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初公開 150万DLされたアプリ開発の裏話【エンジニアリングマネージャー加藤】Deep Dive#1

2024年11月20日に資金調達を発表した株式会社STRACTは一緒に事業の拡大を支えてくれるメンバーを募集しています。

STRACTがどんな未来を描いているのか。
なぜ、今、STRACTのメンバーはこんなにも熱狂しているのか。
シリーズ「Deep Dive」では、職種や立場の異なるメンバーから見える景色を語っていただきます。

今回は、エンジニアリングマネージャーとして2024年10月にSTRACTにjoinした加藤さんと弊社代表・伊藤で「PLUG開発の裏話」「目指すべきエンジニア組織」など、幅広いテーマで対談しました。

目次

  • 自己紹介と入社経緯

  • 「PLUG(プラグ)」のユニーク性とビジネスモデル

  • エンジニアから見た「PLUG(プラグ)」の面白さ

  • 技術スタックと開発秘話

  • 今後の展望



▼動画はこちらから


自己紹介と入社経緯

加藤: 皆さん、こんにちは。10月に入社したばかりの加藤です。エンジニアリングマネージャーとして開発チームを率いています。以前は2B系のプロダクトに携わっていましたが、もっとプロダクトに深く関わりたいという思いがあり、STRACT(ストラクト)の「PLUG(プラグ)」を知って永遠に開発ができるプロダクトだと感じ入社しました。現在は開発だけでなく、広報など様々な業務に携わらせていただいています。

伊藤: STRACT(ストラクト)代表の伊藤です。
当社は2017年創業で、今年で8期目を迎えます。以前はモバイルアプリ開発が中心でしたが、2年ほど前から現在のeコマースプラットフォーム事業に注力しています。私自身もエンジニア出身で、最近は組織化を進める中で、加藤さんをはじめとするエンジニアの皆さんに権限を移譲しているところです。

「PLUG(プラグ)」のユニーク性とビジネスモデル

伊藤: 当社は元々、学生時代に個人で開発したアプリがヒットしたことがきっかけで設立されました。コンシューマー向けのサービスに注力してきた背景があり、2つのアプリでそれぞれ国内600万ダウンロードを達成しています。しかし、事業規模としては大きなものではなく、構造的な成長を目指して2年ほど前に株式投資も受け、現在のeコマースプラットフォームの開発に至りました。

加藤: プロダクト「PLUG(プラグ)」は、ブラウザ拡張機能という切り口が面白いと感じているんですが、この切り口に目をつけた理由は何ですか?

伊藤: 「PLUG(プラグ)」は、ブラウザの拡張機能、特にiPhoneのSafariの拡張機能として提供しています。iPhoneユーザーの多くはSafariを利用しており、モバイルブラウザとして大きなシェアを誇るSafariに拡張機能として入り込むことで、ユーザーのブラウジングに常に付随して機能を提供できると考えました。

加藤: 常にユーザーに寄り添う形での機能提供を目指したんですね。

伊藤: そうです。従来のアプリのように起動を促したり、Webページのように検索エンジンに頼る必要もなく、常にユーザーの行動に寄り添う形で機能を提供できる点に魅力を感じました。また、eコマースという領域において、ユーザーに安心して利用していただくためには、ブラウザ拡張機能という形が最適だと考えました。

加藤: なるほど。「PLUG(プラグ)」ってビジネスモデルが伝わりづらいかな、と思っているのですが、どういうモデルか教えていただけますか。

伊藤: はい。大前提、まず「PLUG(プラグ)」はユーザーのエージェントであると思っています。ECサイトとユーザーの間に入るエージェントとして、クーポンやキャッシュバック、価格比較などの機能を自動で提供し、ユーザーの購買体験を向上させます。

一方、ECサイト側には、コンバージョン率の向上という形で貢献できます。「ユーザーの購買体験の向上=モノが売れる(ECサイトが潤う)」ということなので、ビジネスモデルとしては、ECサイトから予算をいただき、その予算内でユーザーにインセンティブを提供しています。
ユーザーとしては入れておくだけでお得なクーポンやキャッシュバックが獲得できる。ECサイトからすると、ユーザーのCV(コンバージョン)の最後のひと押しになる。そういったサービスになっています。

加藤: ユーザーとECサイト、双方にとってWin-Winな関係を築けるプロダクトなんですよね。カジュアル面談でお話を聞いた際にも、自分がECに関わってきたこともあって、面白い取り組みだと感じました。

エンジニアから見た「PLUG(プラグ)」の面白さ

伊藤: ECに関わってきた、とのことですが、具体的にはどういったキャリアを歩んできましたか?

