1.自己組織化する組織を目指し全社的な課題解決に取り組む「サークル活動」。 現代の ビジネス環境 は、急速な技術革新、経済のグローバル化、疫病や気候変動などの影響により、年々加速度を増して急激に複雑化しています。
鈴木商店では、時代の変化に柔軟に対応するため、一般的な企業や団体が採択している硬直的な上意下達のヒエラルキー型組織を解体して組織図や役職を廃止し、組織を生命体的かつ有機的に捉える 「TEAL(ティール)」の理論をベースに、エンジニアが光り輝く理想的な次世代型組織の実現に挑戦しています。
その取り組みの一環として開発プロジェクトチームとは別に、現場のエンジニアが社内の様々な課題について主体的に議論する場 「サークル」 を立ち上げ、開発効率向上を追求しながら、お客様へより高品質なシステムを安定的に提供するための制度構築を目的とし、2019年春より「サークル活動」を開始しました。
この「サークル活動」とは、評価制度やリモートワーク制度、時差出勤制度導入など、全社的な課題や問題が提起された際、各々の主題に対する有志が自主的に集まってサークルを形成し、多くの企業において経営本部が決定を下す事柄についても個々のエンジニアの意思や権利を尊重しながら、サークル内で議論を重ねることで 合意形成のプロセスを可視化し制度設計を行う取り組み です。
2. 様々なエンジニアの声をカタチにするサークル活動の種類について。 現在、社内には6つのサークルがあり、年齢や社歴などは関係なく有志のエンジニアが結集して、 多様な働き方の実現 を始め 組織の全体最適と開発効率向上 を目指し、それぞれの主題について話し合いを行っています。ここでは、各サークルの目的や活動内容や成果について紹介します。
▶︎給与制度デザインサークル 【サークルの目的】 ・全社員が納得できる公平な評価制度を設計・構築する。 【活動実績】 一般的な給与テーブルを制度化せず、半期に一度、全社員が希望年俸を代表へ 「自己申告」 の上、年俸を決定するという給与制度を設計しました。 具体的には報酬額を自己申告するための参考値として、全員が全員を評価するアンケートを毎月実施しています。月毎のアンケート結果を全社的に公開することで公平性を担保し、自己決定権を他人に委ねることなく自身の市場価値について思考する力を養い、自主性や自律性を尊重する評価制度を作っています。 また、個人が全社員からのフィードバックを短期的に知ることにより、自身の課題を把握し目標設定を行うことができるため、若手エンジニアが爆発的に成長する契機となり、その成長が給与に反映されるというポジティブな化学変化が起きやすい仕組みを構築しています。
▶︎リモートワークサークル 【サークルの目的】 ・エンジニアが自律的・主体的に時間を有効活用し、場所に縛られず開発に没頭するための制度を実現する。 【活動実績】 東京や大阪、神戸など、離れた場所にいても、SlackやGoogle Meet, discordなどのテクノロジーを駆使することで、プロジェクトメンバーと連携してスクラム開発を実現し、更なる技術力向上を目指して新たなシステム開発に挑戦しています。 また、COVID-19感染拡大以前よりこの制度を開始していたことで、非常事態宣言の渦中においても特に大きな混乱なく全社的にフルリモートへ円滑に移行することができました。非常事態宣言解除後は、 出社でもフルリモートでもどちらでも良いという個人の意思と自由を尊重する体制 を運用しています。
▶︎フレックスタイムサークル 【サークルの目的】 ・就業時間を自由に選択することで、限られた時間を有意義に活用して開発効率の最大化を追求する。 【活動内容】 当初、フレックスタイム制度実現を目的として、有志が集まりサークルを立ち上げました。しかし、サークル内で話し合いを進める中で、フレックス制度については労務的な難易度の高さなど様々な障壁があることがわかりました。そのため、フレックスタイム制の代替案として、 始業・終業時刻をフレキシブルに選択できる時差出勤 を約5ヶ月かけて試験運用を行った結果、賛同の声が多数を占め、正式に制度として導入することを決定しました。 運用開始当時は、「通勤ラッシュを回避でき開発に集中しやすくなった」「家族と過ごす時間が増えた」などの声が効果としてあがりました。また、リモートワークと同様に、非常事態宣言以前より時差出勤を実施していたおかげで、結果的に市中感染リスク低減対策に繋がっています。 さらには 「リモートワークと時差出勤を併用することにより、開発効率が飛躍的に向上した」 など、多数の肯定的効果が現れています。
