「AI×製造業DX」を牽引するスタートアップのエンジニアたちの働き方とは?
こんにちは!株式会社Spark+(以下、「Spark+」)採用広報の吉田です!
エンジニアの皆さんはAIやCV(Computer Vision)領域についてどのくらいご興味がおありでしょうか。
既に「知っている」「AIやCV領域中心に仕事をしている」といった方はもちろん、「CVは聞いたことがある程度でAIとの関連性も分からない」「CV?ナニソレ、オイシイノ?」といった方まで注目の記事になっています!(たぶん、おいしくは無さそうです)
今回は、Spark+でCV(Computer Vision)事業を統括する秋元 琢宏(以下、秋元)に、AI業界・CV領域でのエンジニアの働き方から、エンジニアがSpark+で働く意義・メリットも聞きました!
実はソフトウェアではなくハードウェア畑出身。でも、ずっとモノづくりは好きだった。
――― まずは自己紹介をお願いします。
秋元:Spark+でCV事業統括を担当している秋元です。CEOの本田純平とSpark+を創業したメンバーの一人です。
私は明石高専で機械工学を学んだ後、東大に編入しました。学生時代に競技車両を作成し、テキサスでのテックイベントに出したりしていました。
もともと、小さい頃からレゴや木工に魅せられ、「ものづくり」を追求し続けてきた経験が現在につながっています。
高専に進んだのも幼少期の自由研究で賞をもらったりしたのが原点にあって、モノづくりに対する執着の結果かもしれません。
――― 聞いた話だと、海外の競技会で入賞されたとか?しかも、出るのも大変な競技会だそうですね。
秋元:はい。テキサスの競技会で入賞しました。流れとしては第一にプログラムに応募し、書類審査、その後国内で3-4名で1チームを構成し、プロダクトをつくって審査会に臨みました。そして、13チームのうち5チームに絞られ、SXSWというイベントでプロダクトを展示するというものでした。
――― 技術力が必要とされる中、勝ち抜いたということですね。まさに、モノづくり界のエリートと言ってもいいんでしょうか。
秋元:いえ、それが全然で。紆余曲折のうえ、やっとたどり着いたという感じです。
例えば、高専時代「エコラン/エネワンプロジェクト」という部活のようなものに所属していて、簡単に言うと自分たちで車両をつくり、限られた燃料または電力で、どれだけ長い距離を走れるかを競う省エネルギー型の自動車競技です。
そこで部長を務めていたのですが、エネワンでは車両トラブルで途中リタイアとなってしまいました・・・。
原因としては、些細なケーブル関連のミスだというのが発覚したのですが、そのまま私は部活引退となり、自らの手で完走を成し遂げられなかったことは今でも悔しい思いです・・・。
さらに、エネワンに出場したのはコロナの影響もあって部として初の経験だったこともあり、より悔しかった思い出があります。
――― なんだかスポ根マンガにありそうなストーリーですね。モノづくりをする人にとっては完成させられないのが一番悔しいですよね。
秋元:
他にもモノづくりには笑って、泣かされてきたような気がします。
逆に言えば、自分の人生はモノづくりが無いと語れないかもしれません。他の思い出あったかな・・・ってレベルで(笑)
モノづくりが私にとっての青春ですね。
ということは今も青春中と言えるかも?ですね。
――― でも、今のお話しを聞くとキャリア的にはハードウェア系中心だった感じですが?