加藤: 一番最初のキャリアは愛知のWebサイト制作企業でフロントエンドでした。そこから徐々に「サービス開発をしたい」と思うようになり、スタートアップ期の「Tokyo Otaku Mode」にて2年間、Yahoo!ではYahoo!ショッピングの業務に従事し、かなりECに縁があるキャリアを歩んできましたね。

伊藤: やっぱり、インターネットビジネスのど真ん中って市場規模的にもECだと思うんです。モノを買うとか、サービスを申し込むとか、オンラインでできるのは全部ECのおかげかな、と。その大きな市場規模に、新しいやり方で真正面から切り込んでいくような事業であると考えています。

商取引におけるプロダクト・テクノロジーのことを私たちは「トランザクション」と呼んでいますが、検索・決済・購入といったユーザー体験のトランザクションってものすごく深いんですよね。検索一つとっても、すごく複雑ですし、データセットやユーザーのニーズ・導線に合わせて作り替えて行かなきゃいけないので、すごく難しい。だからこその面白さがあると思います。


もうひとつ、インタフェースを0から作るという点も「PLUG(プラグ)」の開発の面白さだと思います。インタフェースは、購買体験に大きく影響する部分です。自分の知り合いを含め、日本全国のECにおける購買体験をガラッと変えることができるのは楽しいですよね。

加藤: 本当にそうですね。先にもありましたが「PLUG(プラグ)」の最大の面白さはやはり「拡張機能」であると思います。従来であれば、自社ドメインや、できてもサイトごとのタグ埋め込みなど、提供範囲が限定的だったと思いますが、インターネット全体を機能領域として捉え、タグ埋め込みなしにサービスを提供できる点は画期的です。複雑性や難易度が高い分、エンジニアとして非常にやりがいを感じています。

伊藤: 従来のECサイト向けサービスとは全く異なるアプローチで、ユーザーに価値を提供できる点が「PLUG(プラグ)」の大きな強みですね。

加藤: データ量の多さも魅力の一つです。弊社では現在、数千ものサイトから商品データを収集しており、そのデータを活用して様々な機能を提供しています。

伊藤: データはプロダクトの成長に不可欠な要素ですよね。大量のデータを収集し、分析し、ユーザーに還元していくことで、プロダクトの価値はさらに高まっていくと考えています。

加藤: ユーザーデータを活用した機能開発には、大きな可能性を感じています。検索機能の向上や、ユーザーに合わせた最適な情報提供など、まだまだできることはたくさんあると思っています。

伊藤: まさに、そこが今後の課題ですね。
ユーザーデータをどのように活用してより良いサービスを提供していくか、現メンバーでも日々議論を重ねていますが、そのあたり一緒に考えてくれるメンバーが必要だな、と感じています。

技術スタックと開発秘話

伊藤: 現在の開発体制や技術スタックについてはどういった構成でしょうか。

加藤: 現在はモノレポ構成で、TypeScriptを全面的に採用しています。モノレポでありながら、フロントエンド、管理画面、拡張機能、アプリなど、各パッケージがきちんと管理されており、見通しの良い開発環境を実現しています。

伊藤: 自動化にも初期から力を入れてきたおかげで、App Storeへのビルド申請など、様々な工程が自動化されており、開発効率が格段に向上しています。

加藤: 現在正社員でいえば2名で、150万人が使用するサービスの運用を行っていますが、それがなんとか運用できているのは初期の自動化のおかげかなと思います。

加藤: 「PLUG(プラグ)」の基盤を作ったのは伊藤さんですが、「PLUG(プラグ)」のプロダクト作りで、苦労した点や失敗談はありますか?

伊藤: 大きな失敗はないものの、細かい反省点は多々あります。特に技術選定においては、過去に多くの失敗を経験してきました。
僕もエンジニアで、モダンな技術を追っかけるのが好きな典型的なWEBプログラマーだったと過去を振り返ると思います。初期の段階で特定の、たとえばトレンドのフレームワークに固執してしまい、後々問題が発生することはあります。新しい技術を積極的に取り入れることも重要ですが、それが必ずしも最適な選択とは限らないということも学びました。

加藤: 最高のインターフェースを提供するためには、最新の技術が最良の選択とは限らない、ということですね。
拡張機能の開発においては、実はそんなにすごいことをやっているのではなくて、極論TypeScriptを泥臭く一生懸命書くっていうところに帰結してきます。その泥臭さを楽しめる人が一緒に働けるといいな、と思いますね。

伊藤: TypeScriptは、フロントエンドだけでなく、バックエンドやインフラにも適用できる汎用性の高い言語です。当社では、モノレポ内でTypeScriptを共有し、開発効率を高めています。

