新人時代の戸惑いを乗り越え、少しずつ積み重ねてきた経験が“形”として現れはじめた草川さん。前編では、その背景にある誠実さや、人との関わりがつくった成長の土台を伺いました。
後編では、デザイナーとしてのやりがい、チームで働くなかで広がっていった視点、そしてこれから挑戦したい未来について、さらに深く聞いてみました。
5.仕事のリアル(成果が見える瞬間)
反応で気づく“自分の仕事の価値”
Q.デザインの仕事で、やりがいを強く感じた瞬間はありますか?
A.一番印象に残っているのは、4〜5年前に担当したロゴの案件ですね。提出した案に対して、最終決定権があった上司から「草川、ここまでできるようになったのか」と言ってもらえたと聞いた時は、胸が熱くなりました。
また、リニューアルした採用サイトで応募数が増えたときなど、数字として変化が見えると「あ、役に立てたんだ」と実感します。自分の感覚では“及第点”くらいでも、受け取ってくれた相手にとって価値があることが嬉しいんです。
6.カルチャーと仲間(視点の変化)
個人主義だった自分が、チームを見るようになった
Q.周りのメンバーとの関係は、どのように変わっていきましたか?
A.昔の自分は、かなり個人主義だったと思います(笑)。まずは自分のデザインを磨くことで精一杯でした。でも最近、「チーム全体の流れを見てくれているね」と言われることが増えてきて。
自覚はあまりないんですが、任せてもらえる領域が増えたことで、自然と“チームとしてどう良くするか”を考えるようになったんだと思います。周りに支えてもらってきた分、今度は自分が返していく番だと感じています。
7.仕事の幅(インハウスだからできること)
デザインの“裏側”まで関われる面白さ
Q.インハウスデザイナーとして働く魅力をどう感じていますか?
A.制作会社ほど大きい案件は少ないかもしれませんが、そのぶん事業の裏側まで深く関われるのが魅力です。クライアントに近い距離で数字の動きを見ることができたり、改善の背景まで理解できたり。
幅広く挑戦できるのは、インハウスならではの面白さだと思っています。写真撮影も自分でできますし、表現の自由度が広がるのも強みですね。
8.未来(もっと大きなプロジェクトへ)
自分で“場をつくる”挑戦がしたい
Q.これから挑戦してみたいことはありますか?
A.最近は、単発のデザインをつくるだけでなく、もっと大きなプロジェクトを動かしてみたい気持ちがあります。イベントを企画して集客を考えたり、キャンペーンの動画をつくったり。
そのためには、もっと上流工程からデザイナーが関わることが大事だと思っていて。「応募数を増やしたい」という目的の段階から一緒に考えられるようになりたいですね。
待っているだけではチャンスは来ないので、こちらから“取りに行く”。そんな姿勢でこれからのキャリアをつくっていきたいです。
9.メッセージ(これから入社する人へ)
迷っていても、デザインが好きなら進んでみてほしい
Q.最後に、これからデザイナーを目指す人へメッセージをお願いします。
A.やりたいことが明確じゃなくても、デザインが好きならまず一歩踏み出してみてほしいです。僕自身、最初は得意なことも自信もなかったけれど、積み重ねる中で少しずつ「自分の軸」が見えてきました。
スタイル・エッジは、挑戦の幅が広くて、手を挙げれば任せてもらえる環境です。興味がある分野があれば、ぜひ飛び込んでみてほしいと思います。
草川さんの言葉の端々には、華やかなエピソードより、丁寧に積み重ねてきた誠実さがにじんでいました。“特別じゃなくても、誠実に向き合う人がきちんと成長できる場所”。そんなスタイル・エッジのカルチャーが、草川さんの7年間に確かに現れていました。