秋元:実はソフトウェア領域に興味を持ったのは車両づくりの経験があったからこそなんです。
高専で車両をつくっていた頃、CADで設計書を描きながら“デジタルってこんなに便利なんだ”って実感したんです。シミュレーションを重ねることで、ソフトウェアの力でハードウェアの性能が引き出されていくのが面白くて。
その後、東大に入って、群馬でのフィールドワークに参加しました。2週間にわたって毎日3社以上訪問して、現場の課題を聞きながらその場でソリューションを提案していく。
ちょうど、のちにCEOとなる本田と一緒にタッグを組んで、本田が営業し、私がソフトウェア開発を行うという感じで。
超ハードな日々でしたが、そこで製造業への興味が強まりました。本来は無償でやるという感じだったんですが、おもいがけず対価まで頂けることになりました。
自分の作ったツールが実際に現場に導入されたとき、手応えを感じました。そこからソフトウェアに注力しています。
本当は将来的にハードウェアも極めたい気持ちもあるんですが……今はソフトウェアに注力しつつ、いつかはハードウェアの分野もやりたいなと思ってます。
Spark+は今の日本で求められる技術をつくっていける
――― では次にSpark+の事業について教えてください。
おもに製造業の企業向けに、業務を圧倒的に効率化・変革するAIソリューションを開発・提供しています。
ひとことで表すと「人手不足の日本で求められる技術をつくる会社」だと思っています。
大きく分けると、個別の課題に対応するソリューション開発と、汎用的なパッケージ開発の2軸です。
例えば、紙の検査記録から情報を抽出するOCR(※)と、その後の自動分類・最適処置提案までを一貫してサポートするAIシステムなどを提供しています。
※OCR:Optical Character Recognition(光学文字認識)、紙や画像に書かれた文字を、デジタルのテキストデータに変換する技術
――― CV事業についても教えていただきたいのですが、そもそもCVって何ですか?すみません、私が無知なもので・・・
秋元:CVとは”Computer Vision”のことです。正確な定義はありますが、私が思うに「画像に対して、何かしらの処理を施して有用なアウトプットをすること」を指すと思っています。
CV領域においては、AIは必須ではなく、アルゴリズムでもいいのですが、人間に対して何かしら役にたつアウトプットができれば正しいと思っています。
とはいえ、Spark+ではAIの活用が多いですね。
CV事業では、まず企業様からプロジェクトを受けて、現場の課題に対してどんなAIを導入するべきかを一緒に考えるところから始まります。
ただ、AIってデータがなければ何もできないんですよね。だから『どういうデータを集める必要があるか』『そのために何を整備するか』というところから、こちらから提案させてもらうケースも多いです。
立ち上げたばかりの頃は、自分で商談に行って、提案して、受注して、それからコードを書くところまで全部やっていました。
でも今は、営業側がフロントを担当してくれていて、僕含め、エンジニアは基本的にエンジニアリングに集中できる体制になっています。
――― CV領域での技術的な面白さ、チャレンジのしがいはどこにありますか?
CV領域の一番面白いところは、現実の世界と直接インタラクションできることですね。
ただデータを処理するんじゃなくて、リアルな世界から有益な情報を抽出して、それを人間にとって本当に役立つ形に変えていく。
僕自身、ハードウェアにも触れてきたバックグラウンドがあるので、そういう“現場に直結するアウトプット”ができるのはすごくやりがいを感じます。
コンピューターやデータの上だけでやるのではなく、データとリアルの相互に関連させながらクライアントの役に立つシステムをつくっていく、これはすごく面白いことなんじゃないんでしょうか。
――― 開発体制や使っているツールは?