▶︎PCスペック検討サークル 【サークルの目的】 ・エンジニアがシステム開発に集中できる端末について検討する。 ・社内PCやライセンス管理等の一元管理で業務効率化を加速させる。 【活動内容】 「PCのスペックが低く開発効率が悪くて困っている」というエンジニアの声を解消するために、業務で使用する端末のスペックについてサークル内で協議し、会社負担を原則、 上限280,000円 (業務都合により上限金額を超過する場合は応相談)として、全社規模で旧端末から 最新型MacBookPro への移行を一気呵成に成し遂げました。 また、従来から運用していた BYOD制度(Bring Your Own Device) についてサークル内でアップデートを行い、開発者が高性能の最新型端末でプログラミングに集中して効率化を最大化させる取り組みを支援しています。 さらには、同サークルにおいて、社内PCやライセンス管理等の一元管理を行うことによってバックオフィスの体制を強化し、エンジニアが快適に開発を行うための作業環境を構築しています。全社的な効率化を加速させるための縁の下の力持ちとして重要な役割を担ってくれる頼もしいサークルです。
▶︎AWSパートナーサークル 【サークルの目的】 ・AWS公式認定パートナーとして更なる企業価値向上を目指す。 ・エンジニアのスキルアップを支援し成長機会を創出する。 【活動内容】 鈴木商店では、AWSやGoogleCloudといった既存のテクノロジーを武器として使いこなすことはもちろん、みなで学び切磋琢磨して技術力を磨き続ける文化を醸成し、 挑戦するお客様を技術の力で支援することを使命 としており、最近では 機械学習の実用化 についても検討しています。 サークルの具体的な活動としては、AWS資格取得の啓発活動及び 学習支援制度(年間12万円)を制度化 し、 就業時間内において月8時間の学習時間確保 を実現させました。 また、 AWS Specialistのコンサル部隊立ち上げプロジェクト を起案するなど、社内ベンチャー的な活動も始まっています。
▶︎採用サークル 【サークルの目的】 ・採用権限移譲及びエンジニア主導型スクラム採用を具体化する。 【活動内容】 それまで採用業務は一部の担当者のみで選考を進めていましたが、採用担当者の権限を開発現場へ移譲し、全社員がリクルーターとして エンジニア主導型スクラム採用 を行う体制を具体化しました。 また、COVID-19感染拡大防止対策のために、 面談から内定までの選考フローを全てオンラインに切り替え 、新入社員の働き方や教育も入社時からリモートとなるため、リモートワーカーの採用方法や選考基準などについて定期的に協議しています。
▶︎ライフプランサークル 【サークルの目的】 ・戦略的な資産運用及び福利厚生制度を検討する。 【活動内容】 各個人がお金に関する知識を身に付け、安心して働ける職場環境を構築することを目的とし、会社の福利厚生などを含め必要な社内制度について検討しています。具体的な活動としては、資産運用についての勉強会を開催し、 iDeCoとDC(確定拠出型年金)の違いや、iDeCoと一般NISAの使い分け、個人の節税対策などについて学習しています。
3.サークル活動を通して私たちがデザインする#シゴトの未来 鈴木商店では 「挑戦するお客様の力に」 という経営理念のもと、より高品質なシステムをお客様へ提供するため開発プロジェクトだけではなく、様々なサークル活動を通してエンジニアが主体となって活躍しています。
また、管理職が下の人間を管理・監視し、束縛して自由を奪うという風潮を断ち切り、マネジメント層が存在しないフラットな組織のあり方を追求することで、 開発者が自由に切磋琢磨できる成長の機会を拡大し、更なる市場価値向上に努めています。
組織として未熟であるが故に様々な課題に直面しながらも、 変化を恐れず、未完成であることを楽しみ、仲間と力を合わせて加速度的に成長し、先端技術を駆使して新たな未来を一緒にデザインしたい! という想いをお持ちの方のご応募を心よりお待ちしております。