こんにちは!
インターン生のM.Iと申します。
今回は私がインターン生として半年間担当したシステムとその開発について、体験談を書きまし
た。
本文を書き始める前に。。。
まず最初に半年間という短い期間にも関わらず、インターン生として業務を任せていただき大変
ありがとうございました。特に社長、Kさんには大変お世話になりました。この場を借りて感謝を述
べさせていただきます。
- インターンを始めた背景
簡単に自己紹介をさせていただきます。大学院では物理学修士の学生として、Machine
Learning (ML) x Physicsの研究を3年間行っていました。また学部から修士にかけて前職のイン
ターンとして、ネットワーク機器のバックエンド機能の開発を1年ほど経験しました。その他、開発
における基本的な知識習得のための資格取得やハッカソンへの参加、電子回路を設計してマイ
クロPCを動かしてみたり、中高生向けに物理の実験キットを制作してイベントを開催したり等々、
理系っぽい活動を複数行ってきました。S&Pでのインターンには、修士2年の9月のタイミングで
参画しました。
なぜ卒業前の半年間という微妙な時期にインターンを始めたのかというと、「このまま社会に出
て、自分は即戦力として活躍できるのか?」という焦燥感があったためです。技術職というのはど
の分野であれ高度な専門性を要求される職種であると思います。一方で、ITエンジニアの大多数
は大規模な実験施設が必要ではない点で、比較的早くからスキルを磨くことのできる職種です。
情報学士ではない私は特に、圧倒的に”実践での経験”が足りないことを自覚していました。その
ため就職活動が終わってからも、大学院の研究と並行して会社での開発にも没頭できる環境を
求めていました。S&Pでは研究と前インターンで培ったPython、MLの能力をご評価いただき、ML
による分析を利用したwebサービスを担当させていただきました。
- どんな業務を担当したのか
まず最初は、ネットワーク周辺の基礎知識があったことから、クラウドとオンプレミス間のネット
ワーク設計と実装を依頼されました。知識はあったものの実際に設計・実装するとなると話は異
なり、未経験の実装を独力で行うのには骨が折れました。また以前経験した組み込み系とは異
なりweb系のサービスを開発するためには、webフレームワークとコンテナ技術に関しても同時
並行でゼロから習得する必要がありました。最初の数ヶ月はひたすらに足りない知識をインプット
していた記憶があります。
その後サービス自体はβ版だったこともあり、最終的にはフロントエンド、バックエンド、データベー
ス、ネットワーク、データサイエンス、MLと、サービスの全範囲を担当することになりました。最終
的に満足のいく段階まで開発を進めることはできませんでしたが、一機能だけではなくサービス
全体について把握し開発の責任を負うのは貴重な経験でした。
- どんなことを学んだか
業務を通して、徹底的に”自分ごと”として問題に取り組むことの大切さを学べたことが、
ずっと大切にしたい貴重な学びだったと思います。業務中に一度インシデントを経験したことが
あったのですが、その際に「一つの問題が起きた裏には、問題が大きくなり得る小さな問題がいく
つも隠れている」ことを感じました。そこで教えて頂いたのが「ハインリッヒの法則」でした。労働災害の分野での事故発生についての経験則で、1件の重大事故の背後には、29件の軽微な事故が隠れており、さらにその背後300件のヒヤリハットが隠れているというもの。その中の一つ一つには管理上自分の把握しきれないものもあったのですが、それら不可視の範囲であっても巻き取る努力が必要だということ、そのためには自分の関わりがあること全てに、”自分ごと”として関わるマインドセットが重要だということを学びました。
特にシステムを開発する際には、一機能の実装であっても全体への影響範囲を正しく把握し、設
計することが重要だと個人的には考えます。自分が開発する範囲はもちろんですが、既に存在
するプログラムのバグに関しても、振り返ると心のどこかで「自分の担当範囲ではないのでは」と
いう甘えがあったような気がします。それでは本質的な問題の改善を行うことはできないし、経験
したようなインシデントを事前に防ぐこともできないと今回の件を通して痛感しました。自分が関わ
る全ての範囲の事柄に関して、徹底的に”自分ごと”として、利他的に行動することは、エンジニア
リングに限らず全ての仕事に共通して重要なことだと思います。
- 振り返って
圧倒的に現場での経験、というものをさせていただいたと感じています。インターン生だから、知
識や能力が足りないから、という甘えがどこかにあったかもしれないと振り返ると感じるところもあ
り、不足を多々感じるところです。また仕事において本質的に重要なのは利他心、そのための”自
分ごと”だということを大切にしたいと感じます。もちろんスキルの面でも制限なく幅広い経験をさ
せていただきました。改めて、大変お世話になりました!