秋元:開発に使っている技術で言うと、基本はPythonですね。CVに特化したライブラリも使いますし、それに加えてGitHubの操作とか、Linux系の基礎知識とか、機械学習に必要な最低限の数学の知識(微分・積分、線形代数、確率・統計)、そしてITエンジニアとして共通して持っておいてほしいスキルのほうが前提として求めています。
AI開発の能力については、PythonやCVの実務経験がなくても、たとえばコンピューターサイエンスやGCI※などをしっかり学んできた人なら大丈夫です。
ただ、その場合は、採用課題をお渡しして、期限内に提出してもらう形をとっています。経験というより、“ちゃんとベースがあるか”を見ていますね。
でもこれからどんどん成長していくAI分野ですから、未経験だとしてもITエンジニアとしての基礎がある方なら、今のうちに入っておいたほうがこれから楽しくなっていくし、まだ教えてもらえる環境もあるのでおすすめですよ。
※https://gci2.t.u-tokyo.ac.jp/
Spark+はAI分野以外のエンジニアも活躍できる現場
――― エンジニアの働き方、カルチャーなどを教えてください
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うちのチームは、プロジェクト単位でチームを編成していて、プロジェクトマネージャー(PM)が全体を見ながら、妥当なプロセスであるか、きちんとアウトプットが出ているかを管理しています。イメージしやすいところだと、毎週進捗報告をもらって、それに対して『次の1週間でここまでやろう』という具体的なプランをPMが一緒に組んでいく感じですね。
働き方は基本フルリモートですが、可能なメンバーがいればキックオフのときだけ顔を合わせることもあります。
正直、エンジニアリングスキルがどれだけ高くても、それだけじゃプロジェクトはうまくいかないと思っていて。やっぱりコミュニケーションがすごく大事なんです。ちゃんと相手を知って、アイスブレイクしながら、一緒に背景を理解して進める──そんな雰囲気を大切にしています。
――― Spark+でエンジニアとして働く魅力は?
秋元:まず、Spark+が取り組んでいるAIやDXは、これから社会的にますます求められていく分野ですし、主なクライアントである製造業は400兆円規模という、日本最大級の市場です。創業1年目でありながら、すでに大手製造業を中心に多くの企業とお取引があることも、安心してチャレンジできる環境だと思います。
CVチームはその中でもできたばかりで、ルールやカルチャーもまさにこれから作っていくフェーズ。だからこそ、組織づくりそのものに関われる面白さがありますし、技術選定や働き方の柔軟さも含めて、固定観念にとらわれずに挑戦できるのが最大の魅力です。
課題に直面したときに「この技術とこの技術を組み合わせたら解決できるかもしれない」といった視点で、自分たちでデモを考え、未来を見据えながら実装まで進められる。それが今のSpark+です。
――― 採用したい人材について
秋元:一緒に働きたいのは、まず何より素直な人ですね。
スキルが高いだけじゃなくて、ちゃんと相手の話を聞ける、フィードバックを受け取れる、そんな姿勢を持っていることがすごく大事だと思っています。PMやエンジニアっていう肩書きにとらわれず、お互いにフラットに意見を言い合える関係が理想です。
もちろん、技術的には何でもできるに越したことはないんですけど、全部を持っている必要はなくて。たとえばCV以外の分野で機械学習をやっていた経験がある人なら、ぜひ話を聞いてみたいですし、CV技術だけにこだわらず、言語データやほかの情報も扱いながら、柔軟に課題解決に向かっていける人に来てもらえたらうれしいですね。
最近は生成AIの進化もあって、コーディング自体はある程度スキルがなくても実現できるようになってきています。でも、だからこそ僕たちは“本質的な部分”を大事にしていて。
たとえば、『なぜこのアルゴリズムを選ぶのか』『どんな仮説に基づいて設計するのか』といった思考プロセスが求められる場面が多いです。
Spark+では、そういった本質に向き合えるだけの技術基盤も用意していますし、現場のリアルな課題にかなり近い位置でAI技術を扱えるのも大きな魅力です。単にツールとしてAIを使うのではなく、“なぜそれを使うのか”を考えながら成長していきたい人には、とても良い環境だと思います。
――― 最後に、将来の展望と未来の仲間へメッセージを!
秋元:これからはCV技術に限らず、言語や現場のデータを組み合わせた新たなモデル開発も試みていきたいです。
そして、目の前の課題に対して、真剣に、愚直に取り組める人と一緒に働きたいと思っています。
製造業におけるCV技術のユースケースは、まだまだ未開拓の領域がたくさんあります。だからこそ、既存の常識にとらわれず、僕たちと一緒に“新しい当たり前”をつくっていきましょう!
■Spark+では一緒に働いてもらえる仲間を探しています!
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