加藤: 本当に、TypeScriptの恩恵は大きいですね。ただ、エンジニアにとって現状のシステム開発は認知負荷が高いな、と思っているのは本音です。
※認知負荷:特定のタスク遂行する際に、かかる心理的負担やストレス。

現状では複雑性が高い分、インフラはインフラ、バックエンドはバックエンド、といった切り分けた開発ではなく、それら全てを踏まえた上でのフロントエンドになるので、開発領域を狭めてしまうとアサインできるタスクは少ない状態かなと思います。



伊藤: 本当に求めているインタフェースの水準や今後の拡張性を考えた上で練ってやっているので、結構プロダクトの構成自体が複雑で、言う通り認知負荷は高くなります。

認知負荷は低い方が良いに越した事はないかもしれませんが、それ以上に複雑性の高いプロダクトで、ある意味クリエイティブ性の高くて人々への影響の大きいものを作りたい、というのが個人で大事にしている感覚でもあります。
ソフトウェアエンジニアとして「作りたい」と夢中になれるプロダクトと出会う事は、一つ大事なことかな、と思っています。

加藤: まさに、10月の入社からの3ヶ月で僕がそれを証明しているんじゃないかと思っています(笑)。
11月12月って思い返すと大変だったな、と思いますが、それはプロダクトが好きだからやりたくてやっているっていうのがすごく大きかったので、すごい楽しい時間だったな、と思います。

伊藤: 10月11月、それこそキープ機能(PLUGの新機能)の開発を一緒にしましたが、本当に面白かったですよね。
エンジニアって誰しも、最初はコードを書いて、何かを作り出した時のワクワク感っていうのがあったと思うんです。そういうワクワクの瞬間がエンジニアの一番輝いている姿と思っていて、今、仕事として、今日書いたコードを明日ユーザーに届けられる環境で0→1を作れる環境ってすごく面白い環境だと思っています。
自分の作ったものが、次の日に家族や友人が、プライベートでポジティブな感情(PLUGでいうと買い物)に寄り添って使ってもらえる環境って、あんまりないと思います。

今後の展望

伊藤: 今後、どんなエンジニア組織を目指していきたいですか?

伊藤: プロダクト愛を持つエンジニアが集まる組織を作りたいですね。プログラミングができるだけでなく、プロダクトを愛し、共に成長させていける仲間を求めています。
過去に個人でプロダクト開発に挑戦した経験がある人や、技術を使って何かを生み出したいというモチベーションを持っている人には、ぜひ join してほしいですね。

伊藤: そうですね。やっぱり「ものづくり」が好きっていう人がいいですね。それが根底にある人と働きたい。

加藤: コードを書くのはもちろん大事だけど、それだけじゃ良いプロダクトは生まれない。マーケティングの力やBiz Devの力も重要。バリューの「Be a Grand Maison」にも通じますが、お互いを尊重し合って、協力して良いものを作っていこうって思える人と一緒に仕事がしたいと思います。


加藤: 組織の規模については、100人規模のエンジニアチームを作りたいっていうわけではないんです。今は、少数精鋭のチームを作って、複数の開発ラインを走らせたい。いろんな機能をユーザーに提供できるような体制を整えたい。

伊藤: なるほど。

加藤: 150万ダウンロードもされてくると、ユーザーにとっては日常的なアプリになってくる。だから、安心して安全に利用してもらえるように、裏側のプラットフォームもしっかり整備していきたいと思っています。

伊藤: 確かにそうですね。それぞれ得意分野はあると思うんだけど、うちは本当に総合力勝負だと思ってます。フロントエンドの再現性が高いエンジニアも重要だし、巨大なトラフィックに耐えられるインフラ構成を作れる人も必要。データパイプラインを構築できる人も。

あと、うちはFinTech要素もあって、決済とかトランザクションを正確に処理する必要がある。そういう意味でも、いろんなスキルを持った人が必要になってくるな、と。
そう思うとやることは本当にたくさんありますね。

加藤: 本当に。でも、全部面白いことしかないから、テンション上がってきます(笑)。

伊藤: AIも使うし、検索エンジンもめっちゃ深く関わるし。ユーザーデータも活用するし。

加藤: 本当に面白いことばかりですね。

伊藤: ぜひ、皆さんと一緒に「面白い」を追求していきたいです。

加藤: よろしくお願いします!




STRACTでは現在多くのポジションで採用活動を行なっています。

ご興味のある方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう!

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▼代表伊藤のnote

https://note.com/hkrit0/n/nc1175b2a6039

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