こんにちは!スターマイン株式会社(以下、STARMINE)人事総務部の宮本です。
前回の記事では、中途採用支援事業部が支援している企業の業界や規模感、そしてプロジェクトの具体的な進め方についてご紹介しました。
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【大手からスタートアップまで】多彩な企業支援の現場から見る、STARMINEのクライアントワークの実態
今回は、引き続き中途採用支援事業部でマネージャー/ディレクターを務める日下さんに、
・ディレクター業務とマネージャー業務の違い
・チームを円滑に運営するために意識していること
・メンバーとの関わり方
といったテーマで、お話を伺いました。
前回の記事と合わせてご覧いただくことで、STARMINEが行うクライアントワークの全体像をより具体的に感じていただけると思います!
プロジェクトを動かすディレクター、全体を支えるマネージャー
宮本:
まずは、ディレクターとマネージャー、それぞれの役割の違いについて教えていただけますか?
日下:
ディレクターは、自分で手を動かすというよりも、プロジェクト全体のPDCAを回すことがメインの業務になります。必要に応じて、メンバーのフォローに入ったり、自ら手を動かすこともありますが、ディレクターが「プロジェクトを前に進める役割」を担うのに対して、マネージャーは、問題が起きたときにフォローしたり、ディレクターやメンバーが行き詰まったときにヒントを与える役割を担っています。そのため、マネージャーが案件に直接コミットすることは基本的にありません。
また、マネージャーの大きなミッションとしては、事業部全体の状況を把握し、課題を整理したうえで「これからどうすべきか」を、事業部長とともに検討・実行していくことです。さらに、新規案件の獲得といった役割も担っています。
宮本:
基本的にはプロジェクトで矢面に立つのはディレクターだと思いますが、マネージャーが前に出ることもあるのでしょうか?
日下:
あります。メンバーが答えられないことが出てきたり、ヘルプを求めているときにはフォローに入ることもあります。ただし、会議のメインファシリテーターを務めることはなく、基本的にはオブザーバーの立ち位置になるケースが多いです。
そのため、やっぱりディレクターが主体となって、マネージャーに頼らずに案件を進められる状態がベストです。ただ、ディレクターの経験値やスキルには個人差があるので、マネージャーも“助っ人外国人”的な存在として、必要に応じてサポートに入っています。
宮本:
助っ人外国人という表現、すごくイメージしやすいですね(笑)では、それぞれの役割を果たすうえで必要な要素をあげるとすると、どんなものがあると思いますか?
日下:
共通して大切なのは「推進力」です。
そのうえで、マネージャーには、高いレベルで事業部全体をマネジメントする力が求められます。一方ディレクターには、現場で直面する課題を解決していく、課題解決力が強く求められると考えています。
立場が変わって広がった視点と、企業人事・RPOの違い
宮本:
日下さんはこれまでディレクターとしてクライアントワークを担い、その後マネージャーという立場になられましたが、ご自身の中で変化を感じる部分はありますか?
日下:
視点が広がったと感じています。特に、メンバー一人ひとりの成長やキャリアの方向性については、以前よりも強く意識するようになりました。
また、現在はエージェントサービスにも携わっていますが、「自分の役割はここまで」と線を引くのではなく、必要とされる場面には積極的に関わるように心がけるようになりました。私が貢献できるのであれば、どんどん活用してほしいと思っています。
宮本:
立場が変わったことで、より広い視点や柔軟性を大事にされるようになったんですね。では、ディレクターとしてクライアントワークのPDCAを回してきたご経験から、企業人事とRPO、それぞれの特徴や違いについてはどのように感じていますか?
