はよく葛藤し、その度に周りのメンバーに支えられてきました。
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Synayakaで打ち込むことの楽しさを感じてほしい
──どんな会社、チームにしたいですか。
養田さま:それに関しては3つあります。一つは、一緒に楽しみながら打ち込めるチームにしたいです。最近あった嬉しいこともまさにこれに関わることでした。
直近入社したメンバーが、「今週もあっという間で楽しかったです」と言ってくれ、心がポッと温かくなったのを鮮明に覚えています。
二つ目は、甘くならず結果を追い求めて打ち込む。楽しいというと、仲良しグループのようなぬるい組織もイメージしてしまいますが、そうではなく、やるべきことを楽しみながら取り組むということは重要視したいです。
今は会社の足腰を鍛えるためにも、成果という地盤固めが重要なステージだと思っています。
三つ目は、チームの中で自然発生的に出てきたものなのですが、相手の思いとか人生に寄り添える人たちの集まりでいたいですね。
私はもともと人を信じすぎてしまう部分があるのですが、そんな人柄を慕って入ってきてくれたメンバーたちだからこそ、自然と生まれてきた文化なのかもしれません。
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