日下:
それぞれにメリットとデメリットがあると思っています。
まず企業人事は、「採用」という枠にとどまらず、組織づくりや制度設計など幅広い領域に裁量を持って携われるのが大きな魅力です。自らの意思でキャリアを広げたい方には非常に向いていると思います。
しかし、組織の一員である以上、会社のフェーズや方針に応じて役割や立場が変化することも多く、必ずしもやりたいことだけに集中できるわけではありません。
一方でRPOは、あくまで外部の立場であるため、お客様によって「外部の人材にどこまでを任せるか」というスタンスが異なります。たとえば「上流の業務は社員に任せたい」という理由から、実務的な業務のみを依頼されるケースもあります。
正直、そのような場面では物足りなさを感じることもありますが、RPOの魅力は、幅広い業界・職種の採用に携われることであり、採用領域の知見を深め、数多くの成功体験を積める点です。そのため、採用を専門的に極めたい方にとっては、最適な環境だと言えます。実際、私自身もこの点に惹かれてSTARMINEに入社しました。
つまり、企業人事は「採用を起点にキャリアを広げたい人」に、RPOは「採用を専門的に深めたい人」に向いていると言えると思います。
信頼を生むチーム運営と透明性あるプロジェクト進行の工夫
宮本:
チームを円滑に回すために、日下さんが日々意識していることを教えてください。
日下:
まず、メンバー一人ひとりとの関係性を大切にしています。不得意なことや困っていることは率直に聞くようにし、こちらからも積極的に自己開示することで、メンバーが自然に話しやすくなる環境を作るように心がけています。
実際のSlack上のコミュニケーションでは、細かく状況を共有することを意識しています。日々のやり取りを密にすることで、プロジェクトの進捗や課題をリアルタイムで把握できるようにし、必要に応じて柔軟に方向性を調整しています。
テキストコミュニケーションは、意図せず冷たく感じられることもあるため、スタンプや承認の言葉を添えるなど、メンバーが委縮せず発言しやすい工夫も行っています。また、報告だけでなく気づきや学びの共有も積極的に行い、フラットで活発なコミュニケーションを生めるようにしています。
宮本:
クライアントワークでは、どのようにプロジェクトを進めながらチームを動かしているのでしょうか?
日下:
クライアントワークでは、プロジェクトの透明性を意識して情報を共有することが非常に重要です。そのため、社内外に「現在どのような動きをしているか」を定期的に伝えることで、不明瞭な点や不安を減らし、安心してプロジェクトを進めてもらえる環境を作るようにしています。
このように、社内からの視点とクライアント側からの視点を同時に意識することで、状況に応じた柔軟かつ精度の高い対応が可能になると考えています。
チームの力を引き出す、日下流モチベーションマネジメント
宮本:
もしクライアントワークがうまくいかない状況になった場合は、どのようなことを意識していますか?
日下:
最も意識しているのは、メンバーのモチベーションやパフォーマンスのコントロールです。
うまくいかない状況では、メンバーが「自分のせいかもしれない」と考えたり、モチベーションが下がったりすることがあります。モチベーションが下がるとパフォーマンスにも影響が出るため、そうしたときこそ、メンバーの気持ちに寄り添い、前向きに動ける環境を整えることを一番意識しています。
宮本:
モチベーションが下がってしまったメンバーがいた場合、どのように対応されるんですか?
日下:
メンバーが100人いれば、100通りのアプローチがあると思っています。そのため、まず一人ひとりの性格や特性を理解し、「この人は何でモチベーションが上がるのか」を見極めたうえで対応するようにしています。
例えば、フィードバックをありがたいと感じるメンバーには、承認だけでなく「改善点も含めて次に挑戦してみよう」といったコミュニケーションを取ります。逆に、指摘されること自体がストレスになるメンバーには、まず現在できていることを承認したうえで、「さらにこうするともっと良いよ」といった形で伝えるようにしています。
なによりも、どちらのタイプに当てはまるかを見極め、適切な対応を使い分けることが大切だと思っているので、STARMINEの福利厚生であるShuffle Eatsを活用しながら、雑談などのカジュアルな場でもコミュニケーションを深めています。
※補足:Shuffle Eatsとは、メンバー同士でランチやディナーを楽しみながら交流できる制度です。チーム内の関係性を深め、コミュニケーションを活性化させることを目的としています。
宮本:
どちらのタイプかは、どうやって見極めているんですか?
日下:
本人に聞くのが確実です。ただし、ストレートに聞くわけではなく、たとえばお客様からのフィードバックを受けたタイミングで「大丈夫?」とさりげなく声をかけ、その反応からフィードバックの捉え方を見ています。
また、雑談の中で、「実はこういう言われ方が苦手で・・・」といった情報を自然に拾えることも多いので、日々の業務の中での反応や会話から、個々のタイプを把握するようにしています。
自分も周りも笑顔になれる働き方を目指して
宮本:
今後、日下さんがSTARMINEで目指す姿を教えてください。
日下:
最終的に目指したい姿はまだ具体的にイメージできていませんが、近い将来叶えたいことのひとつとしては、普段から通っているホットヨガスタジオの採用に携わってみたいという想いがあります。
実はSTARMINEに入社する前にも、その企業の求人を確認したことがありましたが、自分の住んでいる地域での採用がなかったため諦めていました。しかし、STARMINEならフルリモートで働けるため、環境を変えずに関わることができ、あの頃の自分のやりたかったことを実現できるかもしれないと感じています。
こうした私の想いのように、自分にとって身近で大切な企業の採用支援に携われることも、RPOならではの魅力です。身近な企業の成長をサポートしつつ、自分自身も成長していく。そんな働き方を実現し、関わるすべての人が幸せになれる姿を目指していきたいです。